レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

飢餓海峡

2024年01月24日 18時49分13秒 | ドラマ

「飢餓海峡」
1965年 日本 183分
■監督:
 内田吐夢
■出演:
 三國連太郎
 左幸子
 加藤嘉
 伴淳三郎
 八名信夫
 高倉健

●あらすじ
水上勉の同名推理小説を内田吐夢が映画化。
「砂の器」と並び、日本映画の傑作と称される。
東映が監督に無断で編集した167分版と、監督自身の手による183分の完全版がある。
昭和22年に青函連絡船沈没事故と北海道岩内での大規模火災が同時に起きる。
火災は質屋の店主を殺害し金品を奪った犯人による放火と判明。
そして転覆した連絡船からは二人の身元不明死体が見つかった。
それは質屋に押し入った三人組強盗のうちの二人であることが分かる。
函館警察の弓坂刑事は、事件の夜に姿を消した犬飼多吉という男を追って下北半島へ赴く。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
「砂の器」と並び、日本映画の傑作と称されると紹介されているので、観てみた。
なお「砂の器」も観てみるつもり。
制作年度がかなり前と言うのもあり、当時の日本の風景も、物語の設定である昭和22年当時を良く再現している。
この時代特有のものかもしれないが、恐山とかお経のようなBGMに、モノクロ映像で反転処理とかされると
凄くおどろおどろしい感じになり、非常に土着的な恐怖心を煽ってきて、結構怖い。
まるで横溝正史の世界観を濃く煮詰めた感じ。この頃の邦画と言うか、日本はこういった描写が当たり前だったのかな?
物語の方は、基が推理小説と言うのもあってきちんと進んでいくが、正直3時間は長いかな。
もっと削って2時間強くらいにしてもらった方が、観易くて良かった感じ。
と言っても別につまらないと言う訳ではなく、ちょっと長いなと感じつつも最後まで引っ張る力強さはある。
三國連太郎がとくに強い男像ではないのだが、骨太な演技は魅力がある。
一方不器用過ぎて家族と上手くコミュニケーションが取れず、成長した息子からバカにされながらも
執念の男を演じた伴淳三郎も素晴らしかった。
だが高倉健の刑事役は、ちょいと頂けなかった。
物的証拠もないのに自分の思い込みだけで恫喝まがいの取調べを行う姿は、正直嫌な気分になった。
まあ最後の方の展開には納得がいかなかったが、ラストシーンは凄い衝撃的だった!
これだけでも本作を語れるかもしれないくらいであった。
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死刑確定 II

2024年01月19日 18時44分31秒 | アクション

「死刑確定 II」
2005年 日本 90分
■監督:
 宮坂武志
■出演:
 竹内力
 村井美樹
 諏訪太朗
 小沢和義

●あらすじ
現代日本の腐敗に敢然と立ち向かう衝撃の問題作!
竹内 力が挑んだ、哀しみを背負い続けるニューアウトローヒーロー。
時代を象徴する社会派作品『死刑確定』第二弾!!
警察上層部に対し釈然としない思いを抱えながら、
交番勤務を続けていた如月優二(竹内 力)はある日、
失踪した姉を探す美登里(村井美樹)と警察署内で出会った。
明らかに事件の可能性があるにも関わらず警察は家出と断定。
事件の匂いを拭えない優二は捜査を開始する。
そこで優二が掴んだものは───拉致監禁、そして人身売買を行う大規模な組織であった。
刑事課の元同僚・武藤(小沢和義)に相談するも、一度組織の下した決断には逆らえなかった。
次々と人身売買の犠牲となっていく罪もない女性たち…。
やりきれない思いとある決意を胸に、優二は単独で人身売買組織に乗り込んでいった…。
(東映ビデオより)

★感想など
前作の振り返りから始まり、ラストに警察署の署長室に乗り込んで悪徳警察署長を射殺するシーンもきちんとある。
普通あそこまでやったら逮捕は免れないが、続編ではしれっと半年後と出てきて
何もなかったかのように前作と同じ交番勤務のシーンから始まった。
と言う事は、前作の事件の犯人が誰か警察は分かってないって事?
それはいくらなんでもあり得ないだろうとツッコミつつ、そのまま観始める。
前作よりドラマ部分は大人しくなった印象。
アクションシーンも最後まであまり登場しない。と言うかラストのアクションもあっさり目だったな。
代わりに何故か脳みそをぶちまけるシーンにはやたら力が入っている。
普通力いれるところはそこではないだろうとツッコミたくなるけどね。
そして本作の終わり方が完全に続くだなあと思っていたら、そもそも本編にも”終”ではなく、”続”と出たので
本作はパート3とあわせて、前・後編と言うことなのだろう。
これは近い内にパート3も観ないとな。
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ザ・カラテ3 電光石火

2024年01月17日 18時48分58秒 | 功夫/空手/武侠片

「ザ・カラテ3 電光石火」
1975年 日本 86分
■監督:
 野田幸男
■出演:
 山下タダシ
 鈴木正文
 山城新伍
 堀越陽子
 早川絵美
 川谷拓三

●あらすじ
正武館館長・鈴木正文を、九州に建てられる武道館の館長に就任するため来日した中国大極古道の陳松林老師と、
その娘・愛玲が訪れる。
一方、「電光石火の男(スパークスマン)」と呼ばれる男・山下タダシは大極古道に魅せられ、
陳親子を追って九州へと向かう。
旅の途中に拳銃密輸犯人と出会ったタダシは、正義感から黒幕の暴力団・唐崎興業に乗り込み、
そこでブラック・ウルフと出会う…。
(Amazon Prime Videoより)

★感想など
超短期間で作られたシリーズ第三弾。
前二作のようなデタラメなパワーがなくなり、当時の香港映画とか「女必殺拳」シリーズとかに似た感じになった。
これはこのシリーズからするとマイナス。
このシリーズは主演の山下タダシとか、演出のブッ飛び具合とかが他と一線を画していたのが良かったのに
当時のカラテ映画に似せてしまうと、逆にこのシリーズの良さが失われてしまったように感じるのだ。
パート3になるとパワーダウンするのは、千葉真一の「殺人拳」シリーズと同じだが
でも十分カラテ映画としては面白いから、興味がある人は是非。
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ダンプ渡り鳥

2024年01月17日 18時48分31秒 | ドラマ

「ダンプ渡り鳥」
1981年 日本 125分
■監督:
 関本郁夫
■出演:
 黒沢年男
 大西撤也
 ジョー山中
 原田美枝子
 宮下順子
 なべおさみ
 名和宏
 由利徹
 鳳啓助
 京唄子
 梅宮辰夫

●あらすじ
14tトレーラーを駆使する生粋のダンプ野郎・隆は、
仲間のウェスタンの事故死をきっかけに、遺骨を抱き一路北海道へ向け驀進した。
ウェスタンの妻・雪子は積丹で小料理屋を営んでいたが地元の船主から、補償金をきびしく取り立てられていた。
夫ウェスタンが轢き殺したのはこの船主の息子だったのだ。
雪子の力になろうと、北海道に残って仕事を姶めた隆。
いつしか二人の間に静かな共感が芽ばえ始める。
ある日、雪子の店に政が現われ隆に出ていくよう追った。
対峙する隆と政。
雪の海岸で凄まじい殴り合いをくりひろげる隆と政。
二人の肉弾が激突し、やがて双方が力尽きてうずくまった。
そして政はポツリと呟いたのであった…。
(Amazon Prime Videoより)

★感想など
東映のヒットシリーズだった「トラック野郎」が終了し、代わりとなる新シリーズ狙いとして作られた作品。
そういった背景があるから、てっきり「トラック野郎」シリーズのようにダンプアクションがあるのかと思いきや
全然そんな事はなかった。そもそもダンプに乗っているシーンが全然無いし。
シリーズ後期の真面目路線に変更した「トラック野郎」よりもさらにシリアスな作風にし
メインテーマも男女の恋愛物になっているため、むくつけき男たちのアクション映画を期待していると完全にスカされる。
黒沢年男に梅宮辰夫と、どちらも「トラック野郎」シリーズにライバル役で出演していたのに
今回は全然違う内容になっておりガッカリ。
シリーズ化を目論んでいたらしいが、ヒットしなかったためこれ一作で終わったらしい。
そう言えば映画序盤に若き日のツービートが出てきて、若さ一杯に身体を動かしているシーンは、ちょっと見ものだけどね。
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子連れ狼 親の心子の心

2024年01月16日 18時14分35秒 | スペクタル/史劇/時代劇

「子連れ狼 親の心子の心」
1972年 日本 81分
■監督:
 斎藤武市
■出演:
 若山富三郎
 富川晶宏
 林与一
 山村聡
 東三千
 小池朝雄

●あらすじ
幼子の大五郎を乳母車に乗せてさすらいの旅を続ける元公儀介錯人の拝一刀は、
今は亡き尾張藩士の妻女から、夫を殺した女性剣士・お雪を斬るように依頼される。
お雪の消息を探るうち、一刀は、彼女が大道芸人たちの集団・乞胸の出身者であることや、
尾張藩主に護衛役として取り立てられた彼女が、
妖術を操る武芸者・孤塚円記にたぶらかされて辱めを受けたこと、
そして、いまや彼女が円記との雪辱戦に燃えていることなどを知る。
(WOWOWオンラインより)

★感想など
まあいつもだけど、このシリーズって脚本は弱いと思っている。
メインとなる話があまり展開しないところに、関係ない話がぽんぽん混じってきて
そこに敵との血みどろアクションと、女性の裸が挿入されると。
シリーズ第四弾となる本作も正にそれで、特に今回は話の核となるお雪が
敵を欺くために乳房に彫った入れ墨を相手に突然見せ、驚いた隙に切ると言う技を使う設定なので
まるでこれは必然だろと言わんばかりに、脱ぎまくる。
こう考えるとまさに、観客を大人の男のみにしか向けて作ってないよね。
あと、子連れ狼と言えば有名な”しとしとぴっちゃん”って言う歌。
あの歌が突然挿入歌として出てきたんだけど、かなり浮いた感じだったなあ。
あまり深く考えていないと言うか、このシリーズ自体が全て勢いで作っているような感じだからな。
でもまあそれがこのシリーズの良いところだけどね!
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