そうかぁ、スガちゃん(柄本佑さん)も気がつけば水木プロアシ歴6年ですか(『ゲゲゲの女房』17日放送分)。
昭和41年春、まだ水木プロダクションが会社として発足する前、アシスタント募集の広告をゼタで見て、自筆原稿持参で村井家を訪れたのが運のツキ(どっちが)。「漫画は人それぞれですから、あんたはあんたで描いとりなさい、私の絵とはだいぶ違いますな」「もっとデッサン力をつけなさい」とのしげる先生(向井理さん)のていのいい玄関払いトークを“人それぞれ=個性を伸ばせ”“デッサン力=現場で経験踏めばつく”と自己都合翻訳、二度目に押しかけたときに本命アシの小峰(斎藤工さん)、倉田(窪田正孝さん)がちょうど入ったところだったのを利して居座ってしまい、消しゴムかけと点々打ち、ときどき藍子&喜子姉妹の子守り要員として、いつの間にやら最古参スタッフになってしまいました。
転職歴少ないほうではない月河としては、ひとつの職場、かつ中小企業、しかも同職種、なかんずくデスクワークで同デスク位置に5~6年超ともなれば、かなりのベテラン感、牢名主(ろうなぬし)感があります。
先週来、雄玄社の新人美人編集者・松川冴子さん(杉本有美さん)に関心ありありの様子ですが、今度はデスク昇格の北村(加治将樹さん)のみならずイトツじいちゃん(風間杜夫さん)ともバッティングしてやんの。たぶんドラマ時制では飛ばされた昭和43年夏から昭和47年初夏までの4年ばかりの間も、点々打ちながら、若い女性が視野に入ってくるたびにヨソ見しまくってたのだろうなあ。
しげる先生を筆頭に、水木プロと周りの漫画界、さらには村井家両親も含めて調布のあそこらへんは異才の人、異能の人、あるいは「漫画人ダマシイ!」に集中した、いっぷう変わった人があふれているので、人相だけならいちばん怪しい風なスガちゃんがいちばん世間一般“普通の人”なのかもしれません。
……いや、まるっきし普通の人じゃ三日三晩点々打ち続けらんないか。
それにしても、イトツじいちゃんまでイチコロにした松川さん役・杉本有美さんがゴーオンシルバー(@『炎神戦隊ゴーオンジャー』)なら、昭和47年時制になってから登場のアシのひとり・中野役は、映るカットがものすごく少ない上、ほとんど背中姿なので確認しにくいのですがタイムブルー(@『未来戦隊タイムレンジャー』)城戸裕次さんです。ゲキレッド鈴木裕樹さん、ハリケンブルー長澤奈央さんも出演済みだし、ここまで“戦隊卒業生率”が高いと、「あとイエローと、ピンクも誰か来ないかな」「寒色暖色のつなぎにグリーンもほしいね」「ブラックが来ると全体的に締まるし」と無用に脳内で、ゼリービーンズのように色並べをしてしまいますね。