★何度か述べているが、『カワサキの新販売網政策』 この基本コンセプトは、どのように考えているのだろうか?
カワサキの二輪事業の基本コンセプトは、1970年代 のA1・H1・Z1が上市された時代から一貫してKawasaki . Let the good times roll ! だったのである。
最初から英語で創られた基本コンセプトだったから、正規の日本語訳はないのだが、『Kawasaki に出会う人たちが みんなハッピーになるような活動を Kawasaki は展開し続けます』
カワサキに出会う人たち、販売店も、ユーザーも、道でカワサキに出会う人たちに対しても、常に『グッドタイム』であるようなそんな活動を、カワサキの二輪事業は全世界で展開し続けてきたはずなのである。
★ 日本の社会では、『基本コンセプト』がないままに、戦略や数値計画だけが推し進められる場合も多いのだが、カワサキの二輪事業もそんなレベルになってしまったのだろうか?
1990年代 私自身がカワサキの国内市場をリードした時代は、間違いなく、Kawasaki .Let the good times roll ! の基本コンセプトとの下での展開であったし、明石のショールームにはこのような展示がなされていたのである。
当時、カワサキとも密接な関係のあった服部吉伸先生は、このように言われている。
今のカワサキはこのような「基本的なこと」に対してどのように考えているのだろうか?
流通業とは「自からの仮説の正当性を問うビジネスである。」消費者の変化の本質を掴み、変化をどう自己の対策に置き換えるかと言うことが問われている。
何が企業を変革するのか。それは企業コンセプトである。企業コンセプトを見直し再提起しなければ第二次創業とはならない。
従って企業コンセプトは方針戦略より上位の概念である。
通用する発想とは正しく現状を捉え説得力があり、やがて多くの人の賛同を得られる考え方を指している。
ここでやがてという言葉を使っているのは、正しい考え方が最初から多数派である筈がないからである。
企業の文化が問われている。そしてどのような思想、考え方、価値観を持った企業なのかが問われている。『うちは慈善事業をやっているのではない』と言えば、そのような企業でしかないということだ。『利益に文化の香りがする』そんな企業になって貰いたい。
残念ながら、今のカワサキにはこのような『高度な仮説』も、『企業コンセプト』も『企業文化』もない単なる「方針戦略」に基づいた『低次元の新販売網戦略』でしかないような気がするのである。
事業は黒字で展開されているようだが、『その利益に文化の香りがする』と堂々と胸を張って言い切れるのだろうか?
是非、いま発表されている具体的な計画などではなしに、その基本になる明確な『基本コンセプト』を発表されるべきである。
そして40年以上も続けてきた『カワサキの二輪事業の基本コンセプト』=『Good Times コンセプト』との関連を説明されるべきだと思うのである。
★昨日のFacebook に、
カワサキの正規販売店であり、前全国オートバイ販売店連合会会長の吉田純一さんがこのようにアップされている。
吉田純一さんは今のKMJの定期採用第2期生と言うカワサキOBでもある。
販売店すべてに同じように待遇することはムツカシイのはよく理解できるのだが、ちょっとひどすぎるし、何十年もカワサキと共に歩んだ人たちの『こころ』がカワサキから離れていくのは寂しいことである。
Kawasaki に出会った人たちの多くが『ハッピーでない政策』は Kawasakiの 基本コンセプトからの遊離でしかないと思う。
二輪業界のために、永年尽くしてきた『吉田純ちゃん』は、今でもこのような活動をされているのである。
カワサキの特に国内販売網については多くの方たちにお世話になってきた私は『純ちゃんはじめいろんな人たち』から、今でもいろいろと、生の情報が入るのである。
つい2,3日前も、Z1会の総会でお会いしたカワサキバイクマガジンの方から『忍者の伊藤さん』のことをいろいろとお聞きしたのである。 『50年、カワサキ一筋に生きてきた私の50年は一体何だったのか?』これが彼のホンネなのである。
カワサキバイクマガジンさん、Z1会の後は、KMJにお寄りになると言われていたのだが、どんな話になったのだろうか?
★このZ1会には、来年度からは吉田純一さんも参加なのである。
カワサキの新販売方式の完成には数年の月日が掛かるということなのだが、その間ずっとこんな話が耳に入り、目につくのはどうもやりきれないのである。
Z1会の会長の大槻幸雄さんは、このブログもお読みになるだろうし、近々カワサキの太田プレジデントともお会いになると言っておられたが、『カワサキの新販売方式』は果たしてどんな推移を辿っていくのだろうか?