1971年のウィングスのファースト・アルバム、ワイルド・ライフはポールとしては低評価を受けた。
名誉挽回として翌年の次作、レッド・ローズ・スピードウェイのレコーディングに励んでいた頃、007の映画の主題歌の制作を映画プロデューサーから依頼されLive And Let Dieの録音もしていた。
特に映画のサントラに使用されたこのシングルはポールのお家芸とでも言える組曲形式の手法を3分間にぶち込んだ。
テーマのスロー・バラードでスタートするとその後ジョージ・マーチンの重厚なストリングスがハイ・テンションを持たらし、中盤はレゲエ・サウンドに展開し再度ストリングスが登場し、終盤にはテーマのバラードの後は再々度ストリングスの登場で一気に盛り上るダイナミックな展開。
1973年に完成したレッド・ローズ・スピードウェイが発売されると全米1位の大ヒット。更にLive And Let Dieのシングルも大ヒットしたことでようやくポールの実力が十二分に証明されたと言える。
ワイルド・ライフをボロカスにこき下ろした評論家達に対して、せこいオイラだったら死ぬのは奴らだって言ってたかも….?