
(ボンドの投入量が多く塗りムラが多いひどい出来)
それでは木工ボンド・パックを剥がそうじゃないか!
ボンド投入時の不手際で、裏面にも若干ボンドが侵入。裏面の少量のボンドが張り付いた場合は剥がす取っ掛かりがないので大変。
拡大鏡と爪楊枝で悪戦苦闘。なんとか盤に傷がつかないように剥がし事無きを。
やっと本番!

(爪楊枝で慎重に無音部にへばり付いたボンドを剥がす)

(外周部を慎重に剥がしていく)

(全体を剥がしていく)
作業終了!
いざ、早速再生の儀へと。
ムム〜、若干ながらプチパチ音は聴こえる。これらは、元からレコードの表面に刻まれた微細な傷なのか?
改めて、外したパックを蛍光灯にかざして目をこらすと微細な粒子がチラホラと。

これは、パックによってレコードの溝にへばり付いていた塵がかすめ取られたものか、ボンド乾燥時に生じた微細な気泡? それとも元からあったレコードの微細な傷をトレースしたものか?
強引にもかすめ取られた塵と思い込むと、なんとなく物理的な傷のある部分以外は雑音が低減したのではないか? とプラシーボ効果発動。
パックする前のレコードをストップ・ウォッチを使って雑音発生の時間を細かに記録しておけば客観的に判断出来たものの、違いのわからない男はどこか抜けている。
まあ、カビが発生したり、埃が散見されるようなひどいコンディションのレコード以外は、面倒なことに首を突っ込まないのが無難。
私がしばしば行うレコードを中性洗剤で洗い汚れを水で洗い落とすという作業でも、 水道水の水洗では水道水に加えられた添加物が乾燥時に溝に残るから蒸留水で洗浄すべしなんて言う超マニアもいるしね。
結論として、新品のレコードであってもプチパチ音は発生することもある。まして保管状態が万全でない古いレコードに於いては然るべし。
雑音なしで聴きたければデジタル・ファイルの音源一択。
レコードを鑑賞するなら、雑音は必然。
雑音が発生すれば、あぁ〜風流だなんて、一つ俳句でも〜♪♪ ってワビサビの世界と感じるべしと、違いのわからぬ男はそう宣う。
完