日本という国は、主権が「国民」にある。
にもかかわらず、これまでの総理大臣や政府の首脳陣は、「密約」の存在を隠蔽し、
そのことを国会では否定し続けてきた。
これは、国民に対する“裏切り”であり、“誠意のない姿勢”である。
ある政治家は、この事態を「必要悪」と発言した。
世の中には、いろいろな“しがらみ”があるのは理解できるが、国益にかかわることは
情報公開するべきであり、わが国が抱えている状態を明確に把握する権利が国民にある。
情報公開をしなかった首脳陣は、国民に「嘘をつき続けていた」ことになる。
国会で嘘の発言をした元総理大臣の行為は、犯罪ではないのだろうか。
主権を持つ「国民」を馬鹿にしているようだ。
大罪を負うべきではないのだろうか。
今、問題視されている「密約問題」は、
政権交代があったからこそ、露見した事実かもしれないが・・・・
このことを、決して安易に許すことはできない。
これからのことを考えても、また個々の政治家の自覚を促すためにも、
国民は黙っていてはいけない。
無視してはいけない事実である。
「未来」のために、「日本国」のために、「私たちの生活」のために、
なぜこのような姿勢を貫き通し、「言いなり」になり続けた日本の首脳陣の考えを
当時の社会背景を見つめながら検証し、議論していく必要がある。
はたして、当時の政府の対応は適切であったのか。
「歴史」から学ぶことは大いにしてある。
それに、世界情勢も刻々と変化する中で、大昔の「密約」に縛られるのも意味がない。
「密約」そのものを無きものにできないのであれば、その境界線と質感を克明に調査し、
今後の政治的交渉に反映するべきである。
もし、大きな問題や課題があるのであれば、正すべきシリアスな現実である。
露呈した今だからこそ、やらなければならない。
政権が交代した今だからこそ、あらためて基盤を固めて、密約条項を共有してほしい。
国民を無視して「仕方がなかった」では、決してすまされない“裏切り行為”である。
もしかしたら・・・と予想しつつも、現実を目の当たりに突きつけられるのは切実で、
あらゆる関係を修復し、基本を確認する必要を感じる(ショッキングな)出来事だった。
これからちゃんとした対応をしてくれないのであれば・・・
「私たちの未来」を、政治家だけには、まかせておけないだろう。
天下りなどの社会構造の構築、密約などの外務交渉・・・・
あらゆるものが、国民の目の届かないところで、一部の人間の利害によって
秘密裏に新興してきた現実を、あらためて見つめなおす時機がきている。