現在の若者達の70%近くが、「社会貢献をして、生きていきたい」と、考えている。
私たちの時代には考えられなかった崇高な意識であると同時に、人として、企業人として
“自分が埋没してしまう利益優先の社会構造”が背景に見え隠れしているようにも感じ、
非常に複雑な心境になることがある。
人は、何のために生きているのか。
何を求めて、生きたいと感じているのか・・・。
仕事は、自分の人生の中で、どのような役割で、どのような意味があるのか。
「社会貢献」は、まさしく“やりがいのある事業”だと思うし、世間に誇れることだ。
自分が勤めている会社が“社会貢献度の高い企業”であれば尚更、鼻高々になるだろう。
しかし、昨今からの経済状況が影響して、社会貢献事業に予算を割く企業は激減している。
海外への環境整備、井戸掘りや機材の提供、環境保護のための活動など・・・。
これまでは、数少ない志の高い企業は、その社会貢献事業の事実を公にしてこなかったし、
現在もTVコマーシャルなどでおおっぴらに「やっています~よ」ということもしていない。
個人レベルの「慈善事業」もしかり。
ひそかに、ボランティア活動や、心配り、経済的援助をすることが、常であって・・・・
それを派手に公開しすぎると、売名行為や宣伝活動として解釈されてしまったりして、
受け取る側の印象も、崇高な志がストレートに伝わらず、誤解されることもあった。
特に、著名人などは、そうだったのではないかと予想される。
しかし、もう時代は変わった。
資本主義経済も、世の中の常識も、とつとつと変化している。
世界は広く、果てしがない。
多くの人が助けを求めているし、実際、何十年も変わらず(世界的な視野にたった)
社会貢献事業に携わっている企業が、日本中に、たくさんある。
今こそ、その歴史や、企業理念を、国民に知らしめてほしい。
ずっと継続してきた“誇れる事業”の詳細を・・・・。
「企業」とは、どういうものなのか。
利益を追求するだけの集団なのだろうか・・・。
その企業の就業者が、どのような意識で働き、自分の会社をどのように感じているのか。
個々に違う「企業理念」と「企業精神」は、私たちにとって興味深いことだ。
核付けをするわけではないが、そういう時代に入っていったような印象がしている。
上場しているかどうかなどで、企業の価値をはかる時代は、もう過去のものだ。
個人の利益や、企業の利益だけを追求し続けている会社には、尊敬の念が芽生えてこない。
これは、あくまでも私個人の意見であるが、一番印象が悪いのは・・・・・
ホームページでは、よいことを明記しながら、実際は違う基準で経営している企業!
HPと現実とのギャップがありすぎて、思わず代表取締役に手紙を書きたくなるような・・・
疑問だらけの企業などである。
また、就労者を大事にせず、企業理念とかけ離れた対応をしている労働派遣業等を主に
している企業など・・・・・これらも、数え上げたらきりがない。
とにかく、このあたりを、今後は見極めていく時代に、入っていくような気がしている。
企業の社会構図の中での立ち位置(存在意義)を、改めて確認していきたい気分である。