山中伸弥教授の 「偉業 」

2012年12月09日 | 人物 -
京都大学教授の山中伸弥教授が研究して、発表から
たった6年という異例中の異例で評価された 「 偉 業 」。

 

ノーベル医学生理学賞受賞の決定だ。

今、山中伸弥教授は、奥様同伴で、ストックホルムに滞在しており、
論文を六つも抱えつつ、10日の「ノーベル賞授賞式」 に備えて、
準備中である。


若くしての評価に、世界中が驚いているが・・・
それだけ、この研究が 「素晴らしい」 ということに他ならない。



万能細胞 「iPS細胞」 の研究を可能にしたのは、山中伸弥教授を
取り巻く “多くの研究者の 努力の積み重ねが あった” からこそだ。

しかし、誰が信じるだろう。
山中伸弥教授は、奈良先端科学技術大学院大学の助教授に公募して
研究ができるようになったのが、「たった13年前のことだ」 と・・・。
その頃の 「途方もない発想」 に 飛びついて研究を始めた先生を
支えた五名の女性研究員がいなければ、何もスタートしていない。
その内の二人は、京都大学の研究チームに引き続き参加しているが、
ある意味で、スタートした時は「たった三名の研究チーム」だった
という・・・おそるべき事実!
成功の陰には、地道な努力があってのこと・・・。

でも、おそらく、ワクワク・ドキドキの・・・普通ではないビジョンが
明確にあって、皆で進んでいただろう・・・とは、想像できる。
泣いたり、笑ったりしながら、時間と共に、努力を重ねていたのだ。
そして、行動を起こす前には、山中教授の恐るべきプレゼンがあって、
研究チームのメンバーは、そのギャンブルのようなテーマの 「船」 に
一緒に乗り込むことになる。
すごいことだと、ただ、感動する・・・。



いつか、ドラマだけでなく、注目映画になって、この研究の流れを
描く時期が・・・将来的に くるだろう。
必ず来るだろうと、そう感じる。
背景には、驚くべきドラマが、たくさん存在していると思うからだ。




先生を入れた合計七名の研究チームは、どんどんと、成果をあげて
世の中がビックリするような結果を残していく。

本当に、ドラマチックで、感動的で、且つ、とてもシンプルで、
何よりも、仲間を信じて取り組む「確固たる結束力」 は、非常に
信じがたい 研究者の 「ブレイクスル―」 を経験していくことになる。

そして、当初は、“30年後” を目指していたが、たった数年で
発表できるような事実になっていくのである。
全てが、山中教授ならではの結果が、ここに もたらされた。

しかし、山中教授自身にとっては、臨床応用で患者を救うことが
可能になって、はじめて、彼の目的が達せられるのかもしれない。




この 「万能細胞:iPS細胞」 は、奈良の大学で生まれ、京都大学で
花がひらき、数年後に評価された 「日本のオリジナルの研究」 である。

それだけでも、ただ、ただ、“ 素晴らしい ” の一言だ。

私たち一人・一人が、世界に誇れる・・・ “世界最先端の研究” なのだ。
受賞の記者会見で、研究費のことを訴えていたが、山中伸弥教授であれば、
自費を提供(寄付)してもいい・・・ぐらいの想いが、私にはある。




過去の「科学立国日本」を彷彿させるような、異端で、突拍子もない彼の
アイデアが、こうして 実を結んでいる。
その出発点には、 何よりも、今の日本人に欠けている要素が詰まっている。

私は、思う。      
山中教授こそ、 山中伸弥教授の人間性の中にこそ・・・
「今の日本が求めている“大切な原点となる要因”が詰まっているはずだ」・・・と。