頑固爺の言いたい放題

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日本人は国際感覚なんてゴミ箱に捨てろ!

2017-04-10 15:33:34 | メモ帳

ケント・ギルバート氏の著書「日本人は国際感覚なんてゴミ箱に捨てろ!」は、端的に言って、ごく常識的な日本論である。そして、この著作の中で、私がもっとも「そーだ、そーだ、その通り」と感じたのは、下記の部分(第一章)である。

占領時代のアメリカは日本の強さを減退させるために、さまざまなマインド・コントロールを行なった。これがウォーギルト・インフォメーション・プログラム(War Guilt Information Program)である。簡単に言えば、日本国民に「戦争で悪いことをして迷惑をかけたのだから、これからは弱々しくて、他国民に迷惑をかけない日本を目指そう」という感情を植え付けるためのさまざまな政策である。

(中略)

それから70年、世界の政治情勢は大きく変化した。アメリカの戦勝史観はすでに無効になって久しい。ところが日本人は永遠に変わらない。

(中略)

相手国の都合で押し付けられた歴史観をかたくなに守っているのだから、これはもう自虐の極みというしかない。中国や韓国は日本人の自虐性につけこんでいる。

日本人の過剰な贖罪意識は、保守派論者が常日頃論じていることだ。ギルバート氏の旧著「やっと自虐史観のアホらしさに気づいた日本人」は読んでいないが、おそらくこの論点を主に論じた著作だろうと想像する。

さて、タイトルにある著作の主要な論点は、「日本は平等主義、平和主義、国際協調主義を捨てて、ジャパンファーストになれ」である。しかし、この部分はトランプ大統領がアメリカ・ファーストを唱えたことで思いついたのではないのか。そして、ジャパン・ファーストを実現する手段が抽象的でよくわからない。

各論である「沖縄問題」、「中国・韓国問題」に関する考察もその通りだと思うが、どこかで読んだことがあるように感じる。

要するに、「日本人は国際感覚なんてゴミ箱に捨てろ!」は新味に乏しいが、アメリカ人が客観的に述べていることで、高く評価すべきである。