以前このブログで、「…させていただきます」などの丁寧すぎる表現を批判したことがあるが、だんだんひどくなるようだ。というよりも、バカ丁寧な表現が当然のものとして認知されつつあるらしい。
某県の幹部が「…とお願いさせていただいております」と発言した場面をTVで見た。県民がそうしなければ県民自身が困ることになるのに、なんで県側がそんなに下手に出なくてはならないのか。「…とお願いしています」でいいじゃないか。
外国人に日本語を教える学校では、こんなバカ丁寧な表現を教えているのだろうか。学生は自分の国の言葉と比較して、日本語のバカ丁寧な表現にびっくり仰天するのではないか。
最近、横浜東口地下街の案内所で、「この近くに百円ショップがありますか」と尋ねたら、案内嬢から「このあたりにはないと伺っております」という返事が返ってきた。これでは、彼女はだれかに「百円ショップはない」と教えられたことになるが、なぜこんなまだるっこしい表現になるのか。
察するに「ありません」だけでは、いかにもつれない返事になるので、他人を介在させて責任を逃れるのだろう。百円ショップがないことは彼女の責任ではないのだし、「ありません」と言われて怒る人はいないと思うが…。
「それはバカ丁寧とは違う話じゃないのかね」という突っ込みがあると思うが、両方とも人に悪く思われたくないという感情が根底にあることで共通している。
いい子になりたいのはわかるが、程度問題だ。