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次の総理は林芳正?

2022-01-16 13:08:44 | メモ帳
文芸春秋社が政治・経済分野の記者123名に対し、「次の総理は誰か」というアンケート調査を実施したところ、第1位は31票を獲得した林芳正でブッチギリのトップ。そして、第2位は18票の河野太郎、第3位は16票の茂木敏充だった。ちなみに、4位以下は、岸田文雄、高市早苗、石破茂、安倍晋三と続く。

回答者が林芳正を推す根拠は、防衛相、農林水産相、文部科学相など重要閣僚を歴任して経験が豊富であること、政策通で事務方が作るメモなしで政策関連の質問に答えられる安定感、さらに英語に堪能であることなどである。

そして、その記事は、次のような回答者のコメントを引用している。(赤字)
林の強みは、米中双方にパイプを持つこと。外相として絶妙のバランス感覚を発揮して結果を残せば、総理候補の大本命になるだろう。(通信社・政治)

その「文芸春秋」誌2月号は上の記事の次に「同志を募り、手を挙げる」というタイトルで林芳正氏の談話を掲載しており、同氏は堂々と総理になる意思を表明している。

これの記事を読むと、次の総理は林芳正で八分通り決まりのような印象である。ところが、国際政治学者の藤井厳喜氏がメルマガ「ルネッサンス」(1月12日)で大略、次のような見解を述べている(青字)。

岸田総理とバイデン大統領は11月初旬に英国のグラスゴーで開催されたCOP26の気候変動に関する会合のあと、早急に日米首脳会談を行うことで合意していた。しかし、その日米首脳会談は開催されるどころか、日程も決まっていない。

遅延の理由は、林外務大臣が中国の王毅外相との電話会談で訪中を要請され、「予定を調整します」と回答したためである。日米政府の慣習としては、日本の外務大臣はブリンケン国務長官と会うことを先行させるべきであるが、その日程調整をする前に訪中を約束したのは、林の重大なミステークである

林は日中友好議員連盟の会長だった。外相就任時にその会長職を辞任したとはいえ、米国は林を親中派と認識しており、米国との日程調整をする前に、林が訪中を確約したことは日米のこれまでの慣習を破るものである。

だから、日米首脳会談が行われないのだ。岸田総理は、何かの理由をつけて、林外務大臣を更迭しなくてはならないだろう。

<バイデン政権が親中派として警戒している林外務大臣が、ブリンケン長官と会う前に王毅外相に訪中を約束したことでバイデン政権が気分を害した>という藤井説は一定の信憑性がある。すなわち、上に赤字で示したコメントでは、<林外相は絶妙のバランス感覚がある>と評しているが、実際には<親中>の方に重心があった、というわけだ。

そうはいっても、日米首脳会談が行われていないのは、オミクロン騒ぎで遅れているだけではないだろうか、という観測も成り立つ。マスコミは、出来事は報じるが、あるべきことがないことは報じない。だから、日米首脳会談が行われなくても、国民は気づかない。

この問題にどう決着がつけられるか、興味深く見守りたい。