私の趣味の一つは株式投資である。情報を分析し上がりそうな銘柄を買って、それが的中したときの快感がたまらない。というわけで、投資セミナーにもかなり興味があり、最近も新聞広告で見つけた「ザタイミング投資研究所」の無料セミナー(横浜)に参加した。無料とはいっても最初の3回だけで、その次の4回は千円、その次の4回は1万円、その次の4回は10万円とだんだん高くなる。去る5月に大手新聞各紙に1ページ大の広告をだし、その広告料はしめて3千万円程度になったというが、その広告料をまなかって余りある受講料収入があるのだろう。彼らの収入源は今や株の売買よりも、セミナー運営に違いない。
実は、私がこの研究所のセミナーに参加したのは、今回で3回目である。数年前にも参加して10万円の時まで出席し、次が50万円となった時にやめた。2回目は1万円のところでやめた。今回は無料セミナーだけでやめた。
このセミナーの特徴は罫線分析一本槍であること。ほかの情報は一切無視する。その詳細を語る前に、このブログをご覧いただく。
http://tetorayade.exblog.jp/6840474
このセミナーは前田某という京都在住の投資家が奥さんと10年ほど前に始めたらしい。前田氏は昨年他界(享年79才)し、今は未亡人と娘夫婦が運営主体になっている。私が最初に参加した時、前田氏は300人ほどの聴衆に所得税10億円ほどの領収書のコピーを5メートル四方ほどに拡大して、檀上の壁に張り出した。儲かったことを実証したのはいいとして(今でも未亡人が同じことをやっている)、「皆さん、私が今着ているスーツは70万円しました」と得意気に語るのにウンザリし、厚化粧の奥さんが「…させて頂きます」を一つの文章の中に2回も3回もいれてしゃべる癖に辟易した。丁寧語は結構だが、使用頻度があまりにも高いと耳障りだ。すべてに下品で、「成り上がり」感に満ち満ちている。
この夫婦が登壇し、しゃべるだけでたちどころに信頼感が失せるが、言っていることはかなりまともである。基本的には、ローソク足グラフを分析して買い時・売り時を割り出す手法であり、過去の経験から編み出した二十の法則を受講者に順次教えていくことがこのセミナーの肝だ。ある時点まで記入された1m×0.5mほどの大きなローソク足グラフが受講者に配られ、その時点からあとの動きを過去の記録に沿って受講者が自分で記入することでグラフの分析力を養う。
毎回、先輩受講者のレポートを渡されるが、それは「前田××大先生そして前田○○子先生におかせられましては益々ご壮健(存命中)の段、ご同慶に存じます」に始まり、どの銘柄をどの時点で仕込んで、いくらで売って、利益がいくらでたという話から、最後に「先生方にはご自愛のほど願いあげます」といった調子で結ばれる。そして、新しい受講者も4-5回目ごろから講義がためになった礼状を書くことを求められ、毎回数人がその礼状をマイクに向かって読み上げる。私がこのセミナーをほどほどのところでやめた理由は受講料がだんだん高くなったこともあるが、この礼状を書くのがバカバカしいいからでもある。しかし、やめるまでに学んだいくつかの法則はかなり説得力があり、いまでも活用させてもらっている。その法則をここで披露したいところだが、それではザタイミングからクレームされるだろうから、やめておく。
問題点はこの一家の成功が、偶発的なのか永続的なのかである。この夫妻は貧困から抜け出す手段を株売買に求め、1960年代からの上場銘柄全部のローソク足グラフを書き上げ、その過程で二十の法則を見つけ出し、ある時点から巨利を博すことが可能になり、貧困から抜け出したという。それなりに努力したことは事実だろうし、巨額の所得税の領収書まで見せられれば、彼らの話を信用するしかない。しかし、その成功はたまたまその時偶然に起きただけで、その後はセミナーの受講料で生活しているのではないか。
このセミナーには毎回30人ほどのボランティアらしきヘルパーがいて、会場までの道案内やセミナーの資料の配布を担当し、会場内では受講者のグラフ作成を手伝うから、多分彼らは成功者たちなのだろう。時折、そのヘルパーが自分自身の礼状を檀上で読み上げるが、具体的な銘柄名が入っているから、かなり信憑性が感じられる。
高い受講料を払い、「させて頂く」を連発する講義を我慢し、強制される礼状を書くという試練に耐えれば巨万の富が築けるのかも知れないが、私はやめた。罫線一本槍という手法が果たして正しいのかという疑問もさることながら、もろもろの代償が私の主義に合わなかったからである。
前出のブロガーの批判に戻る。彼の推測はもっともだが早トチリである。せめて一度でもセミナーに参加していれば、こんな発言にはならなかっただろう。
ネットで検索すると、たちどころに何件かの株セミナーが見つかる(ザタイミングはホームページがないから出てこない)。中にはズバリ上がる銘柄を教えてくれるサイトもある。どれもウン十万円の出費が必要だが、「株指南本に同じようなことが書いてあるのではないか」とか、「上がる銘柄を教わるのでは、株の醍醐味を味わえないのではないか」とか、「自分でもうまくいけば利益がだせる(実際にアベノミクスで好調)」など、出費しない口実を見つけては参加しないでいる。ザタイミングのセミナーにしても、受講料が無料か安い時だけ出席するに終わった。
結局は、私には大金持ちになる根性がないということだろう。
私もタイミングの講演会に参加しました、ブログ主様と、感想は同じで、株に関する解説は勉強になる部分もあり、もう一度聞きたい、もしくは1000円程度なら払ってもいいという気持ちになりました。
ただ、驚いたことに、このセミナーの宗教臭さと、SF商法っぽい雰囲気にウンザリしました。
それから、受講生同士の交流は一切禁止だけじゃなく、バスや電車でも、お互いに話すなという規約に教室内でも交流禁止に違和感があります。
私のような若造は少数で、皆さん年配の方が多かったですが、株式投資だけじゃなく、主催者との交流が好きで参加する人も中にはいるのではないでしょうか?
ブログ主様同様の感想ですが、私は変わった趣味がありまして、宗教はすべてのことに嘘は言っていません、本当のことも言っているケースもたくさんあります。
このセミナーは本当に宗教臭くて、嫌でした、大山金の話には納得できますが、社会情勢や株価が上がる材料のニュースの話がなかったことがイマイチでした。
ただ、チャートの話しには本当に勉強になりました。
私はミクシイ株の押し目買いで利益を出しております。
リーマン時のような株安い時に株を購入して、上がったら売るというスタンスです。
でも、最近は予想がズレています、イオンで悪い材料が出た時に購入したら、下落の一歩です、パナソニックが下落した時とスズキが下落時た時は勝ちましたが、イオンはどうかな?
訳もわからなく、拡大しており、銀行の融資で業務拡大しており、株主としては心配ですが、ブログ主様はどうお考えてですか?
ミクシイ株の押し目買いで細々と利益を出していますが、ゲームー株だけあって、マネーゲームーですよ。
タイミングですが、内容は悪くないですが、雰囲気が嫌でしたね。
株式市場が最近変調をきたしていますね。
調整だとは思うんですが、それにしては幅が大きい。
ここはじっと我慢しましょう。お互いに...。
神仏のおかげで大儲けしたので世のため人のために株でもうける法則を教えたいとの触れ込みですが、受講するにつけ受講料が上がって行くしくみが面白いです。何億も納税した大金持ちのわりには言うこと、やることに品ないですね。
ザタイミングは儲かる方法を教えるだけですが、これらのサイトはズバリ銘柄を教えてくれます。もちろん、1銘柄3-5万円の有料ですが、無料で教える銘柄もあり、その根拠はそれなりに説得力があります。
1度だけ5万円を払ってみたら、その銘柄はまったく動かず、多少下がりました。
近日中にこの体験をブログにアップしようと思っています。
乞う、ご期待!