季節は夏至となり自宅のソーラー発電もフル稼働状態となっている。しかし勿体無いことに蓄電した電力の使い道がまだ見つかっていない。充電モニターの発電量を示す電流形の針はトリクルへと切り替わり、ピクピクと大きく脈動を繰り返している。そのうえ、先日からバッテリーの唯一の消費先である16W蛍光灯が点灯しなくなっていた。雨の休日で時間ができたので、蛍光灯(Meltec F-61 TWIN 8W*2 Looks)を修理することにした。分解してみると、果たして内部基板シルクでダイオードを示す部品が欠落していた。見ると内部で弾けとんだシリコン整流器の破片が見つかる。更にスイッチング用のパワートランジスタ(TIP41C)のヒートシンク周りのケースが熱で融解している。内部ひき回しのビニールコードも一部がそれに触れ被服が破れかかっていた。一番厳重に半田付けすべきトランジスターの足が数ミリ基板より浮いている。生産時の組み立て工程の効率化からか、ヒートシンクのアルミ板とパワートランジスターを先にケースに固定しておき、次にメイン基板を組み付けてからトランジスターを基板にハンダ付けしたようだ。しかもコテ温度が高すぎたようで汚い半田の盛り方。修理手順は破裂した整流器の残骸を基板から除去し、手持ちでストックしていた容量の大きな整流器をマウントし直す。溶けたビニールコードは切り取り、新たな線材で配線をしなおす。勿論、ヒートシンクを避け内部の取り回しを全部やり直す。最後にトランジスターも一旦、ヒートシンクから外し基板に取り付け直す。ハンダも盛り直して輝きを取り戻す。この製品はどうせOEMの中国かどこかで、信じられないくらい安いコストで製造されているのだろうけれど、それに会社名を刻印しちゃっていいのかしら。Meltecといえばインバーターなどのしっかりした製品も販売している会社なのに、こんな安物製品でブランドの信頼性を大きく落としかねない。こういう安い商品こそ消費者の目に一番触れるというものだ。修理あがった蛍光灯の灯りを眺めつつそんなことを思う。
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