Saitolab 「なにもせんほうがええ」

婚しては妻に従い ボケては猫に従う

東京タワー水族館

2018年09月17日 | 旅行・出張
9月三連休の日曜は閉館がアナウンスされた東京タワー水族館へ。人生三度目の東京タワーとなる。一度目は大学生の頃、80年代後半に特撮大会だかの遠征ついでに立ち寄った。二度目は90年代の中頃仕事の取材で。今回は20年振りの訪問。タワーのエントランスは小奇麗に改装されたのに対し水族館の入り口だけが地味過ぎて浮いていた。この区画だけは昭和テイスト満載。そういえば記憶にあった蝋人形館も2013年に閉館していた。250坪の水族館内部は生息地域別に区画分けされ整然と水槽が並び順路を作る。大型のペットショップの熱帯魚コーナーを見物しているような気分になる。この違和感は水族館の展示コンセプトにあった。「世界初、観賞魚専門の水族館」とのこと。単調な展示ながらも二段重ねの水槽展示や島置き展示など工夫がみられる。そして水槽の間に飲料自販機があったり「おみくじ機」までとカオスな世界が広がる。水槽ごとに掲示された魚の説明文からはスタッフの魚愛と営業努力が読み取れる。水族館の閉館原因は日本電波塔(株)への賃借料滞納と言われている。月間賃借料は370万円。通常の飲食店経営では賃借料は売り上げの1割程度が健全とされている。この図式を当てはめるなら月間で3,700万円の売り上げが求められることになる。大人の入館料は1,000円(+消費税分80円)。単純計算で月に37,000人、年間約45万人の入場を見込まねばならない計算。東京タワーの来場者数は年間で250万人という時点で既に破綻している。東京タワーの来場者は展望台、土産店を訪れはすれど水族館にまで入場する客は1割もいれば良いほうか。変動費、固定費の違う水族館の損益計算を飲食に当てはめたことはナンセンスではあるが経営の厳しさは十分に伺える。水族館のみならず60周年を迎えた東京タワー本体の経営も今後益々厳しさを増すことになる。否、東京タワーだけではない、スカイツリーでさえ同じ道を辿るのは時間の問題なのだ。
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