Saitolab 「なにもせんほうがええ」

婚しては妻に従い ボケては猫に従う

「思わず興奮!」11PM TV欄より

2018年12月05日 | 書籍・映画・音楽
ネットニュースで見知らぬ女性二人が突然インターフォンを鳴らしトイレを貸してくれと頼まれたとの記事を読む。そのニュースの連想から森由岐子の「魔界わらべ恐怖の家」(ひばり書房 1984)を思い出す。ジャンルは少女向けホラーコミックなのだが内容が支離滅裂で事あるごとに話題にのぼる作品だ。この作品を知ったのも同年発行のサブカル誌「東京おとなクラブ」創刊4号の記事だった。記事には「魔界わらべ恐怖の家」を越える作品も紹介されているが内容が危な過ぎてここでは書けない。そんなこんなで1994年に発刊された「森由岐子の世界」唐沢俊一、ソルボンヌK子(白夜書房)を入手した。絶版になり入手困難な森作品が縮小版で収録され唐沢夫婦が欄外から容赦ないツッコミの嵐を入れている。多くの作品を収録するために25%に縮小され掲載された本編漫画は吹き出しが非常に小さく読み辛い。また森作品の特徴として擬音も吹き出しと同じポイント(大きさ)、フォントの写植が使われておりズッコケる。ところどころカメラ修理に使う傷見ルーペを取り出して確認したくらい。唐沢氏が作家に敬意を払い乍らも余りに作品を虚仮にしてしまったので森由岐子ご本人からクレームがつき発売中止となった曰くつきの本なのだ。80年代は70年代ほど暴力的ではないが、コンプライアンスも緩くバブルの勢いもあり「やったもの勝ち」の風潮で日本中が浮かれていた。それはまた影の部分も表裏一体、アングラ文化も一気に拡大した楽しい時代だった。今の様に大人が社会が幼稚化して裏も表も境がなくグタグタになってしまっては最早、サブカル、アングラの淫靡な響きと優越感は失われた。なんともつまらない時代になったものだ。

東京おとなクラブ

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