Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

ぶつかっていく、ということ

2019-11-26 | Weblog

ついつい、ぶつかっていくような態度や物言いをすること、してしまうことというのは、ある

まあ誰でも思い当たることはあるだろう

 

比較的、そうなることがあるけれど、割とみんなに許されているのが この 武山尚史という男

わざとなのか照れなのか、はたまたダンディズムなのか、時に、つっけんどんな言い回しになったりして、人に誤解されること多々あり

しかしまあ、本人のかわいげを皆が知り尽くしているせいもあり? スルーされていたりする

器用なところはすごく器用で、不器用なところは半端なく不器用だ

 
この男ももはや劇団の中で果たすべき役割は大きい これは武山じゃないとできない、頼めない、そういうことも増えている

演じることを楽しんでいて ここ数本は、名指しでいい感想をもらうことも多くなってきた

杉山・武山コンビは、「なにもおきない」に続いての黄金コンビとなりつつある

若い若いと思っていたら二人とも劇団十五年選手である

 

ありがたいことである

ぶつかっていってなんぼ、は、まあ私の芸風というか生き方でもあったのだ

 

そんな雑感の中、すすんでいく「憲法くん」なのである……

 

撮影・古元道広

 

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『憲法くん』舞台化、始動。

あの、松元ヒロさんの『憲法くん』が、ほんとうに、演劇になるのです。

11月29日(金)から、座・高円寺。伊丹、名古屋、岡山でも上演します。

 

こんにちは、憲法くんです。

わたしは、一九四七年五月三日に生まれました。

わたしは、国の力を制限するための、「国民から国への命令書」です。

 

へんなうわさを耳にしたんですけど、ほんとうですか。

わたしがリストラされるかもしれない、というはなし。

「現実にあわないからだよ」、というひとがいます。

でも、理想と現実が違っていたら、ふつうは、現実を理想に近づけるように、努力するものではありませんか。

 

でも、わたしをどうするかは、みなさんが決めることです。

わたしは、みなさんのわたし、なんですから。

わたしを、みなさんに、託しましたよ。

 

http://rinkogun.com/Kenpo-Kun_Tokyo.html

 
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香港で実証された、「正当に選挙された代表者を通じて行動」する、日本国憲法も保障する、民主主義の原則。『憲法くん』は、そこにも、いる。

2019-11-26 | Weblog

金曜日開幕の『憲法くん』。今日は劇場仕込み。正式な稽古は、ない日だ。セットを終え、照明もだいたいの指針が出て、夕方近くから地下の稽古場を使って、補足の稽古も、併行していた。

うちの劇団には、山村秀勝という殺陣師の劇団員もいるので、新人女子二人に、アクションの特訓。半分の時間は私も加わる。

そして、その後、夜の時間ぎりぎりまで、何しろ台詞がたいへんなので稽古が足りなかった「日本国憲法前文」の場面、その補足稽古。

そのなかで、憲法前文の、次のフレーズに、あらためて、胸打たれた。

「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、」とある。

私たちは、それじたいは当たり前のことだと思ってきた。
だが、じつのところ、政府への抗議デモが続く香港で、24日にあった区議会選挙で民主派が圧勝したという結果が、伝わってきた。地元メディアは全452議席の8割を超える385議席を獲得したと伝えた。親中派はわずかに59議席。改選前、民主派の議席は約3割だったが、大躍進どころか、情勢を乗り越え、主導権を奪い取ったのだ。
選挙は、民主化を、選んだ。

「正当に選挙された議会」があり、「その代表者を通じて行動」することが可能である、という、日本国憲法も保障する、民主主義の原則。

その可能性が、香港で今、開かれたのだ。

後は、憲法前文にあるように、「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し」「ここに主権が国民に存することを宣言し」、ということが果たせるよう、願うのみだ、

「これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである」という日本国憲法と同様の、体制権力に対して個人を守る、この法則であり原則が、香港で、次なる展開による安定を勝ち得るよう、有効を保ってほしい。

 

よく、元憲法学者で弁護士の馬奈木厳太郎さんに冷やかされるのだが、私が憲法前文で一番好きなのは、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」という部分の、「「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」という部分だ。

「諸国民」とは、何か。

数日前の稽古で、それを口にする役の大西孝洋に詳しく伝えたが、そこからその場面は目に見えて変わっていった。

憲法前文は、次のように続く。

「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。」「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」「われらは、いづれの国家も、自国の事のみに専念して他国を無視してはならないのであって、」

そして、「この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信ずる。」「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う」、で、終わる。

この前段の、「われらは」、の、連鎖。すごいではないか。

この「われら」は、決して「一つの国の私たち」という単位におさまるものではない。読んだらわかるはずである。

「われら」は、まさしく、「平和を愛する諸国民」である。

私の憲法理解は、そこから始まっている。

 

 

写真は、前、猪熊恒和。後列、左から、杉山英之、西村順子、鴨川てんし、町田敬介、武山尚史、中山マリ、吉村直。撮影・古元道広。

 
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『憲法くん』舞台化、始動。

あの、松元ヒロさんの『憲法くん』が、ほんとうに、演劇になるのです。

11月29日(金)から、座・高円寺。伊丹、名古屋、岡山でも上演します。

 

こんにちは、憲法くんです。

わたしは、一九四七年五月三日に生まれました。

わたしは、国の力を制限するための、「国民から国への命令書」です。

 

へんなうわさを耳にしたんですけど、ほんとうですか。

わたしがリストラされるかもしれない、というはなし。

「現実にあわないからだよ」、というひとがいます。

でも、理想と現実が違っていたら、ふつうは、現実を理想に近づけるように、努力するものではありませんか。

 

でも、わたしをどうするかは、みなさんが決めることです。

わたしは、みなさんのわたし、なんですから。

わたしを、みなさんに、託しましたよ。

 

http://rinkogun.com/Kenpo-Kun_Tokyo.html

 
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