Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

盆踊りも、なし

2020-08-11 | Weblog
阿波踊りも、なし。盆踊りも、なし。
お祭りが奪われた社会。

浴衣姿の人も見かけない。

写真は、『天神さまのほそみち』より。円城寺あや。撮影・姫田蘭。
お祭りの日を舞台にした劇だったのだ。

衣裳は、小林巨和さん。
あの『ジャージー・ボーイズ』の衣裳も担当されていて、残念ながらそちらはツアーも含めて上演中止になってしまった。コンサートはあったみたいだが。
『天神さまのほそみち』については、彼女からいつも以上にいろいろなアイデアが出てきて、楽しかった。いろいろな考証の幅広さと、想像力の飛躍が掛け合わされる。
まったく、油断できないのである!
今回はとくにだが、ほっておいたら私よりも遥かにアングラテイストのアイデアを出してくれるのだった。


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私たちは見ている

2020-08-11 | Weblog
民主的な選挙制度を求めた14年の「雨傘運動」の学生リーダーから持続して、香港の民主活動家賭して知られる、アグネス・チョウ(周庭)さんが、10日、香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で、香港警察に逮捕された。
彼女は国際社会に香港民主派への支持を呼びかけ、とりわけ日本語で日本にもアピールし、広く知られている。

同日、民主派の香港紙「蘋果日報」などを発行するメディアグループの創業者、黎智英氏(71)や同紙幹部ら7人も国安法違反などの疑いで逮捕されたという。

コロナウイルスを「武漢ウイルス」と呼ぶことを私は否定するし、「嫌中」「反中」の風潮にも反対してきた。

しかし、香港の民主化を阻む一連の動き、今回の事件も含んだ中国の一党独裁・覇権主義の動きは、世界の秩序を著しく損なうものである。

自由を求めただけで人権を奪われることは、あってはならない。
暴力や、人間の尊厳の蹂躙を、許してはならない。

国際社会は、彼女の解放に向けて、動くべきである。

同時に、国際情勢が不穏になっても、決して戦争はしないようにしなければならない。

とにかく、注視する。
本当の意味で、行動として、見る。
私たちは見ている。
その姿勢を国際社会が保たねばならない。

命を守らなければならない。
声をかけ続けなければならない。

同時に、挑発に乗ってはならない。
決して、導火線に火をつけようとしてはいけない。

コロナ禍下であろうと。
オリンピックがどうなろうと。

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山の日って、何なん?

2020-08-10 | Weblog
山の日って、何なん?
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コロナは自然界から人間への「警告」だと、ニコルさんは言う

2020-08-10 | Weblog
某所でNHKの番組が聞こえてくる。
コロナは自然界から人間への警告だ、と、C.W.ニコルさんは言っていた、という。
それは、聞いていた。
私もその通りだと思う。

人間は、被害者の振りをしていてはいけない。
この事態を乗り越えなくては、というのは、私自身が常々思っていることでもある。

自粛や密を避けるということ、その繰り返しが、何かに繋がるのか。

私たちの生き方を、見直さなくていいのか。

この春亡くなったニコルさんとは、間接的な接点は山のようにあったのに、ついにじかにお会いすることは、なかった。
接点というか、具体的な知り合いも多く。
私としては、未練は、クジラのことが大きいかな。
彼から、彼の世界から、大きな宿題をいただいているということは、わかっている。
宿題が多すぎる!

写真は、近所の居酒屋。
少し前に、ちょっとだけ寄った。
必至の、本気の、シールド。
こうして「密」を避ける。みんなそうしている。涙ぐましい。必死で、本気だ。
その心根を、きちんと、何かに向けて集約するということが、この国は、できていない。
何ごとに於いても、そうだ。
機能していないのだ。

といって、私という個人に、いったい何が出来るというのだろう。

でも、あきらめない。
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首相退陣ではないのか

2020-08-10 | Weblog
質問も答えも書いてあるアンチョコを、カメラや記者たちにしっかり見せる形で示した、長崎・首相記者会見での行為。
長崎県知事・市長、市民たちの真摯な言葉に比して、なんとも虚しい、不誠実の極み。
誰もが怒っている。当然だ。

しかし、首相サイドからすれば、これは確信犯で、「もうだめ」と、悲鳴というか、信号を送っているのではないだろうか。
緊急事態宣言を出さないのも、「Go To キャンペーン」をやめないのも、責任をとるのが嫌なのだろう。
この人、もう何もしたくないのではないか。
ニュース等を見ないでいるので感じがわかっいていないのかも知れないが、あのアンチョコ写真一枚の印象では、退陣が近い気がする。

総理大臣など代わりはいくらでもいる。
で、その先はどうなる。
世の中のことは、なんとなく続いていく、という諦念に支配されてはいないか。
代案を出し、この国を変えていくビジョンを、示せているわけではないのではないか。

「『核兵器のない世界』を実現するためには、核兵器所有国を巻き込んで核軍縮を進めていくことが不可欠だ」と言いながら、何一つ動いてきた実績のない、この国の政府。
どうせ何もしないなら、核兵器禁止条約を批准することくらいは出来る、となるのが筋だろう。けれど、そう考える人たちも、ただ「声をあげる」というところだけで終わって、久しい。「現状維持」に流される習慣の中にいるのではないか。

第二次世界大戦を終わらせるとき、大本営は、戦争の誤謬に近づいたわけではなく、侵略の罪に気づいたからでもなく、直近での沖縄戦の悲惨、度重なる空襲、二つの新型爆弾投下のダメージ、人民の痛みを受け止めたからでもなく、要はソ連の宣戦布告を受け、初めて本気でポツダム宣言の受諾を検討したのではないかと思う。
「御前会議」で争点になったのは、「国体護持」である。
七五年を経て、そういう国の体質が変わっているようには、私には思われないのだ。
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立石涼子さんと、長崎

2020-08-09 | Weblog
今日は長崎に原爆が投下されて七五年の、日である。
世界中に、いまでも1万3410発の核弾頭があり、日本政府は核兵器禁止条約に批准しない。原爆症と認められていない被爆体験者への救済も不完全だ。
総理大臣は長崎になぜ行くのか。自分が行くことが「言い訳」になると思っているのだろうか。

七五年経ち、語り継いでいく方々もお亡くなりになっている。
忘れてはいけないことが、伝えられていくべきだと思う。
「日本の加害」とセットに、という意見も多いし、それも納得できるが、とにかく直接的な体験は貴重だ。世の中全体が耳を傾ける気持ちになっていいはずだ。
被曝の話をすること自体が「政治的に偏向している」とされることがあるという。信じがたい話だ。


一週間前にがんで亡くなられた立石涼子さんは、長崎出身の被爆二世でもあった。
田中千禾夫さんの戯曲『マリアの首』の話をしたような気がする。

平和を、祈りたい。


写真は、燐光群『上演されなかった三人姉妹』。2005年、紀伊國屋ホール。
中央が、立石涼子さん。
左が神野三鈴さん、右が中山マリさん。

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働かないと

2020-08-08 | Weblog
だいぶ前に食べたこの鰻を、また食べに行きたいと思っている。
恐ろしくリーズナブルな、東京は下町のお店である。
いま抱えている案件を乗り越えてから、と決めている。
あと一息のはずなのだが。
目の前にニンジンをぶら下げるつもりで、一瞬、写真を眺めてみる。
眺めた。
終わり。
戻るぞ。

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この国は、除染土に覆土しないまま作物を植えようとしていた。現政権即刻退陣を求める。

2020-08-08 | Weblog
共同通信今朝の配信で、「原発除染土、覆わずに栽培試験 飯舘村で環境省が方針転換」だって。

東京電力福島第1原発事故後に福島県飯舘村の除染で出た土を農地造成に再生利用する実証試験で、環境省が従来の方針を転換し、除染土に覆土しないまま作物を植えたり、品種を野菜などに拡大したりする計画をまとめたことが七日、同省の未公表文書などからわかった、そうだ。

「未公表」。
なんじゃそりゃ。

「除染で出た土」は、従来は食用以外の園芸作物などに限っており、農地造成に再生利用する場合は、「覆土した上で栽培する」としていたはずなのに。「除染土に覆土しないまま作物を植え」「品種を野菜などに拡大」って、どんだけ話が違うか、わかっているのか。

記事によれば、除染土利用に「災害時の流出などで汚染拡大につながる」との懸念が根強く、方針転換を知らされていない住民もいる、ということだが、「ほうっておいたら知らせないままに進めるつもりだった」ってことだろう。

ひどい。
ありえない。

文書は大島堅一・龍谷大教授(環境経済学)が行政文書開示請求で入手されたもので、環境省は「地元の要望に基づき、科学的な知見を得るためだ」と説明したということだ。

開示請求に応えた、じゃないだろう、そんな恐ろしい方針転換を黙ってやってしまう気だったのかい。
「科学的な知見を得るためだ」って、それなしに勝手に始めていたってことじゃないか。

そもそも「覆土」したところで、除染土に作物を植えることじたい、人々は猛反対していたのではなかったか。

これは拡散されないといけない情報だ。
しばらく報道がこれ一色になるくらいじゃないと、世の中全体も、おかしい。

海への放出しか方法がないと開き直っている、トリチウム濃度の高い汚染水のことを「トリチウムの入った水」と言い換え、ついにニュースの見出しではたんに「水」と言ってしまったNHKもひどいが、報道側の告発する意志、社会正義による怒りに基づいた報道が、いま、きちんとした形で展開されなければならない。

マスコミも生まれ変わらなければならない。

たとえば新聞各社も総理大臣付の記者は「新人」をあてがうことになっているらしいが、ベテランをつけてとことん質問して、回答を「とりにいく」べきだろう。
安倍総理が「今後、適時適切に記者会見をしたほうがいい」ということになったという笑止千万な報道も昨日にあったが、いま会見を求めなくて、どうする。
これだけの重大事を、時の総理が知らぬ存ぜぬは通らないし、知らなかったなら、然るべき対処が求められて当然だからだ。

「ありえない出来事」は、勝手に起きたのではない。
誰かが、そうしたのだ。
それを追及するのが「報道」だろう。

これだけで安倍政権は「即刻退陣」が、筋だ。


※追加

NHKニュースの報道は、もっとひどい。
「実証事業」はもう去年からやっているというのだ。
かってに「方針を決め」官製の実験をし、「除染で出た土をそのまま野菜の栽培に使うことも検討する」と明言している。


原発事故のあと福島県飯舘村で行われている、除染で出た土を農地で再利用できるかどうかを確かめる実証事業で、環境省は新たに汚染されていない土をかぶせずに野菜を育て、安全性に問題がないかを確かめる方針を決めました。
東京電力・福島第一原発の事故のあと、福島県内で行われている除染で出た土のうち、放射性物質の濃度が一定の基準を下回ったものについて、環境省は、農地で再利用できるかどうかを確かめる実証事業を昨年度から福島県飯舘村の長泥地区で行っています。

これまでは汚染されていない土を50センチほどかぶせた農地で野菜や花を栽培してきましたが、新たに、汚染されていない土はかぶせず、除染で出た土だけでキャベツやインゲンを育てる方針を決めました。

収穫したあと、含まれる放射性物質の濃度を調べ専門家による会議で食べても安全だと評価されれば、除染で出た土をそのまま野菜の栽培に使うことも検討するということです。

環境省は、「きちんと安全性を確かめたうえで地元の住民などとも相談し、除染で出た土の再利用の在り方を決めたい」としています。




https://news.yahoo.co.jp/articles/3073fd7c32d218f80cd10111d2ab9595e7005eb1?fbclid=IwAR3IRFC2g5pYlpHK_fFxapc1orVAdg-jCxdZtxjT0jP-lL1tFpsJx-IdA6g

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なつかしい「海の劇場」

2020-08-08 | Weblog
八年前。
瀬戸内海は、犬島の浜に、野外劇場を設営し、『内海のクジラ』を上演した。
岡山のアートファームさんとの企画であった。

照明がついていい感じに見える写真だが、これは夜の時間帯の準備中。
涼しげに見えて、なかなかいい。
ただし本番は白昼行われた。

つまり、本番では照明は使わず、音響システムのための架設である。
太田惠資さんの生演奏だった。

と、海を思う繋がりで出てきた写真である。

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海には行けないのだろうな

2020-08-07 | Weblog
こんな御時世なので、海には行けないのだろうな、と思う。
なんて、のどかなことを考えている間に、八月も一週間経ってしまった。

感染者数を気にするな、という人もいるけど、現実は現実。
この社会による、その対処の方法も含めて。

いろいろペンディングにしていることを動かさなければならない時期である。

どっと、各種の情報が届いた日でもある。

ともあれ、逃げも隠れもできません。


⋯⋯⋯⋯ていうか、「Go to トラベル」キャンペーンって、まだやっているの?!
うそでしょ?!


写真は、奄美大島。昨年5月。
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反核どころか、国会も開かず「敵基地攻撃論」を取り沙汰する、この国

2020-08-06 | Weblog
原爆忌の広島に行って「核兵器のない世界を」と演説するなら、なぜ核兵器禁止条約に参加しないのか。
国会も開かず「敵基地攻撃論」を持ち出す、最悪の総理大臣。
コロナ禍で疲弊した人々は黙認するだろうと、冷笑しているのか。

共同通信によれば、トランプ米大統領が次期駐日米大使に指名したケネス・ワインスタイン氏は5日、上院外交委員会の人事承認公聴会に臨み、中国や北朝鮮を念頭に「北東アジアでわれわれが共に直面する重大な課題に対し、日本がより大きな責任を担うよう促す」と証言し、日米同盟における日本の能力向上の必要性に言及した、という。

米国、ロシアは、核開発競争を止めない。
トランプ米政権は昨年末、爆発力が広島型原爆の3分の1程度の小型核を戦略原子力潜水艦に実戦配備したという。ロシア・中国を視野に入れた動きだという。
ロシアも原子力を動力とした核ミサイルや核魚雷の開発を推進しているという。
米国との「新冷戦」に向かいつつある中国も核能力を高めているだろう。
核軍縮への機運は高まらない。

「唯一の被爆国」のはずの国が、軍備増強に余念がなく、とくにこの四年間に南西諸島に自衛隊基地を増強していることの深刻さが、あまりにもこの国の人々に認識されていない。
基地がある場所は、攻撃を受け、戦場になるのだ。
南の島々を危険に晒している現実を直視してほしい。

写真は、奄美大島の自衛隊基地前。昨年5月。
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声・呼吸の記憶

2020-08-05 | Weblog
立石凉子さんの声が、記憶に残っている。
声質の問題ではない。
声、言葉といったものは、必ずしも、誰かから「発される」ものとして、まとめきれるものではない。
人間が、喋っている、のではない。
意識が、認識が、知覚が、その人の存在、身体の中を、通っていくのである。
本人もそれを感じながら、である。
せりふを伴う演劇という表現は、その機能を使っている。
ホーミーを学んだ後の立石さんは、感じることと発することの両立に於いて、ずば抜けたキャパシティを獲得していた。

声から伝わってくるのは、具体的な、その人の呼吸のあり方である。
彼女は亡くなったが、その呼吸は、独自の「仕組み」のあり方として、私たちの中に共有されて、残っている。
それを伝えるための手段としての、声がある。
身体、時間、空間に刻む機能としての声である。
本人が消えても、そのコードは、受容した人たちの中に、残っている。
その人の呼吸をリアルに知っている者みんながこの世から去ったとき、本当の意味でその人の生身の身体性は、この世界から、消えてしまうのであろう。

写真は、燐光群『上演されなかった三人姉妹』。2005年、紀伊國屋ホール。
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ポピドンヨードのうがい薬で「体内からウイルスが消えるわけではない」にも関わらず、「偽陰性」を期待するのは、間違いだ

2020-08-04 | Weblog
大阪府の吉村洋文知事、松井一郎大阪市長、医療研究者らが会見で、殺菌効果のあるうがい薬の成分「ポビドンヨード」で、新型コロナウイルス感染症の治療効果が期待できることを確認した、と発表したらしい。
テレビ番組では、「ふつうのうがいをしたら5割陽性 ポピドンヨードでうがいをしたら2割陽性」と、テロップが踊る。
吉村知事らは、そのうがい薬を使うと、唾液のなかの新型コロナウイルスが減り、人にうつしにくくなる可能性があるとして、本格的な研究を進めるという。

こういうことは、彼らがろくでもない政治家たちだからといって、ただ当てこすっても仕方がない。本当のことを知りたい。
「人にうつしにくくなる」というところだけ、意味があるようには、思われる。
うがいをすること自体は良いことである。殺菌力の強いうがい薬を使えば効果があるというのは、そうなのかと思う。だが、それは、別に今年になって言い出すようなことではなく、ただの「常識」ではないのか。

うがい薬を作る会社の株価は急騰、都内の薬屋に人が殺到、店頭から製品が消えたそうだ。そもそも2月以降ずっとフル生産を続けており、そもそも品薄な状態で、今後の入荷は未定という。ネット通販サイトでも品切れ、価格が高騰しているらしい。

製薬会社のウェブサイトによると、ポビドンヨードはヨウ素の酸化作用を利用した抗微生物成分で、殺菌消毒剤の影響を受けにくいと言われている微生物や細菌に対しても効力を発揮するという。ただし広報担当は、新型コロナに対する効果については検証する予定はない、とコメント。

ただ、ここが問題なのだが、データとされている実験の数値は、新型コロナウイルス感染症の軽症患者に対して行ったもので、感染していない人の予防効果については不明のはずである。
感染症の症状が改善したという意味ではなく、治療薬としての効果についても不明と考えられる。うがい薬でうがいをすると口の中にいるウイルスが一瞬いなくなったとしても、「体内からウイルスが消えるわけではない」。
京都大学による、全国18地域・約390名規模の調査でも、ヨード液には明確な予防効果が認められなかったという。

大切なことは、唾液でのPCR検査、抗原検査を受ける前にそのうがい薬を使用することで、「体内からウイルスが消えるわけではない」にも関わらず「偽陰性」を期待する動きを取り、きちんとした検出が出来なくなる場合があることだ。

検査の結果が不正確になるのだ。

現に、「大阪府立病院機構大阪はびきの医療センター」の松山センター長は、「うがいをしたあと、1時間程度でウイルスの量が再び増えるケースもある」と言っている。

だとすると、そのうがい薬で「陽性判定になるのを回避できる」という目的に使われる可能性も出てくるように、とれる。

吉村知事は「コロナが治るとは言えないが、これまで呼びかけていたつばの飛び交う空間で感染が広がるのを少しでも抑えることが期待できる」という言い方に変えて誤魔化したりはしている。

だが、吉村知事は「、ただただ、数値としての陽性者数を、減らしたいのだろう。

逆に、彼が本気で「ポピドンヨードがウィルスに効いている」と思い込んでいるとしたら、やはりこの人は政治家以前に、理性と常識の面で、信用できない、と考えるべきだろう。
アメリカのトランプ大統領は「消毒液のようなものを体内に注射してはどうか」と提案したと聞く。彼も突拍子のないことを言って、トランプにあやかろうとしたのかもしれない。

コロナウイルスはアルコール(70%以上)に弱いことがわかっているというから、70%以上のアルコールが売れていて、酒造会社も「飲めるアルコール」を売っているという話もあった。
もしも酒好きだとしても、七十度はごめんである。ただ「強い酒が効く」と言われても、困る。

情報は錯綜していて、国立感染症研究所や日本学校歯科医会等の資料も取り沙汰され、ポピドンヨードやリステリンは、新型コロナウイルスに効果があり、感染リスクを下げるという情報も、出回っては、いる。

リステリン。
私も使っているリステリンは、歯のためで、「喉うがい」には使わないはずのものだから、喉のウイルスには効かないような気がするが⋯⋯。

ちなみに、写真の製品には、ポピドンヨードは含まれていないそうだ(だからネットで買えるのである)。念のため。

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半年前にはロビーコンサートが可能だった

2020-08-04 | Weblog
半年前、二月上旬、台本・演出で参加した、こんにゃく座オペラ『イワンのばか』を、開幕した。
この頃には、まだ、ロビーコンサートが可能だった。
観客と、うた役者・奏者たちが、入り乱れた。
本篇開演前の楽しい宴だった。
こういうことが、できていた。

こんな半年後を、あの頃には想像できていなかったのである。


みんなで「オペラの未来」を!こんにゃく座活動継続支援プロジェクト
https://camp-fire.jp/projects/view/299699?fbclid=IwAR3rWKGoDT9NetqXKXt2jIpauMKVUAMfjTWAn8y3w8S0vPPT5aDEmZit7Rg
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今でもあの街は、存在している 〜 自主観察期間を終えて 〜

2020-08-04 | Weblog
一昨日、以下のようなメールを『天神さまのほそみち』関係者に送った。

『天神さまのほそみち』公演に参加くださいました関係者の皆様。
公演につきましては、たいへんお疲れ様でした。
おかげさまで、御覧になった方からの評判も良く、私は読んでいませんが、読売演劇大賞の前半期を振り返っての座談会でも話題にはなっていたそうです。
公演が終わって、二週間となりました。
いってみれば、「14日間の観察期間」を終了するタイミングです。
とりあえず、関係者のどなたからもその後の発症や感染の報告はありません。
これでようやく、なんとかこのコロナ禍期、無事に公演を終えたと言うことができるのだと思います。(何かあるようでしたら、遠慮なく教えてください)
公演に際しましては、本当にお世話になりました。皆さん、本当にありがとうございました。
梅雨明け、猛暑の折、ご自愛ください。

⋯⋯で、とくに関係者から発症や感染の報告はなかった。
劇団員には道具等の返し作業があった公演終了翌日から数えての「15日め」も、無事に経過した。
関係者の誰からも、お客様からも、感染者を出さずに終えられた。

これでようやく「公演終了」ということになる。
本当に、おわった。
事業・イベント全体としての、千秋楽である。

ご来場下さった皆様、ありがとうございました。
そして、関係者の皆様、お疲れ様でした。


振り返ってみると、三月末、国際合作『安らかな眠りを、あなたに YASUKUNI』の上演を終え帰国したタイの演劇人メンバーたちは、自国に帰ってから14日間の隔離期間を、かなり厳密に守り、本当に家を一歩も出なかったようだった。
まあ、庭や、周囲の自然があって開放的なはずなので、日本でそうするよりは、ましだったろうけれど。その日を過ぎて、「私たちはまったく健康です、今日、自由になれます」と、連絡があった。
私たちも、いま、自由な気分かというと、そうでもない。
コロナ禍下の状況は悪化している。
私も、この半月、岡山に行ったのと、立石涼子さんにお別れに行った以外は、ほぼ隔離状態にあったが、かといって、これから外をどんどん動き回るというつもりもない。
事態は何も変わっていないのだ。


さて、思い起こしてみると、『天神さまのほそみち』は、街についての演劇だった。
境内で、どこから、いつの時代から来たとも知れない者たちが、露店を開いていた、あの街。
劇場に来てくださった方には、理解していただけると思う。
あの街は、あの75分の間、確実に存在していたし、お客様も、私たちも、そこにいた。

公演は終わったけれど、今でもあの街は、どこかにある。
それが演劇という現象の、想像力なのだ。


撮影・姫田蘭。
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