黒柴ひめちゃんの葛塚村だよりⅢ

葛塚城堀之内に住んでます。毎日歩いているひめちゃんとおかあさんの見て歩きです。時には遠くにも出かけます。

クーマンが住んでまふ

2023-02-17 21:27:04 | 黒柴三四郎の独り言

朝、ひめちゃんは一人散歩で、山上城跡公園まで行きました。

ハイシニア、14歳半のタバサねーちゃんは、まだ寝ています。

実は、ひめちゃんも、昨日11歳になりました

あっという間だったような、長かったような。

でも、まだまだ長生きしてね

 

 

 

2000年7月生まれの初代黒柴犬・三四郎が語ります

クーマンが住んでまふ

 

 

05.4.7(木)

 鼻一つリード

今朝のお散歩は、サマンサがリーダーだった。

僕より鼻一つ前に出て、力強くリードを引いていた。

こういう時は、スムーズにことが進む

ナナちゃんも、「くれないと歩かないよ。」をすることもなく、サマンサがいるので、僕に絡まずしっかり歩いた

出勤前の散歩として、おとうたんは本当に助かる

何日かに一度、こういう日があるのだ

最近、短足のぶりっこにアイドルの座を奪れたサマンサは、不機嫌なことが多いのだけど。

 

 

05.4.15(金)

 ワンとも言わずに

七海はフィラリアの薬をもらいに、お医者に行った。

僕は朝からお腹の調子が良くないので、ミニドッグランに出ていた。

サマンサは、「ナナちゃんどこ行くの?」と心配した

 

病院は平日の朝なのに、車がいっぱいだった

狂犬病の注射の季節なので、午前中休診とか、フィラリアのお薬の時期とかが重なって混むようだ。

3人待ちということで、おかあたんは迷ったけど、車の中ではなく待合室で待つことにした。

ナナちゃんは、よい子でお座りしていた

その間、診察室では何かが騒いでいた

 

いよいよ順番になって、診察台に乗った。

聴診器がお腹に当てられ、「きれいな心音です」と言われた。

そして採血になった。

フィラリアに感染しているかを、確かめるのだ。

「がんばれ、がんばれ! 」と先生に激励され、ワンとも言わずに耐えた

もちろん感染していなかった。

 

 

05.5.10(火)

 ナナちゃん、僕に噛まれる

ご褒美のビスカルが配られた。

サマンサは母家の中で、僕とナナちゃんはランでもらった。

風の中でがんばったせいか、おなかがすいてた。

早く食べ終わった彼女は、僕のを取ろうとした

僕は、おとうたんがいつも言うように、味わって食べるタイプなのだ。

味わっている最中に襲われた

つい噛んでしまった

ナナちゃんの何カ所かの体毛が、ごっそり抜け、悲鳴がした。

おかあたんが駆けつけて、僕が怒られた

抱えられてお部屋に帰ったナナちゃんは、サマンサにも怒られた。

ショックで落ち込んで、小屋に籠もってしまった

しばらくは復活できないと思われたが、おとうたんたちが晩ご飯を食べていると、はやくも遠吠えしてる

 

 いい気味でふね

僕のビスカルを、ナナちゃんは取ろうとした。

取られまいと、ついあっちこっち噛んでしまった

彼女の体毛は飛び散った。

出血はなかった。

おかあたんは、夕方おとうたんをお迎えに行くとき、子細をメールで報告した

夜なかなか寝ないナナちゃんに、苦労していたおとうたん、「いい気味でふね」と返した。

「~でふ。」「~まふ。」はおとうたんの携帯に住んでいる、熊の赤ちゃんクーマンの言葉で、「~です。」「~ます。」らしい

最近おとうたんとおかあたんは、「~でふ。」「~まふ。」とメールしあっている。

 

 

05.5.27(金)

 瘤取り犬

夕方、おとうたんおかあたんは、笛木医院に行って来た。

出かけるときは雷雨になりそうだったけど、まもなくあがってたいして降らなかった

家の裏まで来たとき、二匹の犬がいた

一つは日本スピッツのように見えた。

もう一つは白と茶色のブチだった。

「下品ではないな、どこかの飼い犬かな? 」と見ると、なんとブチのほうは、あごの下に大きなたんこぶを付けていた

「腫瘍かな?それにしても大きい。りんごくらいある。さぞかし重いだろう。変な病気かな?みんなにうつったら大変だ。」

門を入るとすぐ門扉は閉じられた。

 

昨夜も、二軒西隣のゴルビーのところに、野良犬みたいのがやって来て吠えあっていた。

もちろん僕もサマンサもナナちゃんも吠えた。

昨夜のことと瘤取り犬は、関係あるのかな?

 

 

05.6.3(金)

 こぶとり犬の正体

雨が心配なので大急ぎで神社付近をまわって、西の畑の道を下った。

西の畑のとこに、犬が三ついた

茶色と白とブチ、ブチがこぶとり犬だ。

まさか、太郎の一族の復活か?

 

 

05.6.4(土)

 サンチロウは強いんだぞ

小雨交じりの朝だった。

待っていたけど上がらないので、お散歩に出かけた。

神社コースだった。

神社の壊れかかった舞台の前の広場で、サマンサはしきりに僕にかかってきた

ずっと前、僕たちが子供だった頃、ここでよく遊んだ。

なぜか今日は遊びたかったのだろう。

最近は一緒にランに行っても、あんまし遊ばないのに。

おとうたんは、サマンサのリードを離し、しばらく走り回らせた。

ナナちゃんは、少し離れて見ていた。

 

それから、少し北の方をまわって、マリーちゃんちのそばを帰ろうとした。

こぶとり犬たちが吠えていた

 

田植えの季節で、農家の人たちが大きな機械を動かしていた。

 

おとうたんは、僕たちをわざとこぶとり犬たちのそばに連れて行った

彼らはいつもだったらさっと引き上げるのに、今朝は振り返り振り返り、退却していった。

おとうたんは、ナナちゃんに「サンチロウは強いだぞ。」と教えたかったんだと。

 

 

05.6.11(土)

 真夜中の断末魔の声

二、三日前の真夜中 、僕たちは犬の争う声を聞いた。

そのうち、断末魔かとおぼしき声がし始めた

徐々に、その声はエスカレートしていった

ウォ~ウォ~と恐ろしい断末魔の声が、あたりに響き渡った

 

さすがのナナちゃんも声も出さず、じっと息を潜めていた。

もちろん僕とサマンサも、かつて聞いたことのない声に、声も出なかった。

 

おとうたんおかあたんも、もちろん気が付いていたけど、睡魔に負けて起き出さなかった。

声はどうもゴルビーらしかった。

2軒西隣で、母屋から3メートルくらいのとこに繋がれている。

しばらくすると、声はかぼそくなった

やがて静かになった

みんなはてっきり、ゴルビーが野犬の群れに襲われて、死んだのだと思った。

翌朝、僕たちがお散歩で通ると、彼は生きていた

でもいつものように吠えなかった。

吠えているようなんだけど、声にならない

もしかしてのどぼとけでもかみ切られてしまったのかな?

 

 

 

おとうたんは、4月から職場復帰しました。

でも、車の運転は病院からの指示で1年間禁止されていたので、毎日朝晩の送迎が必要でした。

そんな日々の記録です。

 

三四郎・サマンサの2011年の写真がありました。

ちょうど11歳、ひめちゃんと同じ年齢です。

ひめちゃん、若い

 

 

 

 

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人に慣れてますね!

2023-02-15 20:13:38 | 黒柴三四郎の独り言

今朝、ひめちゃんは、久しぶりに堀之内を東の方に出ました。

厳寒期であぜ道の雑草が枯れているので、やっと通れました

以前は、難なく通って、東の牧場のヤギさんに逢いに行っていたものでした。

葛塚城鬼門の、長安寺跡付近を歩いてきました。

タバサねーちゃんが一緒でなくて、つまんないね

ここには、羽生衆のリーダー・木戸玄斎の墓があると言いますけど、未だに見つけられません。

 

 

 

 

2000年7月生まれの初代黒柴犬・三四郎が語ります

 人に慣れてますね!

 

 

05.3.10(木)

 ウンチのご褒美

今日は、特別暖かかった

僕とナナちゃんは、おとうたんと、夕方のお散歩に出かけた。

糸井牧場を通って、東の丘の方へ行った。

牧場近くで、ナナちゃんは体を丸めてウンチポーズをした。

しっかり用を足したのだった。

でも、おとうたんは、ウンチがでたのにご褒美のジャーキィをくれなかった

ナナちゃんは怒った

リードを加えて振り回した。

サマンサが、時たまするあのポーズだ。

いつの頃からか、ウンチをするとご褒美を要求するようになっていたのだ

 

 

05.3.12(土)

 凶暴犬

サマンサは、今朝「おくれ、おくれ。」を連発して、おかあたんを困らせた

首輪を抜いて、ちょっとだけ脱走もした

 

ナナちゃんは、サマンサと一緒にお散歩の時は、あんまりわがままを言わない。

流血の惨事にならないように、気を付けている。

 

僕とだと、じゃれついたり、チョコチョコあっちに行ったり、こっちに来たり、落ち着きがない。

それに、「ぺしなさい。」と言わせて、ご褒美をもらおうとする。

 

今日は、ちょっと回数が多すぎた

おかあたんは、「いい子ね。」と頭をなでるだけですまそうとした。

怒ったナナちゃんは、「ブフィ」と、おかあたんのなでなでする手に甘噛みした

「ナナちゃん凶暴犬ね。」と言われた。

でも、何も出なかった。

 

お家に帰ってまだ暖かかったので、ミニドッグランで思いっきり遊んだ

久しぶりだ

僕はここのところ体調が悪くて、ナナちゃんにつきまとわれるのがイヤだったのだ。

かぜだったのか、花粉症なのか?

三四郎、花粉症説もある。

 

 

05.3.17(木)

 群れでお散歩

昨日から、おとうたんが朝のお散歩に復活している

来月から職場復帰するので、早起きをしなくてはということらしい。

おとうたんは病み上がりということで、思うように体が動かないこともある。

一抹の不安はあったけど、隊列を組んで早足で、狩りをするように歩いた。

やはり僕たちは、群れで生きるものであるようだ

 

 

05.3.21(月)

 鼻の先の幸せ

 朝のお散歩を、おとうたんが、担当するようになってから幾日か過ぎた。

今朝、久しぶりに、遠くにあいつ(放し飼いの犬、縄吉)の姿を見かけた。

サマンサと「俺が戦う」「あたちが戦う」と争いになった。

最近、そばを通っても出現しなかった。

声すらなかった。

死んでしまったのかと思ったけど、遠くまで自由に歩き回っていたのだ

 

暖かいけど、風の強い一日だった。

夕方は、先にサマンサがお散歩に行くことになった。

今日は首輪まではずしてあったので、おとうたんが首輪を付けた。

サマンサは、キッスの雨を降らせた。

見ていたナナちゃんは、「ブフィ、ブフィ  おとうたんの裏切り者」と、大いに怒った。

 

しばらく家の中に入れてもらって、怒りを収めて、サマンサの帰宅後、おかあたんと僕、おとうたんとナナちゃんで出かけた。

途中、おかあたんは「暑くて手袋いらないわ。」と言い、おとうたんは「帽子いらない。」と言った。

暑すぎたけど、僕たちは一生懸命歩いた。

 

特に、ナナちゃんは、下を見て歩いた。

そして、「ぺをしなさい。」と、何度も言われた。

ご褒美をあてにして、小石とか小枝を銜えてみたり、堆肥に興味をもったりした

この時期、田舎には堆肥が結構落ちているのだ。

ナナちゃんの態度に、おとうたんは、「鼻の先の幸せだけ考えていてはいけない。」と諭した。

 

 

05.3.25(金)

 真冬の格好で

朝の天気予報は、「真冬の格好でお出かけください。」だった。

おかあたんとおとうたんは、「診断書」というものを受け取りに、病院に行った。

その間ランで遊んでいたかったけど、「寒いから後にしようね。」と言われてしまった。

 

花粉症のおとうたんに、今日はつらかった。

入院のお返しが必要なので、デパートにも寄った。

用意が出来るまで結構な時間がかかり、おとうたんは、すっかり不機嫌になってしまった。

 

午後のお散歩は、おとうたんとサマンサが先に、僕とナナちゃんはおかあたんと後の組で出かけた。

おかあたんは、機嫌が悪いおとうたんと一緒より、大変でも三人を選んだ。

 

中学校の正門のところでは、ちょうど下校する自転車の女の子が二人いたし、車もやって来た。

ナナちゃんは、女の子にか自転車にか恐怖を感じた

歩道から縁石を乗り越え、車道に出てしまった

おかあたんは、慌てて抱き上げた。

しばらく、抱っこされてお散歩した。 

 

帰宅してミニドッグランに入れてもらい、ガゼボの周りを、タイミング見て方向を変えて思いっきり追いかけっこした

いつの間にか、寒さも忘れていた

 

 

05.3.27(日)

 慌てたサマンサ

最近は、番犬としては、もっぱらナナちゃんが吠える。

良く通る太く若い声だ

 

今夜も、どこぞの猫が侵入してきた。

小屋の上にいたナナちゃんは、さっそく番犬した。

声もかれるほど吠えた頃に、おとうたんがカーテンの陰からのぞいた。

だれが吠えているか確かめているらしい。

 

僕は小屋の外にいたので、すぐにサークルに手をかけて甲高く参戦した

サマンサは小屋の中で外を伺っていた。

慌てて、あちらこちらにぶつかりながら出てきた。

 

まもなく、僕とサマンサの声で、ナナちゃんの声はかき消されてしまった

おとうたんは、懐中電灯を持って庭を一周して、みんなにご褒美をくれた

最近は、こんなパターンが多い。

 

 

05.4.4(月)

 人に慣れてますね

昨日ナナちゃんはおとうたんに抱っこされて、おかあたんの運転する車でお出かけした。

いつもいがみ合っているサマンサが、心配して大騒ぎした

ここのところ、夜の遠吠えがうるさ過ぎた。

どこかかゆいのではないかと心配して、シャンプーをしに言ったのだ。

僕やサマンサは冬はドライシャンプーをしてもらっているけど、ナナちゃんは抵抗してさせない

秋に行ったペット美容室では、なぜかいい子で、まるでモデル犬みたいにしていた

おかあたんは、今回もモデル犬みたいな姿が見られるかと思った。

 

約束の時間より、やや早めに迎えに行くと、ナナちゃんはいなかった

セキチューにある2号店でなく、本店に回されたのだという。

まもなくペットショップのお兄さんに抱っこされて現れた

「手こずりましたか?」

「いいえ。人に慣れていますね」だって

良い子だったみたい

 

 

ひめちゃんたちも、オシッコやウンチを済ますと、ご褒美を要求します。

かつてはビーフジャーキー等も持って行きましたけど、最近はドッグフードを一握り持って行きます。

七海ママから、受け継いだ習慣だったのです

それから、ひめちゃんは小石をガムのように口の中でかみます。

やはり、「ぺをしなさい」で、ドッグフードのツブツブと交換です。

タバちゃんも一緒だと、彼女は何もしないで、平等にもらいます。

ママの影響力って、大きい

 

 

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犬を見せてください(ナナちゃん、初めての冬)

2023-02-12 20:04:48 | 黒柴三四郎の独り言

今朝、ひめちゃんは、山上城跡公園まで行ってきました。

ひめちゃんは、赤柴のケンくんが大好きです

ひめちゃんの足は、ケンくんちの方へ向かいます。

でも、ケンくんは、先日まで入院していたそうです。

逢えなくても、ケンくんちの前を通ります。

早く元気になってね

 

 

 

2000年7月生まれの初代黒柴犬・三四郎が語ります

犬を見せてください(ナナちゃん、初めての冬)

 

05.1.12(水)

 ナナちゃん、かわいい

昨日、若様という犬のママが、お友だちと来た。

二人ともおとうたんの職場の人で、先月病院に行ったけど退院後だったので、改めてお見舞いだという。

ナナちゃんのライバルみたく、おとうたんと子育て談義をしていたんだと

しっかりカメラ持参だった

ナナちゃんを一目見るなり、「かわいい やっはり女の子が良かったかな。」だって。

実は、若様は暴君で、大変な面も持ち合わせているんだと。

ナナちゃんだって、リードを付けるときは凶暴犬なんて言われて、口の中にビィフジャーキィをつっこんで、その間に付けなくてはならないんだけど。

 

 

05.1.21(金)

 雪の中の記念撮影

朝目が覚めると、一面の銀世界だった

みんなでお散歩した後、僕とサマンサが、まずミニドッグランに入れてもらった

おかあたんは、例のペットが良く写るカメラを取り出して、僕の雪の付いた顔を撮った。

走り回るサマンサも、写っているはずだけど。

僕たちがお部屋に引き上げた後、ナナちゃんがしばらくランで遊んだ。

この次降ったときは、みんな一緒に遊べるだろう。

 

 

05.1.25(火)

 メロンパン                         

午前中、おとうたんは久しぶりに職場に顔を出した

おかあたんの運転する車に乗って。

おかあたんは、「まるで教習所の教官をのせているようだった」と、後で語った。

突然の訪問だったけど、みんな明るく迎えてくれた

おかあたんはお友だちと約束があったので、手みやげに、パン屋さんで、春色の黄色のメロンパンを買った。

フカフカで、おいしかったそうだ

 

 

05.1.31(月)

 みんなで再会

おかあたんは、久々に美容院にお出かけだった。

暖かい日だったけど、ランには出してもらえなかった。

それぞれが、サークルのバスタオルの上で日向ぼっこをした。

夕方、いつものように、おかあたんと僕とマンサで先にお散歩に出た。

中学校の周りを歩いたけど、ひっそりしていた

放課後になる時刻で、いつもだったら掃除とかホームルームとか部活の放送が流れるのに。中学生の姿もなかった。

何か行事があったのだろうか

 

家の近くまで来ると、黒い大きな物体とちっちゃな物体が、ひょこひょこ歩いてきた。

おとうたんと「ナナちゃん」だ

向こうも気が付いた。

「三四郎パパとサマンサママ」だ

サマンサが目を細めて、吠えながら先に再会の喜びを表した

僕も再会を喜んだ

お散歩の途中で家族と再会するのは、感激の再会なのだ。

 

 

05.2.1(火)

 足が三本の犬

午後三時頃、僕たちはいつものようにお散歩に出かけた。

神社を通過したところで、大きな犬が二つ見えた。

先に放してある犬、ついで飼い主がリードを持った犬だ。

よく見ると、先の犬には後ろ足が一本しかない

 

案の定、サマンサは吠えて挑発した。

飼い主が二言三言言うと、こちらには突進してこなかった。

静かに、僕たちの立ち去るのを見守っていた。

 

ずうっと以前、僕はその犬に遇ったことがあった。

丘を北に行くと、ある家で繋がれていたのだ。

僕とおかあたんは、「頑張って生きてるね」と思ったけど、頑張って三本足で散歩もしているのだ

 

往きにも帰りにも、Tさんちのマロがうろうろしていた。

もう首輪もしてない。

毛並みもとても悪いし、足も怪我をしているみたいだ

 

 

05.2.8(火)

 知能犯

夕方、おかあたんはナナちゃんに「今日はパパとお散歩しましょ。」と言った。

おかあたん、僕、ナナちゃんで出かけた。

もうじき雨が降りそうな空だったけど、明るく出かけた。

 

ナナちゃんは、ウンチの後、やっぱりご褒美をおかあたんに要求した。

食べる気のない物をくわえて、おかあたんに「ぺをしなさい。」と言わせて、ご褒美もらった

けっこう知能犯ぶりを発揮した

 

帰り際、シルテイのハッピィちゃんが、むこうからやって来た。

用心したおかあたんは、僕のリードを短く持ち、ナナちゃんを抱っこして、「ハッピィちゃんバイバイ」と見送った。

 

 

05.2.17(木)

 雪の中で

昨日は雪だった

おとうたんが病院に行く日だった。

ちょうど出かける時が、一番激しく降っていた

車の雪下ろしをして、おかあたんが運転して出かけた。

 

「この雪なら、けっこうキャンセルしているかもね?」と言って出かけたけど、期待ははかなく裏切られた。

いつまで待っても順番は来ず、1時近くになってやっと名前を呼ばれた。

でも、その間にみぞれや雨になり、雪はだいぶ溶けた。

帰りの運転は、行きよりずっと楽だったんだって

 

ミニドッグランの雪も残っていたけど、びしょびしょっぽかった

おかあたんは、「明日の朝、凍っているウチに遊ぼ!」と 言った。

 

夜、サマンサは情緒不安だった。

おかあたんは、久しぶりにサマンサ1人を母屋の入れた。

ムーちゃんと衝突することなく、さんざん徘徊した。

しばらくして、「サマンサお芋作ってあげる」と、おかあたんが言った。

サツマイモにラップをして電子レンジに入れている間、じっといい子でお座りしていた

僕とナナちゃんもお相伴した

 

そして今日は約束通り、僕たちは雪の残るランで思いっきり遊んだ

 

 

05.2.20(日)

 初めての遠足

昨日は、霙混じりの雪の日だったけど、今日はとても暖かい日だった

僕とナナちゃんは、おかあたんと出かけた。

幼稚園の東周りコースに行きたかった。

久しぶりだった。

工事中で通りにくかったけど、根性で通った

ナナちゃんには、初めてのところが多かった。

白山吹の垣根のところで、上から吠え出す白い犬にびっくりしたり、道の端に経験のないニオイばかりで、なかなかウンチがでなかったり、塀の上から二匹のシェルティに吠えられて、足がすくんでしまったり、白柴の雪之丞にすれ違うとき吠えられないように、おかあたんに抱っこされたり。

朝サマンサと歩くときは、タッタカタッタカ歩くとかいうけど、僕と歩くととても時間がかかる。

気を遣わずに、自己中と本能で歩いているのだ

帰ってきたら、さすがに疲れたみたいで、おうちに潜り込んで休んでいた。

最近は、ずっとおとうたんのリハビリに付き合って、そこいらまでのお散歩だったからね。

 

 

05.3.1(火)

 犬を見せてください

何日か前のことだ。

どこかのおじさんが「犬を見せてください。」と、やって来た。

おかあたんが、「どちら様ですか?」と応対していると、おとうたんも出てきた。

 

実はこのおじさんも黒柴を飼っていて、コンクールに行ってきたんだという。

ボクたちが、お散歩してるところを見たという。

その人は、僕について、「この犬は黒すぎる」んだという。

ナナちゃんは「いい犬」だという。

 

実は僕、1歳半の時に、付け馬に、「展覧会に行こう 盗んでいきたいほどいい犬だ」って、言われたんだ。

犬に対する評価って、いろいろなんだね。

その時、おとうたんおかあたんは、僕が盗まれないように、しばらく心配したんだって

 

 

 

先日、「子犬はいませんか?以前に一度犬を見せてもらった事があるんですけど。」というおじさんがやって来ました。

黒柴の子を可愛がって可愛がって、人間の食べ物をあげてしまって、その子は糖尿病になり、9歳で亡くなったそうです。

ちゃんとペット供養をして、49日の法要を済ませたところだそうです。

以前、東の県道を北の方に、大勢でお散歩してました。

その姿を、見ていたそうです。

残念ながら、お役に立てませんでしたけど、冬の間、夜だけの室内犬になるひめちゃんとタバサねーちゃんには、貴重な教訓を残してくれました。

ありがとうございます

 

でも、記録にある人とは、違うようです。

この時来た人は、すでに黒柴を飼っていたのですから。

 

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僕は学校変わりたくない(おかあたんの入院の話)

2023-02-10 19:48:57 | 黒柴三四郎の独り言

昨夜、七海の夢を見ました

ハイシニアのナナちゃんが、なんと8名もの黒い子を産んだのです

みんなかわいい子だったけど、「はて、父親は誰だ?」なんて大騒ぎをしてるところで、目が覚めました。

 

ナナちゃん、逢いに来てくれてありがとう

 

今日は雪の1日でした

夕方から雨になって、ひめちゃんとタバサねーちゃんは、貧乏カッパでお散歩でした。

 

雪の日の、ピチピチギャルの七海ママです

 

 

 

 

2000年7月生まれの初代黒柴犬・三四郎が語ります

僕は学校変わりたくない(おかあたんの入院の話)

 

おかあたんは、ボクと出会う少し前に、脳腫瘍の手術で、おとうたんと同じ病院に入院した。

今日は、おかあたんの脳腫瘍にまつわる話だ

 

ジュンちゃんが子どもの頃、ある日、おかあたんに叱られていた。

お家の中のことだったけど、突然、土足で、隣のじーちゃんが上がり込んできた

おかあたんの髪の毛をひっぱり、庭に引きずり出し、馬乗りになって、「おらちの孫に何すんだ」と罵りながら、目から火が出るほどなぐり続けた。

本当に目から火が出た感覚だった

そして、「嫁は、親の死に水を取るのが仕事だ。てめーは大学で何勉強してきたんだ」と、気を失いかけているおかあたんに、つばを何度も掛けた

おかあたんには、何の事か全く理解不能だった。

隣のばーちゃんは、後ろでやれやれと応援していた。

 

やっとの事で嵐が去ると、おかあたんは、荷物をまとめてジュンちゃんをつれて、実家に帰った。

実家に着くと、なんとあの鬼の夫婦が先に来て、散々罵っていったそうだ。

実家のじーちゃん・ばーちゃんは、昭和の人なので、彼らの大正生まれの主張は理解出来なかったそうだ。

 

彼らの意識は、前近代のままだったのだ

同居してるけど、嫁は家族ではない。

家族は血の繋がった者だけ。

腹は借り物。

嫁は女中だった。

だから、おらちの孫だったのだ。

 

おかあたんは、しばらく実家で過ごそうと思ったけれど、ジュンちゃんの一言でご破算になった

「僕は学校変わりたくない。」

 

やむなく、おかあたんは鬼の住む村に戻るしかなかった。

 

その後、おかあたんは、何か頭が重いように感じた

耳鳴りがして、左耳で受話器をとったら、聞こえなかった

頭はどんどん重くなり、朝起きるのも大変になった

パート先の健康診断で、異常が確認されて、急遽桐生厚生病院を受診し、脳腫瘍と診断された

6時間にも及ぶ手術を受けた。

 

数ヶ月掛けて、なんとか普通の生活が出来るようになった。

そんなある日、おかあたんは、開店したばかりのジョイフル本田に寄った。

そこで、ボク・三四郎と出会った

ボクと出逢わなければ、おかあたんは、「もうとっくに死んでるよ」だって。

三四郎たちがいたから、今も生きてる

ひめが天寿を全うするまで、何としても生きるよだって

 

 

そういえば、2月6日は、ジュンちゃんの誕生日だったって。

ジュンちゃん、どうしてるかな?

ジュンちゃんは、今は音信不通だってさ。

ある事がきっかけで、彼はおかあたんからの電話もメールも着信拒否してるんだって。

自由に好きなことをして、生きていくんだってさ。

 

 

おかあたんは、「子供がちゃんと育つには、お母さんが一番怖くなくちゃダメだね」という。

 

サマンサが、しつけをしている写真が出てきた

おかあたんは、ちょっかい出さなかったよ。

 

 

 

 

怖いママの存在は必要だね

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くも膜下出血からの生還

2023-02-08 19:29:23 | 黒柴三四郎の独り言

ひめちゃんとタバサねーちゃんは、ずっと七海ママと暮らしていました。

7年間養子に行っていた獅子丸は、実家のことを、ママやきょうだいのことを覚えていました。

実のママがいることによって、実家の新しい生活にすぐに溶け込めたのです。

犬家族の絆・記憶は、人間が思うよりもっともっと深いかも知れません

2人きりになってしまった、ムーハウスの犬家族、仲良く長生きしてね

 

 

 

 

2000年7月生まれの初代黒柴犬・三四郎が語ります

くも膜下出血からの生還

 

04.12.8(水)

 頭もリハビリしています

おかあたんは、朝からおでかけで、僕はミニドッグランに出してもらえなかった。

昼すぎに帰宅したおかあたんは、ランに連れて行ってくれようとしたけど、僕は居間にあがりこんだ。

サマンサやナナちゃんも入れろと大騒ぎ

流血事件をさけるため、とりあえずナナちゃんだけ入れてもらえた。

サマンサは「お散歩の前にね」ということで。

夜、おまけに一人でしばらく入れてもらうことになるのだけど。

 

僕たちの夕方のお散歩が済んで、おかあたんは病院に出かけた。

師走の夕やみはあっという間にやってきて、もうこの時間には車のライトも点灯する。

 

病院に着くと、きれいなバスケットの花があった。

職場の方々が、お見舞いに来てくれたのだそうだ。

 

今日は、おとうたんの脳みその働きはまあまあで、だいぶ普通に話が出来た

運動機能のリハビリに加えて、頭のリハビリもしているのだそうだ。

絵をいくつか見せられて問題を出されても、ほとんど出来るけど、数学になると全くといっていいほどダメだという。

おかあたんは「数学がにがてなのは、もともとじゃないの」と言った。

排泄の方は、相変わらず苦戦しているらしい。

体の動きは、スムーズになって来た

 

おかあたんが持っていったカレンダーに、何やら書きこみをしていた。

けっこう小さい字で。

字はちゃんと書けるらしい 

 

 

04.12.9(木)

 退院の話

朝から、隣のばーちゃんは十数回来た。

いずれも落花生の話だった。

「カラスがおおくつついて困るから、取って来てウチの縁側に干してあるから。」

どうして同じことをこう何度も繰り返せるのかな。

 

おかあたんは、今日も、夕方のお散歩のあと病院に出かけた。

おとうたんは、「今月中に退院することになりそうだ」と、伝えた。

お医者さんが、本当に言ったのかな?

希望かな?

さもありなんという状況だし、おかあたんも前にお医者さんに聞かされたことはあった。

復職のことも考えているみたいだし。

「なんとかもとの状態に戻ろうと、頭のリハビリに必死だよ」とも言った。

今日は、かなりまともに頭が働いているみたいだ

 

 

04.12.10(金)

 はじめての3ショット

天気予報に反して、暖かい良いお天気だった

おかあたんは、僕とナナちゃんをランに入れたあと、サマンサをつれて来た。

流血の惨事や、首なし事件も心配された。

サマンサとナナちゃんはお互いに無関心を装い、適当な距離をとってひなたぼっこの体勢をとった。

ちょうど僕、サマンサ、ナナちゃんはトライアングルに位置をとっていた。

初めての3ショットだった

ナナちゃんが来てから約半年、おかあたんは、「だんだん長い時間、ランでみんなで遊ぼうね」と、言っている。

 

夕方、いつもより道がずっとこんでいて、おかあたんが病院についた時はすっかり暗くなっていた

昨日、帰りにユニクロに寄って買った、黒のカーディガンを届けた。

カーディガンがあったらもってこいと言われても、おとうたんはそんなの着ない人なのでなかった。

おとうたんは時折、無理難題をふっかける

まあ、あったことにして黙っておいた。

 

 

04.12.11(土)

 天寿

今夜も、おかあたんは病院から泣きながら帰って来た

おとうたんのものを、何でも持って帰ってしまう性悪女と、人前でののしられたって

財布とかお金とか下着とかを、持って行ってしまうって

 

救急車で病院に行ったのだから、財布を持っていったはずないし、小銭は置いてあるし(ベストのポッケではなく、しっかり引き出しに隠してあった。)。

お見舞いのお金は持ち帰ってはいるけど、置いておくとかえって病院や同室の人に迷惑をかけるし、持ち帰って当然の物だ。

汚れた下着は、持ち帰って洗濯して届けている。

 

疲れがたまって来ているおかあたんは、精神的に支えてくれる人もなく、崩れそうだと涙を流した

介護とはかくも悲しいものか、報われないものかととめどなく涙がでる

あれから1か月以上だけど、ひとことのねぎらいの言葉もないそうだ

 

やっとの事で、家にたどりついた。

本当は途中で死んでしまおうと思ったりもしたけど、僕やサマンサやナナちゃんを不用犬にするわけにはいかないと思いとどまった。

 

みんなのご飯を用意した。

僕やサマンサやナナちゃんが天寿を全うするまでは生きていなくては、と涙をこらえて

 

 

04.12.12(日)

 冬支度

寒い一日だたった。

おかあたんは、畑のローズマリーとラベンダーが気になっていた。

少し冬支度をしてやり、ラベンダー2株とローズマリー1株持ち帰って、鉢に移した。

薔薇たちの冬支度も、もうすぐ完了。

あとは、果樹や石灰硫黄合剤の散布など。

そえそう鉢植えの薔薇の植え替えも。

 

夕方病院に行くと、おとうたんの脳はいつになく明晰だった

普通に話ができた。排泄もうまくいったみたいで、珍しく汚れ物はなかった。

おかあたんは、久しぶりに泣かないで帰ってきた

 

 

04.12.13(月)

 群れ

昨日とうってかわって、暖かい日だった

みんなで、ミニドッグランに出してもらった。

見かけないガーデン仕事のおかあたんに、ナナちゃんが吠えた

僕もサマンサも番犬の本能を刺激されて、両脇にスッと並んだ

 

おかあたんはシャッターチャンスと思ったけど、手にはカメラではなくジョウロをもっていた

「群れになったんだねぇ」と喜んでくれた。

 

本日のおとうたんは、病室を出て、おかあたんとエレベーターに乗り、八階の売店に行ってみた

 

夕方、おかあたんは実家のおじいちゃんのいとこ・モトヒコさんのお通夜ということで出かけていった。

じいちゃんの死から丸二年、あの日は雪だった。

「寂しくて迎えに来たのかな。」なんて、みんなが話していた。

 

 

04.12.29(水)

 悲劇の母 

最近わかったことだけど、隣のばあちゃんはおとうたんは助からないものと決めつけていたようだ。

そして、さらに周辺にそのことをもらして、息子に先立たれた悲劇の母になるべく準備を進めていた。

それに悪のりして、触れ回った人間もいた。

私欲のための準備をした輩もいた。

 

おかあたんは僕たちのお散歩の時、「旦那どうだい?」と聞いたのは、イイズカのじいさんだけで、救急車が来たとき顔出した人も何も聞かないので、変だと感じていた。

 

だから、一時帰宅でおとうたんが帰ってきても、「何様で?」という反応で、退院して挨拶に行ってもよかったという反応がなかったのだ。

おかあたんは、ばあちゃんを何度も病院のおとうたんの所に連れていったり、毎日連れて行けと責められたりした

「命に別状はないんだよ。」と何度も説明したのに、勝手に悲劇の母になるべく準備を進めていたのだ

一時帰宅や退院の時の、年寄りの不可解な反応は、ばあちゃんの勝手な思いこみから生じていたのだ。

 

退院してすぐ、おとうたんは、ナナちゃんのリードを引いてちょっとそこまでのお散歩をしている

「生きている自分が、犬を連れて歩いていることが、事実の証明である」と。

 

 

 

おとうさんは、年内に退院できました。

でも、おかあさんは、脳外科の担当の先生に呼ばれて、「今の仕事を続けるのは、難しいかも知れません 脳に新しいことを書き込むのが苦手になってます」と宣告されました

確かにそんな一面もありましたけど、何とか定年まで頑張れました

同じ頃、同じ職場で同じ病に倒れた人がいました。

彼も一度は職場復帰したそうですけど、まもなく退職したそうです。

どうなるかは、人智を超えた世界のようです。

 

神仏に感謝、犬たちに感謝

 

 

コメント
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