昨日の朝、ひめちゃんは久しぶりに東の牧場の方へ行きました
ヤギさん家族のハウスは、雑草に覆われていました
1年ちょっと前まで、みんないたのに。
本日は、ヤギさん家族のアーカイブです
2021年1月です。
2021年2月です。
2021年4月です。
そして、次の年の春、誰もいなくなりました
2000年7月生まれの初代黒柴犬・三四郎が語ります
戦う七海ちゃん
05.6.25(土)
戦う七海ちゃん
朝から、梅雨のまっただ中のはずなのに、真夏のように暑かった
サマンサと僕は、久々にシャンプーしてもらった。
おかあたんも真冬から気にしていたけど、日本犬の成犬をペットの美容室につれていくのはためらわれた。
初めて七海を美容院に連れて行って、爪切りをしてもらったとき、「日本犬はお断りすることがあります。小さいうちから我々に任せておいてもらえば。」と言われた。
ナナちゃんでも、電話して予約するとき「柴です。」と言うと、一瞬相手がひるむ。
「2ヶ月前にお世話になったんです。」というと安心する。
担当はおとうたん。
サマンサが最初だった。
いつになくごきげんで、シャンプーしてもらっていた
お風呂場が毛だらけになるほど、抜け毛がでた。
抱っこされてそのままミニドッグランに行って、走り回って水気を飛ばしていた。
次に僕、僕も気持ちよくシャンプーしてもらって、同じくミニドッグランで水滴をとばした。
僕たちがほぼ乾いた頃、七海がやって来た。
サマンサは、「あんた何で来るの」と威嚇した。
「あたちのミニドッグランに、なんでいるの」と、七海も負けていない
おとうたんが、ブラッシングをしに入るのに、七海も入った。
僕に少しからんだあと、サマンサに「あたちのランになんでサマンサがいるのさ 」と牙をむいて、戦いを挑んだ
仲裁にはいったおとうたんは、そばにいたサマンサを抱き上げた。
七海はしつこく、けとばされても牙をむいて来た
その牙はおとうたの足に刺さった
僕のより痛かったそうだ
5.6.29(水)
もてもてナナちゃん
雨が降りそうだったので、おとうたんのお迎え前のお散歩になった。
中学校のところで信号待ちをしていると、「わあ、かわいい」 と歓声が上がった。
ちょうど下校時刻と重なってしまったようだ
信号を渡ると、黄色い帽子をかぶった小学校低学年の女の子が五人ばかり、こちらに駆け寄ってきた。
今にも手を出して、僕たち(特にナナちゃん)を触りそうになった。
おかあたんは、「初めてでびっくりしているから、手を出さないでね。」と注意した。
中学校の坂を下ってしばらく一緒に歩いた。
ナナちゃんは抱っこされたり、自分で歩いたりでもおかあたんの陰に隠れてしまったり。
「この子いくつ?」
「この間お誕生日が来て、1歳になったばかりよ。」
「そっちのでっかいのはいくつ?」
「4歳よ。」
そうだ、もうじき僕はお誕生日が来て、5歳になるんだ。
分かれ道で子供たちは直進、僕たちは右折して、それぞれ帰路を急いだ
05.6.30(木)
メロンに襲われる
空が今にも泣きそうな夕方、帰宅したおとうたん・おかあたんと、僕と七海はお散歩に出かけた。
たんぼ道を南下していくと、前方にワンコのかげ、メロンちゃんだ。
最近は、何回か離れている
今日も1人だった。
冬の間は、中学生がサッカーボールを転がして北上するのに、同行してお散歩していた。
今日は、リードもなくて放してある状態だ。
僕の前におしりをむけ、ニオイをかがした。
僕は愛想でしっぽを振った。
すかさず彼女は牙をむいて襲いかかった
しばらくやり合った。
ナナちゃんは、おかあたんが用心して抱き上げていたけど、「ワンワン、ブフィブフィ」戦おうとしていた。
「あんた、最近ちっとも寄っていかないじゃないのよ」と、文句を言いにきたらしい。
05.7.11(月)
七海の首くくり事件
夕方のお散歩は、いつもどおり僕とナナちゃんだった。
おかあたんにおまけで、帰宅後のおとうたんも同行した。
おとうたんは、もったらもったらのおかあたんと僕らのお散歩に反対だ。
僕のリードを持って、さっさとしたお散歩をしようとする。
朝よく行く神社方面に出かけた。
階段を僕が駆け上がると、ナナちゃんも短い足で勢いよく駆け上がった。
そして、リードを離してもらって僕に突進した。
疾走する馬のように、両足をそろえてパカパカと僕に襲いかかり、離れて体勢を立て直してまた襲いかかる。
普段は、サマンサがするのを、離れたところで見ているだけなのだ。
今はサマンサがいないので、階段を上るときから「あたちの番よ」と思っていたのだ。
何度目かのとき、ナナちゃんは突然倒れ、けたたましい悲鳴をあげた
おとうたんの足がリードの持ち手にはまってしまったのだ
おとうたんも転倒の危機をかろうじて回避した。
ナナちゃんの首は絞められてしまったのだ
おとうたんはしばらく首をさすり続けた。
05.7.26(火)
サマンサは後ろに耳を持つ
今朝は台風の激しい雨で、やみそうもなかった
おかあたんは、サマンサと出かけた。
ずぶぬれになって帰ってくるのと入れ違いに、僕とナナちゃんはおとうたんと出かけた。
サマンサはしばらくしてから、中に入れてもらった。
おかあたんは朝ご飯の支度に忙しいかったけど、サマンサの吠える声で僕達の帰宅に気づいた。
中に入ろうとするナナちゃんに、「あたちがいるんだから。」と警告したのだ。
もちろん、雨のお散歩でもサマンサのジャーキィの催促はあった。
夕方は、少し小降りになった時をねらって、みんなで出発した。
途中、何度かサマンサは催促した。
おとうたんは、「しょうがないなあ。」と言いながら 、僕たちに1つずつ分けてくれようとした。
サマンサはさっさと食べてしまい、「アタチはまだもらってない。」という風にお座りした。
いつもながら、僕やナナちゃんの2倍から3倍もらっている
地獄耳も持っている
ナナちゃんは、後ろにいすぎてもらい損ねたとき、おかあたんにそっとおねだりする。
そっともらうんだけど、サマンサも振り向く
おかあたんに、駆け寄ろうとする。
「サマンサは後ろに耳を持っているんだね」と、おとうたんは言う。
05.7.27(水)
かかっておいで
台風一過の朝だった
暑くなる前に、と急いで出かけた。
なぜか南に行きたかった。
町組の集会所を過ぎて、かつてけんかして、おかあたんが足をかじられた五右衛門の前を過ぎた。
おとうたんは、子供病院の角をどうしても左に行くときかなかった。
仕方なくついて行った。
県道を渡り中学校の辺りに出た。
グラウンドの西駐車場で、僕はへたへたと座り込んだ。
こういう状態になると、ナナちゃんがかかってくる。
いわゆるナナちゃん攻撃が始まるのだ。
へばるほどの暑さではなかったけど、彼女と遊びたかった
少し歩いて、またへたへたと座り込む。
おとうたんは気が付いた。
僕が誘っているのを
何度か繰り返した。
朝の通勤ラッシュが始まりそうだったので、あんまりたっぷり遊べなかったけど。
夕方も、みんなで北の方から神社に行った。
順位が上のサマンサがいるときは、僕は彼女と遊び、ナナちゃんは離れて見ている。
サマンサは、何度か僕に突進して遊んだ後、ご褒美をもらった。
今日は僕はへたへたと座り込み、「ナナちゃんおいで」と呼んだ。
リードを離してもらい僕に何度か突進した後、サマンサの方に行きかけた
単純に考えると遊んでもらいたくて、難しく考えると順位の逆転をねらってだろう。
もちろん、おかあたんが慌てて止めた。
流血の惨事は避けなければならないと。
はたしてどうなるかは僕にもわからない。
ナナちゃんも、上手に神社の階段を降りた。
鳥居の所に、見慣れない洋犬がひとりでいた
大きさは僕たちくらい。
グレーでフレンチブルドックに似ているけど耳が大きい。
よく見ると、子供のようにも思える
ワンコのくせに1人でいるのは許せないけど、子供に吠えるのはどうか
サマンサも、どうしようか迷っていた。
おかあたんは、ナナちゃんを抱っこした。
そのうちに飼い主らしいおじさんが現れた。
この人も見たことない
引っ越し組かな。
05.7.31(日)
既得権は手放さない
昨日の午前中、僕とナナちゃんは家の中で遊んで、ついでにお昼寝までした
おとうたんおかあたんも、一緒にお昼寝した
みんなが眠くなるような、気象条件だった。
サマンサも、お部屋で寝ていた。
そんなわけで、夜はサマンサが中に入れてもらった。
座布団の上で、静かにいい子で寝入った
ナナちゃんは、「アタチが中に入るんだ!」と、1時間おきに叫んだ
みんな、眠れなかった
ついに夜中の2時頃、おかあたんは、「サマンサ交代してね」と、サマンサをお部屋に戻し、七海を入れた。
おとうたんいわく、「既得権は、なかなか手放さないよなあ それにしても、サマンサは大人だね」
シュミレーション・ダンス
ナナちゃんとサマンサは、熊さんのぬいぐるみを振り回す。
ものの本によると、獲物の息の根を止めるまで振り回した、名残だという
向かい合ったサークルで、よく同じ動作で、熊さんを銜えて振り回している
お互いに、「こんなふうにしちゃうわよ」という警告を、発している面もあるみたいだ
ちなみにサマンサの熊さんは3代目か4代目、ナナちゃんはまだ初代だけど。
僕は振り回すということはあんまりしないので、5年前の熊さんが健在だ。
2代目のシロクマも一緒にいる。
05.8.19(金)
案山子
昨日一昨日と、ナナちゃん見慣れない物を目にした。
田圃に、人の格好をしたお人形がいるのだ
低い声で「ウゥ~、ワンワン。」と吠えた。
おかあたんが、「大丈夫よ。」と言っても、なかなかやめなかった。
お散歩コースに、何カ所かある。
けっこうリアルに出来ている
まるで、おじさんが田圃の中にいるみたいだ
僕やサマンサは、人間ではないとあっさり判断してしまったけど、ナナちゃんには見慣れない怪しいものなのだ。
さすがに今日は、慣れてきて吠えなかった。
おかあたんは、「近頃は、案山子なんていなかったのよ。効果が見直されたのかな」だって。
実を付け始めた稲穂を、雀から守るのが、案山子のお仕事なのだそうだ
忙しく、にぎやかな夏でした。
やせっぽちでちっちゃな、生きられるかどうかもおぼつかなかった七海は、たくましく成長しました。
ちょっと怖いサマンサがいたから、たくましい七海ちゃんに成長できたのです。
怖いママの存在は必要なのです。
サマンサ、ありがとう