三田市議会議員 肥後淳三のウェルビーイング(幸せ)日記

幸せな出来事、その日の思いをブログにしたためます。        皆さんと一緒に幸せを追求しましょう!

進学を断念 ~山形・19歳女性 学ぶことを諦めないで~

2012年07月07日 | 生活・教育
 6日の朝日新聞「教育」欄に授業料に関する主な国の高等教育における公私の負担割合の記事が掲載されていました。
 主な国で公費負担の割合が最も高いのは、ノルウェーで96.9%。と言うことは、たった3.1%が私費となります。
 次はドイツで85.4%・・・オーストラリアでも44.8%で、私費の割合が半分以上。
 そして日本は、33.3%が公費負担。韓国が最も低くて22.3%となります。
 もちろん税負担割合が高い国ほど、公費負担の割合も高くなる傾向ですので、消費税率が上がろうとしている日本でも教育に使う経費も公費負担割合が高くなる?と思います。

 さて、その欄にもう一つ記事が出ていました。
 山形県に住む19歳の女性。昨年、高校3年生だった彼女は、大学受験をめざして勉強に励んでいましたが、祖母が寝たきりになり祖母の介護で吹奏楽部も辞め、また、父に借金があり、奨学金に頼っての進学も、当然大学卒業後には返還義務があるために諦めた。
 また、通信制を志し合格はしたものの父が怪我をして入学金が重くのしかかり入学も諦めた。との内容です。
 ここで、無償還の奨学金があれば・・・・。と・・・・。
 確かに返さなくても良い奨学金があれば、この女性は進学できていたかも知れません。
 しかし、生活費などの工面も必要で、アルバイトは必ず必要になります。苦学の道を歩くことになります。

 私は、高校を卒業して直ぐに尼崎市役所に就職。ごみ焼却施設の技術職員として夜勤もある3交替の仕事をしていました。
 1年後に友人の勧めがあり、大阪工業大学の機械工学科(夜間)に入学しました。
 3交替勤務していますので、必ず夕方~夜の授業に出席できない週が出てきます。
 その時は友人に頼んでノートを貸してもらい、写すことになります。
 また、試験日は、友だちに・・・。ともまいりませんので、先輩の職員に頭を下げて勤務を交替してもらうことになります。
 
 これらの行為は、友人や先輩職員に借りを作ることになります。
 2回生の時、成績不振で1年間留年することに・・・・。あー情けない!何処かに昼間学校に通っている学生との比較や遊び心があり、正直油断があったとしか言い様がありません。
 留年が決定したある日、当時よく面倒をみてくださっていたKさんにそのことを告げると次のように言われました。
 「1年留年か?職場の人は全員、肥後が卒業するのを待っているねんで!みんなの為にも卒業せーよ!」
 この言葉に対して俄然燃えたのは言うまでもありません。
 結局留年は、1年間のみで5年で卒業しました。
 卒業の日、卒業証書を両親に見せた後、一人で部屋に閉じこもり、静かに涙したものです。
 私の原点は高校の3年間で築いた友情、そのことが大学に通うきっかけにもなりました。そして夜間大学での5年間は、私に「成せばなる」の強さ、そして人間関係の大切さを教えていただいたのです。

 山形県の19歳の女性の話しに戻りますが、本当に「勉強する気」があれば、今働いている毎月のお金を工面して最近少なくなってきている夜間大学や通信教育を受けると良いと思います。
 あなたにとって1年や2年の出遅れは、これからの人生に対した影響はないと思います。
 ようは、「学ぶことを諦めないこと」だと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする