昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

雪崩

2018-03-08 00:00:18 | 俳句

春山の季節である。
本格的な厳冬期の冬山を目指すためのトレーニングの山行。
しかし、トレーニングと言っても春山ならではの苦労と危険がある。
湿雪と底雪崩である。
春の雪山は、踏み跡がついていれば歩きやすいが、踏み跡のない、湿った重い雪をかき分けながら登るのは、厳冬期の雪山登山以上に難儀するものだ。
高山の谷沿いで雪崩の音を聞いているのは心地よい。
しかし、自分がまきこまれてはひとたまりもない。
春山が過ぎると、楽しい、ゴールデンウィークの太陽と残雪の山が待っている。

峪なべて雪崩のつくす立山や   素閑

大城の底から返す地のなだれ   素閑

やまびとも雪崩をしかとあかすなり   素閑

谷底も明るき月のなだれかな   素閑

里の朝子らのつどふに遠なだれ   素閑

底雪崩とどろき広がる空と雲   素閑

山小屋や高嶺の峠の雪崩かな   素閑

いずまひを正すに乱る遠なだれ   素閑


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