昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

水温む

2018-03-11 21:20:16 | 俳句

コンピュータと言う機械は、なにやら複雑で先進的な匂いのするイメージだが、オカブのようなユーザにとっては至ってシンプルなツールだ。
オカブは基本、コンピュータをワープロ(かな漢のついたエディタ?)としてしか、使っていない。
しかし、このシンプルな機能がオカブにとっては極めて革新的な変革をもたらした。
要は、オカブにとってはコンピュータは、書き、消し、編集し、切り貼り、保存、削除なんでもござれの魔法の原稿用紙なのだが、この原稿用紙は、数十年前に喧伝された「知的生産の技術」など吹っ飛ぶような革命なのである。
文書上の情報をいかようにも創造、加工ができるばかりではなく、思考を整理し、新たな思考を生み出すことを大きく支援する。
未だに、コンピュータを清書の道具としか使っていないご老人もいるようだが、猛省を促したい。
文書処理にしか使っていないオカブも他人のことを言えた義理ではないが・・・

水温む十日土曜の川遊び   素閑

掬いたる水の温きに指まろぶ   素閑

プロポーズどうと答えず水温む  素閑

味噌蔵のおぐらき微風水温む   素閑

野風吹く二人憩ふに水温む   素閑

小さきやしかとかすかや水温む   素閑

水温むあしたの野辺の日を祀る   素閑

弥勒佛里人柴負ひ水温む   素閑

水温む皴手に滴残りたり   素閑



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薪能

2018-03-11 08:50:28 | 俳句

茶を飲む、という日常茶飯事の行為にも、世界各国でそれぞれ感覚が違うことに、今回渡仏して思い知らされた。
日本で、茶・・・まあ珈琲だが・・・を飲むとしたら、家庭では美味しい豆を挽いて、美味い菓子と一緒になどと考えるだろう。
また、外では、友人知人と喫茶店に入ってわいわいなどといった場面が思い浮かぶ。
あるいは、最近では、スターバックスに入って、ノートパソコンをwifiに繋いでじっくりお仕事、みたいのもある。
しかし、フランスのは、ちと違う。
カフェに飛び込んできて、キャフェ!と注文して、コントワールで、出てきたエスプレッソをずずっと啜って、小銭で払いを済ませて、飛び出していく。一分もかからない。
茶に関しては普段は"猫の"フランス人の方がよほど、忙しそうだ。

能まひて薪に燃ひゆる善知鳥かな   素閑

薪能ゆらゆら雨に月の影   素閑

薪能京の大江の山おろし   素閑

薪能炎のてるる京緞子   素閑

薪能うすべら麦のにおひかな   素閑

薪の火妖しの精のまへる能   素閑

瘦男薪に映り凄きさま   素閑

弘徳の長者の勧進薪能   素閑

薪能菜に生貝に干し鰯   素閑

いつもながらたどる野の道薪能   素閑



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