先日、「働き方改革の推進」なる研修を受けた。
「もし、週3日間定時で帰れるとしたら、10日間の休暇がもらえるとしたら、あなたは何をしたいですか」
講師が受講者たちに問いかけてきた。
私の職場は17時が定時なので、早く帰れるとしたらやりたいことは山ほどある。まず、本を読みたい。最近、夏目漱石に凝っているから、借りた本を終わらせたいのだ。それから運動もしたい。筋トレ、散歩、ジョギングなどをすれば、気分転換になるだけでなく体力アップも図れる。
10日間連続して休めるのであれば、海外旅行だろう。好みはヨーロッパ。「プラハが一番よかった」という感想を聞いたことがある。でも、オランダにも行きたいし、スペインだって魅力的。ああ、迷うなぁ。
講師がさらに続ける。
「みなさん、いかがですか。お隣の方と、ご意見を交換してみて下さい」
私の隣の席には、もうすぐ定年になりそうな年代の男性がいた。でも、私の視線を無視して、まっすぐ前を見たままだ。これは「私に話しかけないで」という意味だろう。まず話の弾まないタイプに見えた。あえて関りを持つ必要はないので、こちらも視線を前に戻す。
「やりたいことなんてないよ、という方はいらっしゃいませんでしたか? 休みがあっても家に居場所なんてないし、困るなという方も」
講師のツッコミに、会場がドッと沸く。隣の男性も、小さな声を出して笑っているらしい。そうか、この人は話したくなかったのではなくて、話すことがなかったのか。仕事を取ったら、何も残らない人なのかもしれないと推測した。
「ぜひ、やりたいことを見つけることから始めて下さい」
研修は、長時間労働の弊害、働き方改革の意義、やり方などに踏み込み、退屈することなく終了した。
いい時代になったと思う。4年前はまだ「職場に長くいる人ほど偉い」という空気が蔓延していた。当時の校長ですら「17時に帰る人はいらない」と言い放つ始末で、業績評価が辛くなることを覚悟して子育てするような雰囲気があった。こんな上司の下で働くのは苦行でしかない。
ところが、「教員はブラック」という評判が定着するにつれ、教員採用試験の受験者が減り続けたからだろう。急に「働き方改革」が問われるようになり、昨年あたりから「長時間労働は悪」に変わったのだから、方向転換についていけない人もいるに違いない。
そもそも、「長時間、職場にいると怒られるから、やりたいことを見つけよう」で生産性が上がるのだろうか。「やりたいことがあるから、早く仕事が終わるように頑張ろう」でないと、成果には結びつかない気がする。隣に座っていた男性が、クッキーを焼いたりジョギングを始めたりするとは思えないが、何か見つけてもらわないと部下が可哀想だ。
ひとまず、私は「週イチで18時に退勤する日を作る」目標を作った。
今週は、明日をその日にして、早く帰ろうっと。
ウキウキ♪
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「もし、週3日間定時で帰れるとしたら、10日間の休暇がもらえるとしたら、あなたは何をしたいですか」
講師が受講者たちに問いかけてきた。
私の職場は17時が定時なので、早く帰れるとしたらやりたいことは山ほどある。まず、本を読みたい。最近、夏目漱石に凝っているから、借りた本を終わらせたいのだ。それから運動もしたい。筋トレ、散歩、ジョギングなどをすれば、気分転換になるだけでなく体力アップも図れる。
10日間連続して休めるのであれば、海外旅行だろう。好みはヨーロッパ。「プラハが一番よかった」という感想を聞いたことがある。でも、オランダにも行きたいし、スペインだって魅力的。ああ、迷うなぁ。
講師がさらに続ける。
「みなさん、いかがですか。お隣の方と、ご意見を交換してみて下さい」
私の隣の席には、もうすぐ定年になりそうな年代の男性がいた。でも、私の視線を無視して、まっすぐ前を見たままだ。これは「私に話しかけないで」という意味だろう。まず話の弾まないタイプに見えた。あえて関りを持つ必要はないので、こちらも視線を前に戻す。
「やりたいことなんてないよ、という方はいらっしゃいませんでしたか? 休みがあっても家に居場所なんてないし、困るなという方も」
講師のツッコミに、会場がドッと沸く。隣の男性も、小さな声を出して笑っているらしい。そうか、この人は話したくなかったのではなくて、話すことがなかったのか。仕事を取ったら、何も残らない人なのかもしれないと推測した。
「ぜひ、やりたいことを見つけることから始めて下さい」
研修は、長時間労働の弊害、働き方改革の意義、やり方などに踏み込み、退屈することなく終了した。
いい時代になったと思う。4年前はまだ「職場に長くいる人ほど偉い」という空気が蔓延していた。当時の校長ですら「17時に帰る人はいらない」と言い放つ始末で、業績評価が辛くなることを覚悟して子育てするような雰囲気があった。こんな上司の下で働くのは苦行でしかない。
ところが、「教員はブラック」という評判が定着するにつれ、教員採用試験の受験者が減り続けたからだろう。急に「働き方改革」が問われるようになり、昨年あたりから「長時間労働は悪」に変わったのだから、方向転換についていけない人もいるに違いない。
そもそも、「長時間、職場にいると怒られるから、やりたいことを見つけよう」で生産性が上がるのだろうか。「やりたいことがあるから、早く仕事が終わるように頑張ろう」でないと、成果には結びつかない気がする。隣に座っていた男性が、クッキーを焼いたりジョギングを始めたりするとは思えないが、何か見つけてもらわないと部下が可哀想だ。
ひとまず、私は「週イチで18時に退勤する日を作る」目標を作った。
今週は、明日をその日にして、早く帰ろうっと。
ウキウキ♪
↑
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
ただ後3年ほどで移住予定なのでその前に日本でまだ行った事が無い沖縄にも行きたいしUSJにも行きたいなぁ。ただ、時間があっても10日も遊び歩く手持ちが・・・(笑)
教師は仕事が多いって聞きました。家に持ち帰って準備したりすることもあるそうです。課題が多いですね。
あ…
チェックリストを出して確認すると、やっぱりね😅
これ、うつ病の初期症状に当てはまります。
ここで自分を労らないと、本当に壊れてしまいます。
均分化とは望みませんが、せめてやるべき人がちゃんとやってほしいというのと、管理職に足を引っ張られるのはダメージが大きい。
もし10日間の休暇があったら、成都のパンダ基地に行きたいです❗
辛いものが食べられないのが難点ですが😁
と思ってしまいますが・・・
まずは、早く帰るために仕事をがんばろう、からでしょうね。
でも、持ち帰りや校外のがあるのでは↓ 先生は大変です・・・
以前にもお話したように、教員には残業手当がありません。
早く帰っても遅く帰っても、給料は同じなんですよ。
それでも遅くまで残っている人は何なんでしょうね。
とはいえ、純さんの職場も相当ブラックでしょう。
10日間休めるなんてことあるのかしら。
休みの日に行かれる場所があるのは幸せですね。
待っててくれる人もいるし。
手持ちが心もとなければ現地でバイトとか(笑)
こだわりの強い人ほど仕事に時間をかけるんですよね。
「何でもいい」という割り切りも必要かと。
でも、イメージ通りの出来栄えがやりがいになっていることも多いんです。
労働時間の割には疲れを感じなかったりして。
今日は通院するから休むと言っていた方が、午後になってから出勤していました。
生徒に会いたくなったみたいです。
無理しないでとしか言えません。
あまりお元気ではなかったご様子。
早期発見で何よりでした。
パンダと林部さんという回復薬のおかげで、元に戻れてよかったですね!
成都に行かれるなら、携行食をお持ちになる方がよさそうです。
というのも、中国旅行ではお腹を壊す人続出だそうで……。
油が合わない説というのを聞きました。
私もきっとピーピーになるだろうなぁ。
でも、いつかHikariさんは行かれると思います。
辛いものを食べる訓練もしたりして(笑)
日本社会はまだまだ貧しいと思います。
働いても働いても低賃金だし。
仕事選びが大事ですよね。
実は、教員よりも民間の方が大変です。
休憩どころかトイレにも行かれないという話を聞きます。
教員は自分の裁量で仕事ができますから、減らすことは可能なんですよ。
今日もちょっと早めに帰ってきました。
私の若い頃はサービス残業が普通でした。おかげで良い本を読むこともなく…
時間があればもっと純文学を読んでみたいですが最近は目がかすんできてこなせなくなってきたかも…(_ _;)…パタリ
そうですね、タブーとされることが変わってきました。
公務員や大手ほど職場のあり方をチェックされます。
まだまだ、中小には浸透していないみたいですけどね。
人材確保に影響しないのかしら。
最近、こちらも目のトラブルが気になります。
老眼の度が進んでいるんですよ。
同じく本が読みづらい~!