この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

自分には刺さらなかった『朽ちないサクラ』。

2024-07-01 21:09:04 | 新作映画
 杉咲花主演、原廣利監督、『朽ちないサクラ』、6/30、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞(お客様感謝デーにつき鑑賞料金1100円)。2024年29本目。

 前日は大阪で社員総会だったのですが、この日は頑張って早起きして『朽ちないサクラ』を観てきました。
 まぁ前日社員総会だったといっても往復で5時間新幹線に乗り、総会の間2時間眠気と戦い(時に負け)、あとはひたすら腹がはちきれるほど食ってただけなんですけどね。笑。

 自分はミステリー映画やサスペンス映画を観るとき、ある程度結末や真相、あるいは黒幕や真犯人を推理しながら見る癖があります(誰でも多かれ、少なかれそうだと思いますが)。
 その推理が、推理というか、ただの想像ですが、まるきり外れることがあります。
 『落下の解剖学』という映画を観ている間、自分は父親殺しの真犯人は息子だとばかり思っていました。
 虫も殺せないような顔をした息子だからこそ真犯人に違いないと思っていたのです。
 が、推理は的外れでした。
 そういう時もあります。笑。
 しかし今回は的中しました。
 『朽ちないサクラ』の登場人物の中で一人だけ「私は怪しくないですよ」とプラカードを掲げて歩いているようなキャラクターがいたのです。
 あまりに怪しくないので、逆に絶対コイツが黒幕じゃん、と思って観ていたら、その通り黒幕でした。
 
 まぁ推理が当たろうが、外れようが、それは作品の評価とは直接関係ありません。
 問題は意外な犯人、もしくは黒幕であることにきちんとした合理性があるかどうか、筋が通っているかどうかです。
 自分は『朽ちないサクラ』でそれが出来ているとは思いませんでした。

 『朽ちないサクラ』では公安警察の腐敗が描かれます。
 公安警察が一般の警察とは行動規範が違う、というのは理解出来ないことではありません。
 わかりやすく言えば、「大きな悪を捕えるためには小さな悪を見逃す」って奴ですね。
 でも『朽ちないサクラ』の公安警察がやっていることって「小さな悪を見逃す」レベルじゃないんですよ。
 もはや普通に犯罪、それもかなり凶悪な犯罪です。
 さすがにそれはないんじゃないかって思ってしまいました。

 それを正すためにしたヒロインの選択も説得力がない気がしました。
 その選択をしたところで、何がどう変わるとも思えなかったのですが…。

 ちょっと厳しめのレビューになっちゃいましたかね。笑
 まぁ役者は主演の杉咲花を始め、演技巧者がそろっていたと思います。

 お気に入り度★★☆、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。

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