森田芳光監督、松山ケンイチ主演、『僕達急行』、9/23、フォレスタふじ(古湯映画祭)にて鑑賞。2011年31本目。
三連休初日の9/23はワーナー・マイカル・シネマズ筑紫野で『ワイルド・スピード MEGA MAX』を観た後、佐賀市の富士町で行われる古湯映画祭に行ってきました。
古湯温泉には何度となく行ったことがあるんですけど、久しぶりに行ったせいか、すごく遠く感じられました。
一時間ちょっとで着ける距離かと思ってたんですけど、全然違ってましたね。一時間半以上はかかったかな。これなら混み具合にもよるけど、天神に行く方が近いかな。
さて、古湯映画祭で鑑賞したのは森田監督最新作『僕達急行』です。
てっきり映画祭では過去の作品しか上映されないのかと思っていたんですが、そうではなかったんですねぇ。
『僕達急行』、バリバリの新作です。
何しろ、公式サイトも未完成なら、公開時期も未定ですからね。
こういった新作が上映されるのは嬉しいですね。
しかも有料とはいえレイトショー以下の九百円で鑑賞できるんです。
主催者も太っ腹だなぁと思いましたよ。
そんなわけでレビューも出来るだけいいところを書いてあげようと思いながら鑑賞しました。
本作は松山ケンイチと瑛太のW主演にして初共演作です。
若手俳優の中で演技派を五人挙げろと言われたら、多くの人がその五人の中にこの二人を入れるんじゃないでしょうか。
今が旬の二人の初共演作ですから、おそらく、どんな企画であっても通ったのではないだろうか、と思います。漫画原作のSFであれ、歴史ものミステリーであれ、ヨーロッパを舞台にしたサスペンスであれ、この二人をキャスティングした時点で企画は作り手の思うままでしょう。
しかし、、、本作はよりによって(という言い方が正しいのかどうかはわからない)二人の鉄道オタクの友情物語なんです。それもいろんな意味で至極薄っぺらい。
瑛太は町工場の跡取り息子という役柄です。
工場長である父親は銀行に融資を申し込みます。その金額七千万円。
七千万円といえば半端な額じゃないですから、この父親はいったい何を購入するつもりなのだろうと自分は興味津々で観ていましたよ。
最新のレーザー加工機なのか、それとも大型の工作ロボットなのか、七千万円でどんな機械が買えるのか、まるで見当もつきませんでしたからね。
しかし、結局父親が何を買おうとしていたのか、何の目的で七千万円の融資を申し込んだのか、最後まで明かされないんです。
ことあるごとに彼は、七千万あればなぁと繰り返すんですけどね。
まるで七千万円の融資が下りた時点で使い道を考えるかのような印象を受けましたよ。
それに、うちの工場は技術は確かだ、と何度となく瑛太は強調するんですが、何がどう確かなのか、そして何の工場なのかについてはやっぱり最後まで明らかにされません。
そこら辺の設定は、手を抜かずにちゃんと考えたらどうだよ、脚本を書いた人に言いたくなりました(脚本を書いたのは監督自身ですけどね)。
一方松山ケンイチは東京に本社を置く、一流の不動産会社に勤めるサラリーマンなんですが、彼が勤める不動産会社が、何ていうか、唖然とする不動産会社なんですよね。
例えば、松山ケンイチが九州に転勤するんですけど、そこで食料品のメーカーから、新規のプロジェクトのプロデュース(サポート?)まで任せられるんですよね。
そんなこと、不動産会社がするわけないだろーと思わずにはいられませんでした。
主人公たちの設定自体はアバウトでも、鉄道オタクたちのお話ですから、鉄道ネタが充実していればまだよかったんですが、そこら辺も感心しなかったです。
例を挙げると、登場人物の一人が、突然スイッチバックについて語りだすシーンがあります。
でもそれは平地を走る電車の中でのことなんです。
何で平地を走る電車の中で急勾配を登坂するための運行方法について薀蓄を語らないといけないのか、さっぱりわかりません。
自分には、鉄道オタクというより、ただの頭のおかしい人にしか見えませんでした。
他にもいろいろ脚本上感心しないことがありましたが、主人公二人の恋の行方があまりに中途半端な終わり方を迎えたこととか、あまりにベタで偶然性に頼り過ぎの人物関係とか、それは省きます。
鉄道も、鉄道オタクも嫌いじゃないですが(自分は鉄道オタクではないです)、嫌いじゃないだけに、鉄道オタクを主役に据えたコメディと聞いて期待するものがあったので、あまりといえばあまりの出来にガッカリしました。
う~~~ん、特別試写ということで、出来るだけいいところだけを書いてあげようと思ってたんですけど、褒めるところが見当たりませんでした。。。
お気に入り度は★、お薦め度は★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
三連休初日の9/23はワーナー・マイカル・シネマズ筑紫野で『ワイルド・スピード MEGA MAX』を観た後、佐賀市の富士町で行われる古湯映画祭に行ってきました。
古湯温泉には何度となく行ったことがあるんですけど、久しぶりに行ったせいか、すごく遠く感じられました。
一時間ちょっとで着ける距離かと思ってたんですけど、全然違ってましたね。一時間半以上はかかったかな。これなら混み具合にもよるけど、天神に行く方が近いかな。
さて、古湯映画祭で鑑賞したのは森田監督最新作『僕達急行』です。
てっきり映画祭では過去の作品しか上映されないのかと思っていたんですが、そうではなかったんですねぇ。
『僕達急行』、バリバリの新作です。
何しろ、公式サイトも未完成なら、公開時期も未定ですからね。
こういった新作が上映されるのは嬉しいですね。
しかも有料とはいえレイトショー以下の九百円で鑑賞できるんです。
主催者も太っ腹だなぁと思いましたよ。
そんなわけでレビューも出来るだけいいところを書いてあげようと思いながら鑑賞しました。
本作は松山ケンイチと瑛太のW主演にして初共演作です。
若手俳優の中で演技派を五人挙げろと言われたら、多くの人がその五人の中にこの二人を入れるんじゃないでしょうか。
今が旬の二人の初共演作ですから、おそらく、どんな企画であっても通ったのではないだろうか、と思います。漫画原作のSFであれ、歴史ものミステリーであれ、ヨーロッパを舞台にしたサスペンスであれ、この二人をキャスティングした時点で企画は作り手の思うままでしょう。
しかし、、、本作はよりによって(という言い方が正しいのかどうかはわからない)二人の鉄道オタクの友情物語なんです。それもいろんな意味で至極薄っぺらい。
瑛太は町工場の跡取り息子という役柄です。
工場長である父親は銀行に融資を申し込みます。その金額七千万円。
七千万円といえば半端な額じゃないですから、この父親はいったい何を購入するつもりなのだろうと自分は興味津々で観ていましたよ。
最新のレーザー加工機なのか、それとも大型の工作ロボットなのか、七千万円でどんな機械が買えるのか、まるで見当もつきませんでしたからね。
しかし、結局父親が何を買おうとしていたのか、何の目的で七千万円の融資を申し込んだのか、最後まで明かされないんです。
ことあるごとに彼は、七千万あればなぁと繰り返すんですけどね。
まるで七千万円の融資が下りた時点で使い道を考えるかのような印象を受けましたよ。
それに、うちの工場は技術は確かだ、と何度となく瑛太は強調するんですが、何がどう確かなのか、そして何の工場なのかについてはやっぱり最後まで明らかにされません。
そこら辺の設定は、手を抜かずにちゃんと考えたらどうだよ、脚本を書いた人に言いたくなりました(脚本を書いたのは監督自身ですけどね)。
一方松山ケンイチは東京に本社を置く、一流の不動産会社に勤めるサラリーマンなんですが、彼が勤める不動産会社が、何ていうか、唖然とする不動産会社なんですよね。
例えば、松山ケンイチが九州に転勤するんですけど、そこで食料品のメーカーから、新規のプロジェクトのプロデュース(サポート?)まで任せられるんですよね。
そんなこと、不動産会社がするわけないだろーと思わずにはいられませんでした。
主人公たちの設定自体はアバウトでも、鉄道オタクたちのお話ですから、鉄道ネタが充実していればまだよかったんですが、そこら辺も感心しなかったです。
例を挙げると、登場人物の一人が、突然スイッチバックについて語りだすシーンがあります。
でもそれは平地を走る電車の中でのことなんです。
何で平地を走る電車の中で急勾配を登坂するための運行方法について薀蓄を語らないといけないのか、さっぱりわかりません。
自分には、鉄道オタクというより、ただの頭のおかしい人にしか見えませんでした。
他にもいろいろ脚本上感心しないことがありましたが、主人公二人の恋の行方があまりに中途半端な終わり方を迎えたこととか、あまりにベタで偶然性に頼り過ぎの人物関係とか、それは省きます。
鉄道も、鉄道オタクも嫌いじゃないですが(自分は鉄道オタクではないです)、嫌いじゃないだけに、鉄道オタクを主役に据えたコメディと聞いて期待するものがあったので、あまりといえばあまりの出来にガッカリしました。
う~~~ん、特別試写ということで、出来るだけいいところだけを書いてあげようと思ってたんですけど、褒めるところが見当たりませんでした。。。
お気に入り度は★、お薦め度は★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。