この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

今月のお薦め。

2013-04-30 23:59:59 | 新作映画
 今月のお薦め。リンク先は拙ブログの記事です。


 現在公開中の映画でお薦めなのは『シュガーマン 奇跡に愛された男』です。
 後半はもう涙がダダ漏れ。DVDが出たら買うかも。パンフレットは買わない方が吉。


 近ごろDVDで見たホラー映画でお薦めなのは『バイオレンス・レイク』です。
 幸せの絶頂で鬱な気分を味わってみたいもんだぜ!って人は必見。鬱まっしぐら。


 つい先日登ったばかりでお薦めの山は大宰府にある『宝満山』です。
 七十歳ぐらいの老人や小学校低学年の子供に追い抜かれるときの屈辱と言ったらないぜ!!


 とにかくお薦めのテレビゲームと言ったらスーファミの『風来のシレン』です。
 いまどきスーファミなんて持ってるわけねーと言われても知ったこっちゃありません。


 Web漫画でお薦めなのは『ワンパンマン』です。
 最近の更新頻度の遅さには驚かされます。完結するんか、ほんまに。


 ま、とりあえずこんなところです。
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人吉に行ってきました、その3。

2013-04-29 21:40:09 | 旅行
 今回の人吉旅行で一晩厄介になったのは【民宿しらさぎ荘】です。
 元々このしらさぎ荘、川魚がメインの食事処だったのが、離れや温泉施設を作って宿泊もできるようにしたそうです。

 まずはこの写真をご覧ください。


   


 自分が泊まった離れなのですが、窓の一つにカーテンがついていません。
 曇りガラスであればカーテンは不要とでも宿の方は考えたんですかね。

 あと夕食の部屋食で、料理を持ってきてくれたのはいいんですが、箸がなかったんですよね。箸を持ってきてもらうのに十分ぐらい掛かりました。
 食事時の十分って大きいですよね。料理が冷めちゃいます。

 などといきなりクレームから書くと、さぞかしその宿に満足しなかったのだなと思われるかもしれませんがさに非ず。しらさぎ荘、気に入りましたよ。次にまた人吉を訪れることがあったらまたここに泊まってもいいぐらいです。

 結局コストパフォーマンスの問題なんですよね。
 一泊二万円以上する宿でこの待遇だったらふざけんな!って思いますけど、しらさぎ荘、とにかく安いんですよ。一泊二食で¥7500也。この料金なら掘っ立て小屋に泊まらされようが、食事の手際が悪かろうが、それほど不満も文句もありません。

 一応いいところも書いておくと、温泉の泉質は良かったです。
 若干ぬるめかなとも思いましたが、加水も加温もせず源泉そのままの掛け流しでこのぬるさなら、これもアリかなと思いました。

 元が食事処だけあって食事も悪くはなかったです(上に書いたような事情で少し冷えてましたけどね)。


   


 ヤマメの塩焼き、鯉のあんかけ、鯉の洗い、馬刺し、牡丹鍋、鯉こくetc。
 とにかくボリュームは満点でした。

 この日は疲れていたこともあって早めに就寝、、、したんですが、壁一つ向こうの隣り客のイビキがうるさくてなかなか寝付けませんでした。イビキを掻く人ってなぜ自分のイビキが気にならないんでしょうね?

 翌朝早めに起きて朝風呂に入り、朝食を取りました。
 宿で取る朝食ってなんであんなに食べられるんでしょうか?ほんと不思議です。

 しらさぎ荘に別れを告げ、この日の目的地である【人吉クラフトパーク石野公園】に向かいました。
 ここは様々な工芸の手作り体験ができる施設なんですよね。
 まぁ観光地であれば体験陶芸は珍しくはないんですが、体験鍛冶というのはちょっと聞いたことがない(西日本ではここだけらしいです)。
 なので自分はデザインナイフを作ってみることにしました。
 作ってみることにしました、と書くとまるで一からすべて自分の手でやり遂げたかのようですが、もちろんそんなことはなく、手打ちハンマーでの成形、焼き入れ、焼き戻し、仕上げ砥ぎなどを除いた、難しいところは職人さんにしてもらいました。
 完成品がこれ。


   


 ちなみに料金は講習費、材料費込みでデザインナイフが¥5000、革のナイフ入れが¥3500です。
 高いな、と思われる方が多いでしょうね。同じようなナイフをホームセンターで買おうと思ったら千円もしないでしょうから。
 でも実際自分の手で作ると満足度がまるで違うんです。愛着も持てるし。そういったものも込みでの¥8500は決して高くはないと思うのです。   

 ところで刃物鍛冶職人というと、気難しそうな老人を思い浮かべるのではありませんか?
 自分を担当してくれた職人さんはなかなかのイケメンでしたよ。


   

 
 自分はクラフトパークをとても気に入ったのですが、残念ながらGW初日だというのにお客さんの数はそんなに多くなかったですね。
 ナイフが完成したのが十一時半ぐらいだったので園内で何か軽く食事を取ろうと思ったんですが、食事が出来る店が一軒もないんですよ。
 以前はうどん屋さんがあったらしいのですが、お客さんの少なさに撤退したらしいです。
 う~~~ん、もったいないと思うなぁ。
 確かに園内をうろつくだけだと退屈かもしれないけど、実際何かを作ってみたらとても楽しいと思います。
 自分はナイフだけじゃなく、革のナイフ入れまで作ったから、かなりの出費になったけど、千円以下で作れるものも結構ありましたよ。
 熊本に住んでらっしゃる方は一度クラフトパークに遊びに行ってみては如何でしょうか。


                                 続く。
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人吉に行ってきました、その2。

2013-04-28 21:59:44 | 旅行
 この日はSL人吉が運行するようになって五年になる記念イベントが行われていました。
 なのでいつも以上に観光客、及び鉄オタが多かったようです。
 当然乗車チケットも入手しにくいはずですが、自分は運よく入手できました。


 発車までかなり時間があったので、お昼を済ませ、国宝である青井阿蘇神社や幽霊画で有名な永国寺などを巡ってきましたが、それについては略。それほど心に残るものはなかったので。
 だらだらと観光していたらあっという間に発車時刻まで十分ぐらいになっていて焦りました。


   


   


   


 一枚目はSL人吉の勇姿。この日は記念日ということで日章旗を掲げているのですが、正直撮影には邪魔でしたね。笑。

 二枚目は添乗員のお姉さん。サービス業で仕方のないことなのかもしれませんが、ちょっと化粧が濃かったかな。でも美人さんでしたよ。

 三枚目は「立ち入り禁止!」の札を無視して撮影に熱中する鉄オタさん。あとで添乗員さんに注意されていたけど、当然のことながらあまり反省した様子は見られなかった。笑。


 SL人吉は人吉・熊本間の運行なのですが、さすがに(時間的にも金銭的にも)そこまで付き合えないので、二つ目の停車駅である一勝地で下車しました。
 三十分ぐらい時間を潰し、帰りは普通列車で人吉まで戻りました。

 人吉まで戻ってから人吉城跡に行ってみたのですが、、、ここも特に何もなかったなぁ。
 もう夕方近かったので、この日泊まる宿へと向かいました。


                                  続く。
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人吉に行ってきました。その1。

2013-04-27 23:45:34 | 旅行
 GWの前半は人吉に行ってきました。すっごく充実した旅行になりました。とても楽しかったです。

 出発は二十六日の金曜日の九時、車で手掛けるときはこれぐらいの時間になることが多いですね。混んでいない夜のうちに距離を稼ぎ、目的地、もしくは途中の道の駅で車中泊をする、それがいつものコースです。
 出発してから五時間、ひたすら国道三号線を南下しました。
 五時間も運転してきつくないかと思われる方もいるかもしれませんが(いないかもしれませんが)、確かにきついことはきついんですが、そのきつさも「あぁ、きつかった!」と思える程度のきつさで、鳥取まで十九時間(!)かけて行ったときの、限界を越えたきつさに比べれば大したことないですね。あのときはほんときつかった!あんなきつさは知りたくなかった。

 深夜の二時ぐらいに人吉に到着、比較的広いコンビニの駐車場で一晩過ごそうかと思ったんですが、同じく駐車している大型トラックが一晩中エンジンをふかしていたので断念。コンビニでも道の駅でも車中泊する際は他の車に迷惑が掛からないようにエンジンを切れよな!まぁコンビニの駐車場は本来車中泊をする場所じゃないけど。
 仕方なく空き地に移動、そこで夜を過ごしました。

 フィットに乗るようになってからこれまで幾度となく車中泊をしてきて、自慢じゃないんですが、快適に夜を過ごせたことがありません。
 夏は蒸し暑くてよく眠れず、春や秋は明け方に寒さで目が覚めます。
 自分が飽きることなく車中泊を繰り返すのは、一度でいいから車の中で一晩快眠してみたい、という願望があるからかもしれません。

 で、今回もやっぱり明け方寒くて目が覚めちゃいました。
 う~~~ん、今度こそ防寒対策はばっちりだと思ってたんだけどなぁ。

 まぁ結果的にそれでよかったんですけどね。
 ラフティングの集合時間が朝の八時からだったので、寝坊して遅れなくてよかったです。
 今回お世話になったのはラフティング・ストーンズ
 人吉に二十社近くあるラフティングツアー会社の中からなぜここを選んだかというとHPが一番充実していたからというのもありますが、GW期間中、特別割引料金でラフティングが出来るから、という理由も大きいです。
 GWは割増料金というのはよく聞く話ですが、GWは割引料金というのは聞いたことがないです(ちなみに料金は午前の部のロングコースで¥5200でした)。
 なので自分はここだけの話、さぞかしサービスが手抜きなんだろうなと思ってたんですが、疑って申し訳ない、そんなことはまったくなかったです。

 集合場所に行って、受付けの男性に聞いたんですよ。今日は何人でボートに乗るんですか?って。
 そしたらその男性はにこやかな笑みを浮かべてこう言いました。
「お客さん、一人ですよ」
 そんなラフティング、聞いたことねぇ!!
 一応説明しておくと、ラフティングはゴムボート一艘(一艇?)につきガイドが二名乗船し、さらに陸の上からは万が一の事故に備えサポートメンバーが車でボートを追走します。
 つまり自分一人のために三名のガイドさんが駆り出されたわけです。
 スタート地点まで車で移動する間、三名の日に焼けた男たちに囲まれ、まさにリアル『藁の楯』状態でしたね。笑。

 ラフティングはめちゃめちゃ楽しかったです。
 ぶっちゃけディ○ニー・シーの百倍ぐらいは楽しかったですね。
 通常のラフティングではボートにガイドさんも含め八名程度乗船するのですが、それが三人しか乗ってないわけなんです。
 もうガイドさん二人が張り切って三人で乗ってるときにしか出来ないラフティングの大技を見せようとするんですよ。
 ラフティングは転覆することが前提みたいなレクレーションなのですが、それでもさすがにこの時期はまだ水が冷たいので転覆しなくてよかったです。

 後から聞いた話だとこの時間球磨川に出艇していたのは自分たちのボートだけだったので、ボートどころか球磨川そのものを独り占めしていたってことですね。何たる贅沢!!


   


   


 一枚目はJRの一勝地駅前から自分が撮った別のツアーの写真。通常ラフティングってこんなふうにボートに人が押し合いへし合いで乗るものなんですよ。二艘が重なっているから余計ごちゃごちゃして見えますが。

 二枚目はお世話になったガイドさん三人。右からガイア、マッシュ、オルテガの黒い三連星、、、ではなく、ノゾミ、マサキ、タカユキの御三人(敬称略、ついでに名前も間違ってる可能性あり。間違ってたらすみません。)。


 球磨川から無事帰還して、温泉へ。向かったのは『うけば温泉』です。
 聞くところによると人吉には公衆浴場が三十以上あり、そのどれもが何かしら他とは違った特色があるのですが、このうけば温泉の面白いのは露天風呂の浴槽が川下りに使用していた舟をそのまま使っていること!


   


 元が舟だけあって、釘が出ているところがあり、それが難点ですが、浸かり心地自体はとてもよかったです。

 風呂から上がり、午後のSL乗車のためにJRの人吉駅に向かいました。


                                  続く。
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新兵器♪

2013-04-26 22:31:56 | 旅行
 旅に出ようかと思います。
 行先は秘密です。
 ちょっと自分を見つめ直してみたいのです。
 旅から戻ったら、一回り大きくなった自分を皆さんにお見せすることが出来るかもしれません…。

 な~んて言ったりして♪

 行先は何度か書きましたが人吉です。
 高速道だと二時間ちょいで行けるのですが、国道をひたすら下るから、五時間ぐらいで着けたらいいなぁという感じです。

 さて、現在愛車のフィットは車中泊用にトランスフォームしています。
 何のことはない、後部座席をフラットにしてるだけですが。


   


 ごちゃごちゃしているように見えますが、車中泊をしようと思って寝具を持ち込むとどうしてもこんなふうになってしまうのです。他にもいろいろ載せてるけどね。

 今回の旅行から載せることにしたのがこれ!


   


 洗面器♪
 旅行に出かけたら当然温泉を巡ることも多いのです。だいたいどこの温泉でも洗面器は置いてあるので要らないかとも思っていたのですが、野外の温泉で置いてないところもあったりするので今回から携帯することにしました。
 
 工夫したのは車内で邪魔にならないようにリングをつけたことかな。これでフックに引っ掛けられる!
 でもこんな金属製のリング、温泉に入ったらあっという間に錆びちゃうだろうけどね。笑。
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そしてブライアンはいなくなった  Bryan,far away その4.

2013-04-25 20:27:14 | そしてブライアンはいなくなった
 Dr.エイブラハム・ジェイコムズの独白アイリーン・キャンベルの懺悔ブライアンの述懐に続いてお読みください。



 Dr.エイブラハム・ジェイコムズの謝罪

 
 一週間ぶりにブライアンが戻ってきた。
 研究室のドアを開けると何事もなかったようにブライアンがパソコンの前に座っていて、私の方をじっと見つめていた。
「お帰り、ブライアン」
 私がそう声を掛けるとブライアンがキーボードを鼻先でちょこちょこと叩き、【心配を掛けました】と文字がモニターに浮かんだ。
「それほど心配はしていなかったよ。アイリーンの元にいるであろうことは十分予想がついていたからね」
【彼女を責めないでください】
「わかっている。彼女が率先してお前を誘拐したのではないということぐらい私にもわかるさ」
【それを聞いて安心しました】
「たまに公園に連れ出してやったが、お前も研究室に閉じこもりきりでは気が滅入ったんだろう。彼女と暮らしてみてどうだった?気が晴れたかね?」
 私の質問には答えず、代わりにブライアンは次の一文を打ち込んだ。
【Dr、久しぶりにチェスをしませんか?】
 望むところだった。一局のチェスは百万の言葉を費やすよりも多くのことを伝えることがある。
 何より私は好敵手と、つまりブライアンとチェスをするのがこの上ない楽しみだった。
 私とブライアンはブライアンが覚えたての頃を除いて戦績的に互角であった。どちらかが二、三局続けて勝つこともあったが、トータルでの勝ち星はそれほど変わらないはずだった。
 私とブライアンは実力が伯仲していた。このときまでは。
 完敗だった。完膚なきまでに叩きのめされた。ブライアンにはこれまで幾度となく負けたことがある。だがこれほど圧倒的な敗北を喰らったのは初めてだった。
 さらに二局続けて対戦する。だが同じ結果だった。
 モニターのブライアンの名前のところに三度続けてwinnerの文字が点滅した。
「知らなかったよ。お前は私よりはるかに強かったのだな…」
 ブライアンは私を悲しそうに見た。
【Drが知らないことは他にもあります】
「何だね?」
【私はそれほどニンジンが好きではありません】
「そうだったのか…。お前が美味しそうに食べるから、てっきり好物なのかと思っていたよ」
【私が食べる様子をDrが満足そうにご覧になるのでどうしても言い出せなかったのです】
「そうか、それはすまなかった。これからはニンジンの他にもバラエティに富んだ食事のメニューにしよう」
【言い出せなかったことがまだあります】
 そう言うとブライアンは押し黙ってしまった。正確にはキーボードを叩くのを止めてしまった。
 しばらくして【Dr】という二文字がモニターに浮かんだ
【Dr、私はDrがつけてくださった「ブライアン」という名前をとても気に入っています。とても素敵な名前だと思います。でも私が「ブライアン」と名乗るには一つだけ問題があるのです。】
 ブライアンは私を、そして私はブライアンをじっと見つめた。
【Dr、私は男ではないのです】
 ブライアンの言葉に私はすぐには二の句が継げなかった。どうにか「すまなかった」とだけ謝罪の言葉を振り絞った。
【いえ、必ずしもDrのせいではありません。ウサギの性別を見分けるのは熟練のブリーダーであっても難しいと聞きますから】
「私はお前が女かもしれないなんてこれっぽっちも考えなかった。本当にすまない。どうだろう、これから「ブライアン」に代わる相応しい名前を二人で考えようじゃないか」
 ブライアンは私の提案に少しだけ微笑んだ、気がした。
【あと一つだけ私にはDrに言えなかったことがあます】
 ゆっくりとモニターに文字が打ち出され、短い文章を二つ紡いだ。
【私はあなたを愛しています。だからあなたの傍にはいられないのです】
 その後もう二度とモニターに文字が浮かぶことはなかった。

 
 そしてブライアンはいなくなった。


                             エイミー・ドーソンの日記に続く 
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『楽園のカンヴァス』、ちょっとだけ気になったのは、、、

2013-04-24 21:48:37 | 読書
 ネットの友人に薦められた『楽園のカンヴァス』を読み終わりました。
 基本的に自分は漫画であれ、小説であれ、映画であれ、薦められた作品は出来るだけ読む(or見る)ようにしています。
 薦めた人も理由もなく薦めたのではないだろうし、何より自分のような変わり者に何かを薦めようとする人自体が絶対的に少ないんですよね。
 だから余裕で薦められた作品を消化できるのです。

 それはともかく、『楽園のカンヴァス』、とても面白かったです。娯楽作としてよく出来ていると思いました。
 今年何冊本を読むかわかりませんが、間違いなくベスト3には入ると思います。三冊しか読まないかもしれないけど。笑。
 作者の原田マハは、デビュー作が『カフーを待ちわびて』という癒し系っぽいタイトルなので(未読です)、何となくそういった作品ばかりを書く、自分には無縁の作家なのかと思ってましたが、巻を措く能わずの傑作も書くのですね。意外でした。

 ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日伝説の名画コレクターであるコンラート・バイラーから招待状を受け取る。
 彼の所有する、アンリ・ルソーの幻の名画の真贋鑑定をティムに依頼しようというのだ。
 スイスのバーゼルにあるバイラー宅に着いたティムは鑑定を依頼されたのが彼一人だけではなかったことを知る。
 もう一人の鑑定人、それは美しき日本人女性だった…。

 本作の主人公は間違いなくティム・ブラウンなんですが、先に登場するのはヒロインである早川織絵です。
 彼女が監視員として勤める大原美術館には一度行ったことがあります。
 作品の中で触れられているエル・グレコ作『受胎告知』もこの目で実際観たことがあるのですが、それほど感銘は受けませんでした。
 世界的な名画を目にしても感銘を受けないのですから、自分には如何に美術的センスがないかわかるというものです。
 話を早川織絵に戻すと、彼女は美術館の監視員として冴えない日々を送っています。
 けれどあることが切っ掛けで彼女が実は凄腕のキュレーターであったことが明かされるのです。
 この展開が問答無用でカッコいいんですよ。

 そして時が遡り、ティム・ブラウンの視点で物語は語られるのです。
 物語の興味を引くポイントはいくつかあって、まずルソーの作品が本物なのかどうか、次に二人のうちどちらが真実を見抜くか、そしてもう一人の主人公と言っていいアンリ・ルソーがどのような生涯を送ったか、ですね。

 不遇の画家といえば、まず何といってもフィンセント・ファン・ゴッホのことを思い浮かびますが、ルソーがゴッホに負けず劣らず極貧の生活を送っていたことはまったく知りませんでしたよ。
 あの南国を思い起こさせる作品から、南の楽園でのんびりとした生活を送りながら好きな油絵を描いている、裕福な男をイメージしてました。
 全然違うのですね。
 そのことを知っただけでも本書を読んだ甲斐はありました。

 本作は直木賞にノミネートされて落選し、さらに本屋大賞でも一位には選ばれなかったそうです。
 直木賞はやっぱりダメですね。
 直木賞って何より娯楽作品として面白いかどうかが選考の第一基準であるべきで、これ以上の娯楽作品ってそうはないと思うけどなぁ。

 本屋大賞も受賞作である『海賊と呼ばれた男』とどちらが作品として優れているかではなく、受賞以前にすでに五十万部売れていた『海賊~』よりもこちらを選ぶべきだったと思うなぁ(『楽園のカンヴァス』がどれぐらい売れていたかは知らないが)。

 そんなふうについつい肩入れしたくなる作品でしたね。

 重箱の隅をを突くつもりはないんですけど、気になったのは聡明であるはずの早川織絵がつまんない男に引っ掛かっちゃうことですね(詳しい説明はないですが)。
 どうして女性って自分のことを愛してくれない男性のことを愛するのか、自分にはよくわかりません。
 それは男性だって一緒でしょ!ってフェミニストの方から怒られそうですが、自分は男性なので同じ男性がつまんない女性に引っ掛かっても何とも思わないんですよね。
 むしろ「ざまーみろ!」ぐらいにしか思わない、、、おっと失言はこれぐらいにしておきましょうか。笑。
 ともかく『楽園のカンヴァス』は面白かったです。
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風邪引いた…。

2013-04-23 22:19:18 | 日常
 風邪を引いたっぽいです。
 いかんなぁ、何としても金曜日までに治さねば。
 普段だったら調子が悪かったら調子が悪いってお袋に言えるんだけど、こういうときって言えないよね。
 遊びに行くなって言われるから。笑。
 当たり前だけど。

 レスが遅れてしまって申し訳ないです。
 旅行に出かけるまでに必ずレスをつけるのでもう少しだけ待っていてくださいませ。

 今日は寝ます。。。
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再出土。

2013-04-22 20:35:20 | 詩・イラスト
 物置と化していた隣りの部屋を片付けたら昔描いた油絵のキャンバスが何枚かまた出土してきました。
 恥ずかしいですけど、披露しちゃいます。


   
                          【頬杖をつく女】


 今となってはモデルが誰なのかさっぱりわかりませんが、たぶん雑誌の切り抜きか何かをそのまま写したんだと思います。
 ほんとはそういうのってよくないんだよね。ちゃんと誰かにモデルを頼んでデッサンからしないと上達しないから。
 でも自分にはその頼める誰かがいなかったから…。涙。


   
                          【無題】


 特にタイトルはないです。
 でもモデルが誰かは(一応)覚えてます。
 さて誰でしょう?
 ま、当てられるわけないか、似てないしね。笑。
 ヒント、外国の女優さんで、夫婦揃って役者です。
 このヒントでわかるかな?
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おっぱい祭りに行くかどうか、ちょっと迷っています。

2013-04-21 22:51:48 | 旅行
 ゴールデンウィークの前半に熊本の人吉というところに遊びに行く予定です。
 
 4/27の予定はぎっちり詰まっています。
 4/28の予定もほぼ詰まっています。
 4/29は予備日にしていて、今のところ特に何も予定は入れていません。
 見るべきものは見たなと思ったら二十八日の夜に帰ってもいいし、まだまだ人吉を見て回りたい!と思ったら、安宿に泊まるか、車中泊をするかして、二十九日も観光に当てようと考えています。

 それでですね、4/29に人吉近くの湯前(ゆのまえ)というところで「ゆのまえ潮おっぱい祭り」なるイベントが開催されるんですよ。

 おっぱい祭りですよ、おっぱい祭り。
 
 何ともまぁ観光意欲をそそる祭りじゃあーりませんか。
 何だかいろいろ想像を掻きたてられて、男として生まれたからにはこの祭りに参加せねばなるまい、って思ったりもするのです。

 ちなみにこのゆのまえ潮おっぱい祭り、具体的にはどんなイベントなのかというと、「安産等祈願式に始まり、おっぱい(牛乳)早飲み競争や赤ちゃんハイハイ競争、おっぱい餅投げなどユニークなイベントが行われます。 」だそうです。
 ・・・・・。
 男として生まれたからには、一度は赤ちゃんのハイハイ競争は見とかないといけませんよね!!




 やっぱり二十八日の夜、大人しく帰ることにしよっと…。 

 
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