施川ユウキ『バーナード嬢曰く』が好きである。
読書を題材にした日常ギャグだが、本好きだとついつい、
「オレ、この中の何冊読んだっけ?」
みたいなことが気になってしまうもの。
そこでこれまでも、「何冊読破したか数えてみよう」とやったことはあるのだが、今回第7巻も出たことだし、久しぶりにやってみたい。
★『ドラえもん0巻』藤子・F・不二雄(未読)
『ドラえもん』は子供のころ友達に借りて、飛び飛びだけど30何巻かくらいまでは読んだ。
第1話は、おもちがうまそうだった記憶があるけど、それ以外にもエピソードがあったとは知らなんだ。
私のバージョンだとエゴむき出しで歴史を変えようとする、ドラたちの言い訳が苦しすぎて憤ったのもおぼえてるなあ。
他人の人生をなんだと思ってるんだ。ネットのインフルエンサーとかレベルの詭弁で、ガッカリこの上なく、四次元ポケットだけ置いて、とっとと消えやがれ! とタンカを切ったものである。
あと、言うまでもなくこの作品で一番の名セリフはやはり、
「ジオラマにかかせない『三感』」
「12チャンネルで4機ばらばらに動かせるんだ」
ラジコン大海戦、マジで参加してー!
円谷英二教のオレはマレー沖海戦がいいな。プリンス・オブ・ウェールズとレパルスを秒で沈めてやりたいぜ!
★『中学校 国語 平成24年度版』光村図書(未読)
本を読みまくる人生を送っていたにもかかわらず、とにかく国語の成績は良くなかった私。
なので、どんな教科書で勉強してたか興味津々だったが、中学で最初にやったのが
『あの坂をのぼれば』
これはよくおぼえていて、なんかアイドルが出てこない「全力坂」みたいな話だよね(ホントにおぼえてるのか?)。
ただそれ以降は、全然記憶になくてビックリ。
最初のインパクトが過ぎれば、それ以降は内容はおろか、どの作品で授業をやってたのかもサッパリ記憶にない。
これはヒドイと2年、3年のも見たがやはり全滅。
さすがに『走れメロス』は読書感想文に
「メロスみたいな真正バカに、人生をあずけなければならなくなったセリヌンティウスが、とてもかわいそうだと思いました。王様は彼をとっとと死刑にすべきだと思いました」
とか「感じるまま素直に書きましょう」という先生のアドバイス通りに書いたら、書き直しさせられたからおぼえていた。
メロスで思い出すのが、たしか『3年奇面組』で、
「『走れゴメス』は読んだな」
「メロスだろ!」
とかいうのがあって、メチャおもしろそうだな『走れゴメス』って思ったものだ。
やっぱシトロネラ・アシッドから逃げてるのかしら。結城昌治さんの『ゴメスの名はゴメス』読んだときも、
「そこは『ゴメスの名はゴメテウス』にしてほしかったな」
とか思ったもの。教科書、全然カンケーねーや。
あと魯迅の『故郷』もえらいこと辛気臭い話で、それはそれでうっすら記憶にあって、大人になってちゃんと文庫本買って読んだら、やっぱり辛気臭かった。
「豆腐屋小町」ってワードがたしか出てきたはず。
町一番の美女だったんだけど、人生で苦労しすぎて、ヨボヨボの意地悪ばあさんになってるという救われないエピソード。
当時の中国の問題点を浮き彫りにした作品なんだけど、どこまでいっても辛気臭かった。
今なら読書感想文に、
「とても暗い話でイヤになったと思いました。映画化したときには故郷に帰ったら地底怪獣が暴れてて、それを魯迅とか孫文がみんなでやっつけるという話にしたら、すごい友情とか恋とかも生まれて、メッチャ盛り上がったと思いました」
とか書くな。やっぱ書き直しか。
(続く)
(『バーナード嬢曰く』の感想はこちら)
(1巻に出てきた作品についてはこちらからどうぞ)