MARCAにモリエンテスのインタビューがありまして、記事にしようかと読んでみました。どうしてもわからないQ&A1個はなかったことに。
Q:3回のチャンピオンズリーグ制覇、2回のインターコンチネンタルカップ制覇、ヨーロッパ・スーパーカップにFAカップ…バレンシアでは何を得たいと思っていますか?
M:とにかくタイトルを獲りたい。1度タイトルを手にすると、幸か不幸かエゴイスティックになる。タイトルを獲るのに疲れることはないんだ。順位が下がったり目標を達成できないと疲労を感じる。でもタイトルを獲ることで疲れたりはしない。
Q:あなたはバレンシアのギャラクティコなのでしょうか?
M:違うよ。僕はささやかな貢献をするために、皆が見ているような履歴を持って来た。でも僕は非常に謙虚な気持ちで来たんだよ。
Q:キケとは選手として、そして監督として同じチームになった。
M:サラゴサで一緒に戦ったのは11年前のことだ。僕たちは特に仲が良い訳ではなかった。彼はベテランだけど、僕はキャリアを始めたばかりのころだったからね。めったにない関係だよ。
Q:昨シーズン25ゴールを上げたビジャとやっていくわけですが…
M:僕には何の問題もないよ。彼がその調子を続けてくれるように願っている。そうなれば良いと思うし、個人的にもそれは嬉しいんだ。彼はスペイン人だし、ビジャのように1シーズンで25点も上げるようなFWは今は少なくなってしまっているからね。
(ちょっと略)
Q:レアル・マドリーへのリベンジの気持ちは残っていますか?
M:ないよ。僕はマドリーにすごく愛着をもっているんだ。マドリーにいた時は、僕のキャリアの中でとても良い時期だったし、たくさんのタイトルを手にすることができた。僕がワールドクラスだと言ってもらえる大部分はマドリーにいたおかげだよ。
Q:バレンシアは常にマドリーとバルサの次に位置しているものでしょうか?
M:予算の点で言うならイエスだろうね。今のマドリーとバルサはエリートチームで、他のクラブが真似のできないような贅沢が可能だ。
Q:考えてみると、キケはどこかベニテスに似たところがあるのでは?
M:そう、彼らはいくつかの点で似たところがあるんだ。どちらもトレーニングはすごく方法論的だし、フォーメーションを守備的に組むところとかがね。
よし読んだ、と思っていたらLas Provinciasにもインタビューがありました。
…長い。でも面白い。サッカーに関係する部分もあるのですが、モリエンテスという人間の形成に大きく関連した、子供の頃の環境の話が興味深い。ごく一部ですが。
Q:サッカーで成功していなかったら、何をしていたと思いますか?
M:僕の人生はグアルディア・シビル(GC、治安警察隊)と緊密に結びついている。父がそうだったし、兄もそうだ。僕はずっと官舎に住んでいたし、たぶん家族と同じようにしていただろう。小さい頃から教えられてきた秩序は、常に好ましいものだった。僕はGCをとても尊敬していた。彼らはすべてを人々のために捧げる人たちだからね。
Q:その秩序があなたを人間として成長させた。
M:そう。15年間官舎に住んで、彼らと共に過ごした。父と共に秩序も家族にもたらされていた。それが小さい頃から僕が受け取ってきた主な価値観のひとつで、とても誇りに感じている。
Q:そういうやり方なら、サッカーであらゆるものを勝ち取ってもスターになるのではないんですね。
M:そう、とても謙虚であることなんだ。そういう風に僕は教育を受けた。小さい頃から価値観を持っていれば、別のやり方でいくのはすごく難しいことなんだよ。
Q:そしてそれが、人生においてとても良いものになっている。
M:そう。ありがたいことに、僕に与えられたすべてが、プロフェッショナルの世界、フットボールの世界において重要な力になっている。
Q:秩序はフットボール選手にとってとても必要なものだけれど、それは人生を秩序立てる上でもそうなんですね。
M:秩序は人生のどんな領域にあっても必要なものだと思っている。僕の場合はサッカーと結びついていて、順序だてること、落ち着いた生活、休息、プロフェッショナリズム、身体を維持するために暮らすことが必要になる。できるだけ維持していこうとする。もうできないのなら、やめれば良い。17年間プロフェッショナルレベルでプレイしてきて、自分自身がやってきたことにとても満足している。誇れることだよ。
Q:GCとの緊密な結びつきがあるのなら、長年テロリズムの問題があっただろうと思います。とても厳しいものでしょう。
M:そう、そうなんだ。身をもって体験したよ。トレドの官舎に住んでいたとき、サラゴサやビック(バルセロナ近郊の街)への攻撃や他の恐ろしい事を記憶している。僕たちは特殊なやり方で生活していた。知ってのとおりテロはどこでも起こる。僕たちはそれをより身近で見ていたんだ。
育った環境に影響を受けて自分が存在することを自覚している、というのが読み取れるように思います。父親と兄弟が警察官というのは知っていましたが、具体的な様子が本人の口から語られるのを読むのはなかなかない機会。サッカー選手ですから、インタビューといえばサッカー絡みなのは当たり前ですので、こうして内面に踏み込んだような記事は興味深く感じました。
ちなみに外務省のサイトによると、スペインの警察には4種類あるんだそうです。文民的性格を持つ国家警察、軍隊の性格を持つ治安警察、地方行政区独自の市警察、バスクやカタルーニャの自治州警察。ちょっと勉強になった。
Q:3回のチャンピオンズリーグ制覇、2回のインターコンチネンタルカップ制覇、ヨーロッパ・スーパーカップにFAカップ…バレンシアでは何を得たいと思っていますか?
M:とにかくタイトルを獲りたい。1度タイトルを手にすると、幸か不幸かエゴイスティックになる。タイトルを獲るのに疲れることはないんだ。順位が下がったり目標を達成できないと疲労を感じる。でもタイトルを獲ることで疲れたりはしない。
Q:あなたはバレンシアのギャラクティコなのでしょうか?
M:違うよ。僕はささやかな貢献をするために、皆が見ているような履歴を持って来た。でも僕は非常に謙虚な気持ちで来たんだよ。
Q:キケとは選手として、そして監督として同じチームになった。
M:サラゴサで一緒に戦ったのは11年前のことだ。僕たちは特に仲が良い訳ではなかった。彼はベテランだけど、僕はキャリアを始めたばかりのころだったからね。めったにない関係だよ。
Q:昨シーズン25ゴールを上げたビジャとやっていくわけですが…
M:僕には何の問題もないよ。彼がその調子を続けてくれるように願っている。そうなれば良いと思うし、個人的にもそれは嬉しいんだ。彼はスペイン人だし、ビジャのように1シーズンで25点も上げるようなFWは今は少なくなってしまっているからね。
(ちょっと略)
Q:レアル・マドリーへのリベンジの気持ちは残っていますか?
M:ないよ。僕はマドリーにすごく愛着をもっているんだ。マドリーにいた時は、僕のキャリアの中でとても良い時期だったし、たくさんのタイトルを手にすることができた。僕がワールドクラスだと言ってもらえる大部分はマドリーにいたおかげだよ。
Q:バレンシアは常にマドリーとバルサの次に位置しているものでしょうか?
M:予算の点で言うならイエスだろうね。今のマドリーとバルサはエリートチームで、他のクラブが真似のできないような贅沢が可能だ。
Q:考えてみると、キケはどこかベニテスに似たところがあるのでは?
M:そう、彼らはいくつかの点で似たところがあるんだ。どちらもトレーニングはすごく方法論的だし、フォーメーションを守備的に組むところとかがね。
よし読んだ、と思っていたらLas Provinciasにもインタビューがありました。
…長い。でも面白い。サッカーに関係する部分もあるのですが、モリエンテスという人間の形成に大きく関連した、子供の頃の環境の話が興味深い。ごく一部ですが。
Q:サッカーで成功していなかったら、何をしていたと思いますか?
M:僕の人生はグアルディア・シビル(GC、治安警察隊)と緊密に結びついている。父がそうだったし、兄もそうだ。僕はずっと官舎に住んでいたし、たぶん家族と同じようにしていただろう。小さい頃から教えられてきた秩序は、常に好ましいものだった。僕はGCをとても尊敬していた。彼らはすべてを人々のために捧げる人たちだからね。
Q:その秩序があなたを人間として成長させた。
M:そう。15年間官舎に住んで、彼らと共に過ごした。父と共に秩序も家族にもたらされていた。それが小さい頃から僕が受け取ってきた主な価値観のひとつで、とても誇りに感じている。
Q:そういうやり方なら、サッカーであらゆるものを勝ち取ってもスターになるのではないんですね。
M:そう、とても謙虚であることなんだ。そういう風に僕は教育を受けた。小さい頃から価値観を持っていれば、別のやり方でいくのはすごく難しいことなんだよ。
Q:そしてそれが、人生においてとても良いものになっている。
M:そう。ありがたいことに、僕に与えられたすべてが、プロフェッショナルの世界、フットボールの世界において重要な力になっている。
Q:秩序はフットボール選手にとってとても必要なものだけれど、それは人生を秩序立てる上でもそうなんですね。
M:秩序は人生のどんな領域にあっても必要なものだと思っている。僕の場合はサッカーと結びついていて、順序だてること、落ち着いた生活、休息、プロフェッショナリズム、身体を維持するために暮らすことが必要になる。できるだけ維持していこうとする。もうできないのなら、やめれば良い。17年間プロフェッショナルレベルでプレイしてきて、自分自身がやってきたことにとても満足している。誇れることだよ。
Q:GCとの緊密な結びつきがあるのなら、長年テロリズムの問題があっただろうと思います。とても厳しいものでしょう。
M:そう、そうなんだ。身をもって体験したよ。トレドの官舎に住んでいたとき、サラゴサやビック(バルセロナ近郊の街)への攻撃や他の恐ろしい事を記憶している。僕たちは特殊なやり方で生活していた。知ってのとおりテロはどこでも起こる。僕たちはそれをより身近で見ていたんだ。
育った環境に影響を受けて自分が存在することを自覚している、というのが読み取れるように思います。父親と兄弟が警察官というのは知っていましたが、具体的な様子が本人の口から語られるのを読むのはなかなかない機会。サッカー選手ですから、インタビューといえばサッカー絡みなのは当たり前ですので、こうして内面に踏み込んだような記事は興味深く感じました。
ちなみに外務省のサイトによると、スペインの警察には4種類あるんだそうです。文民的性格を持つ国家警察、軍隊の性格を持つ治安警察、地方行政区独自の市警察、バスクやカタルーニャの自治州警察。ちょっと勉強になった。