「もう?」
「うん・・・慌ててたし、誰にも言わないで出てきちゃったし・・・」
おかげでスッピンのままだし。
「そっか。それじゃ今度会えるのは、打ち合わせの時?」
言われて、あ、と思った。
やはり本人には言わないといけないだろう。
「あの、申し訳ないんだけど・・・。あなたの結婚披露パーティー、欠席するね」
「え?!何で?!」
「何でって・・・」
あなたと奥さんが一緒に写っている写真を見ただけで、苦しくなった。
電話の先で、あなたが奥さんと一緒にいることを感じただけで、息ができなくなった。
それなのに、本物の2人を目の前にして、普通の顔をしている自信なんてない。
・・・なんてことは言えない。
言い訳を考えて、黙っていたら、彼が大きくため息をついた。
「やっぱりオレのこと・・・憎んでるんだ?」
「え?」
思わず顔を隠すのを忘れて彼のことを見上げた。
「前に話したときに、気にしてないって言ってくれたけど・・・本当はオレのこと許してないんでしょ?」
「え??」
本気で分からなかったけど、彼の眉間の皺を見ていたら、ようやく合点がいった。
「8年前の話をしてる?もしかして?」
「もしかしてって、そうなんでしょ?」
何を言ってるんだか・・・。
そんな8年前の別れた時のイザコザなんて、もうとっくに時効だ。
でも・・・時効になってないことがある。
それは・・・
私の気持ち。
「オレ、本当にひどいことしちゃったし、どんなに恨まれてもしょうがないと・・・」
「だから違うって」
「いいよ。気を使わなくて。だってそれだけのことしたんだから・・・」
「だから違うんだって」
「だって」
「違うのよ」
苦しそうに顔をゆがめた彼を見ていたら、思わず、言葉が出てしまった。
「違うの。だって私・・・、今でも、あなたのことが好きだから」
「うん・・・慌ててたし、誰にも言わないで出てきちゃったし・・・」
おかげでスッピンのままだし。
「そっか。それじゃ今度会えるのは、打ち合わせの時?」
言われて、あ、と思った。
やはり本人には言わないといけないだろう。
「あの、申し訳ないんだけど・・・。あなたの結婚披露パーティー、欠席するね」
「え?!何で?!」
「何でって・・・」
あなたと奥さんが一緒に写っている写真を見ただけで、苦しくなった。
電話の先で、あなたが奥さんと一緒にいることを感じただけで、息ができなくなった。
それなのに、本物の2人を目の前にして、普通の顔をしている自信なんてない。
・・・なんてことは言えない。
言い訳を考えて、黙っていたら、彼が大きくため息をついた。
「やっぱりオレのこと・・・憎んでるんだ?」
「え?」
思わず顔を隠すのを忘れて彼のことを見上げた。
「前に話したときに、気にしてないって言ってくれたけど・・・本当はオレのこと許してないんでしょ?」
「え??」
本気で分からなかったけど、彼の眉間の皺を見ていたら、ようやく合点がいった。
「8年前の話をしてる?もしかして?」
「もしかしてって、そうなんでしょ?」
何を言ってるんだか・・・。
そんな8年前の別れた時のイザコザなんて、もうとっくに時効だ。
でも・・・時効になってないことがある。
それは・・・
私の気持ち。
「オレ、本当にひどいことしちゃったし、どんなに恨まれてもしょうがないと・・・」
「だから違うって」
「いいよ。気を使わなくて。だってそれだけのことしたんだから・・・」
「だから違うんだって」
「だって」
「違うのよ」
苦しそうに顔をゆがめた彼を見ていたら、思わず、言葉が出てしまった。
「違うの。だって私・・・、今でも、あなたのことが好きだから」