ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

アナーキストも、選挙へは行く。

2014-12-14 01:42:48 | Weblog


昨日のブログで、去年の今頃にしていた旅の話を書いた。なんで旅のブログを書いたのかというとだな。の話。

今週末も大寒波がやって来て、あちこちで雪が降るとか。
この前の大寒波では、季節柄降るはずのない大雪が降って、立ち往生やら孤立やら、災害に巻き込まれた人が多かった。特に・・・四国で。

そう、つまり、去年の今頃は、僕は四国に居たわけで。四国の山間部をオートバイで駆け抜けていたわけで。
四国カルストでは雪に阻まれて大迂回を余儀無くされたが、それは、知っている人は知っていたことなわけで。
つまりのつまり、もしも今年のような雪に見舞われていたら・・・ライダー雪の中で凍死!と、ニュースになっていたかもしれないなぁ・・・なんてね。思ったりしてね。
とか言ってもね、テントも寝袋も持っていたしね、結果しぶとく生き残ったような気もするなぁ・・・とかね。


カニの家トリオの小旅行の話。

群馬県に入り、吾妻峡の道の駅で足湯に浸かったりしながら、一路尻焼温泉へと向かう僕たち。

国道145号線を行くと、八ッ場ダムの建設予定地を通りかかった。

ダムの建設予定地。新しく架けられた大きな橋の上に車を停めて、数年後にダムの底に沈むかつての街を三人で眺める。

取り壊された家々の基礎部分が見える。郵便局の建物が見える。送電線の鉄塔。渓谷の谷間を悠々と流れる利根川水系吾妻川、吾妻川に架かる橋。線路、駅舎、踏切。かつての国道145号線、道路に描かれた直進草津の文字。

かつての街だ。今はもう、人は住んでいない。250世帯ほどあった家の五分の一、50世帯ほどが、ダムが出来た時のダム湖の湖畔にあたる辺りの新しい分譲地に移ったということ。残りの世帯は、街を出て行ってしまった。

川原湯温泉という全国でも有名な温泉も、ダムの底に沈む。
新たに採掘した新川原湯温泉の建物が出来上がっているように見えたが、湯の質はかつての川原湯温泉とは比較にならないとも言われているそうだ。

これからダムの底に沈むという街を、僕は初めて見た。生活感が多分に残る街が、これから深いダムの底に沈むという。数年後に確実に沈むのだが、橋の上から眺めていると、その現実がにわかに信じられない。

60年ほど前に決められた計画。4600億円を注ぎ込んで進められる計画。名勝吾妻渓の四分の一をダムの底に埋める計画。

この文明社会、経済至上主義社会。必要ならば作ればいいよ。そうやって生きていかなければならないならば、作ればいいさ。
でも、一体、誰が、どのくらい儲かるのだろう。故郷を失う人は、失う分と同等の恩恵を受けられるのだろうか。
国家という恐ろしい化け物に巣食う人々は、何をどれくらい考えているのだろうか。儲けること以外のことも、ちゃんと考えているのだろうか。

ふーん・・・ここの全部が湖の下に消えちゃうんだぁ・・・。

そうつぶやく僕とコデラーマンを、こーかたにーさんは優しく見つめるのであった。

ちなみに、八ッ場ダム予定地がある長野原町は、かの小渕優子元大臣さんの地元だそうです。元大臣さんは、当然ながら、ダム建設の強力な推進者ですよね。地元の人たちの利益を全力で勝ち取ろうとしているわけです。地元の人たちが、誰を指すのかはわからないけどね。

今日は、衆議院議員選挙の日。

選挙に行かない人が多くなるばかりの昨今。そういう人たちと、十把一絡げにされたくないと思うなら、選挙に行って投票しましょうね。
誰に投票したらいいのか分からないとか・・・そういう微妙な感じの人ならば、人気がなくて可哀想だけど、理想を語り続ける日本共産党に投票すれば間違いないでしょう。と、僕は想うけどね。

あーあ、理想を語らない政治家があふれる、嫌な国に生まれちゃったなぁ。
あーあ、他の国では命を賭して求める選挙権を平気で棄てる人で溢れかえる国に、未来なんてあるのかなぁ。

つづく。