我が家の庭。イスがたくさんあって、ベンチが二つもあって、ざっと見渡して、10人ほども座れる場所があるのに、僕は地べたに座っている。小さな板切れを敷いて、地べた。
夜中の1時に、地べたに座って、薪ストーブに少しずつ薪を入れながら、すごく小さな音でギターを弾く。
お巡りさんがパトロールにやって来たら、僕を見てこう言うだろう、きっと。
「キミ、何をしているんだ!そんなところに座ってないでイスかベンチに座りなさい!」
新曲を作っている。新曲を作るには、場所が重要だ。インスピレーションが湧き出すような場所が。他に興味を持っていかれないような場所が。
それがここだ。この地べたなんだ。きっと。
ライブまであと・・・何日だ?四日か?五日か?
相変わらず、この状況において新曲を作っているという・・・。まだ新曲が出来ていないという・・・。
なぜ僕は・・・いつもこんななのだろうか?
いや、こんなだから僕なのであり、こんなんなのが僕なのである。
曲を作る時は、色々な人の顔や姿を思い浮かべる。
その人たちの、僕が知るその人たちの心の中をそっと、こっそりと、覗き見てみる。
心の中の、色々な人と会話をしながら曲を作る。歌詞を書く。
この場所は最適かもしれない。
路上の目線だ。ストリートライブの時に、座って歌う時の目線だ。
あぁ、長いこと歌ってきたなぁ。
みんな、元気かなぁ?
きっと、大人になっても、ちっとも変わっていないんだろうなぁ。泣いたり笑ったり。
きっと、時間が経っても、ちっとも変わっていないんだろうなぁ。泣いたり笑ったり。
人生なんて、きっと、楽勝なんだと思うよ。泣いたり笑ったり。
毎日は、きっと、素敵なんだと思うよ。泣いたり笑ったり。
さて、さて、
次は、カムパネルラの唄を作ろう。たぶん。きっと。泣いたり笑ったり。
早く歌いたいなぁ。泣いたり笑ったり。
ところで、ライブは12/10だよ。泣いたり笑ったり。
土曜日だよ、今週の。泣いたり笑ったり。