圧のすごいおばちゃんの話。
結構頻繁に電話が鳴る。
その4分の3くらいは無視するのだが、堪りかねて出たりもする。
いやね、その場のノリで「助けます」なんて言ってはみたものの、年末も押し迫って来ているし、面倒だし、いやぁ、バックれちゃうかなぁとか思ったりしているわけ。
がしかし、「助けます」って言っておいて、実際は助けませんでしたっていうのは、ちょっと悪者っぽい気もしたりして。どうすっかなぁとか思ったりしていたわけ。
まぁ、こういう時は、大概は「行く」わけで、「行く」のならば電話にも出なければいけないわけでね。
で、数日前、「謎の仕事」に行ってきましたよ。という話。
集合は越生町にある、とある私立高校、のテニスコート。
そういえば、おばちゃんがテニスコートのラインをなんちゃらと言っていた。
朝7時半。めちゃめちゃ寒い。
おにーさんが一人。おじーちゃんが一人。そして僕。あとから社長さんが来る。そのあとで圧の強いおばちゃんも来る。圧の強いおばちゃんの娘さんも来る。
とりあえず、最初は3人。
ボロボロの箒とスコップを持たされて、テニスコートの周りに埋めたU字溝の掃除をしてくれと。
スコップで土をガリガリと削ってボロボロの箒でサッサと掃く。
おじーちゃんが時計の反対周りでスタートしたので、僕は時計回りでテニスコートの周りを掃き始める。
テニスコート6面分。長い方の辺は200メートルくらいあるのではないか。結構広い。
別にいいのだけれど、なんか、人助けっぽくない仕事なのである。
僕は、首を捻りながらスコップでガリガリ、箒でサッサとやるのである。
いや、別にいいのだけれど、飽きるのである。すごい長さなのである。
まぁ、二人でやっているから、テニスコートの外周の半分ずつ。半分進んだところで出会って、はい!終わり!となるはずである。
ここで、現場仕事のおじーちゃんあるある。
遠くに見えるおじーちゃんが、どうも違うことをしているような気がするのである。
ガリガリ削ってサッサと掃いているというより、落ち葉を拾っているように見えるのは気のせいだろうか?
何度見ても、おじーちゃんが落ち葉を拾っているようにみえるのだけれど、どういうことだろうか。
さて、数時間後。僕は当初のゴール地点。つまり、開始から半分の地点を過ぎている。
つまり、おじーちゃんが落ち葉を拾っているようにしか見えない場所に近づいている。
さらに進む。
おじーちゃん、落ち葉を拾ってんじゃん!ずっと!
おじーちゃんが言う。
「腰が痛いだろ?これな、大変なんだよ。おれ、ちょこっとしかやってないから、まだ先は長いぞ」
しばらくして、おじーちゃんは落ち葉拾いを終えて、ガリガリサッサの仕事に戻った。向こうの方でガリガリサッサと音が聞こえる。
で、その音、すぐにしなくなった。
現場仕事のおじーちゃんあるある。
おじーちゃんはまたどこかへ行ってしまった。
外周を削り掃きながら進むこと、ほぼ4時間。
半日が終わってしまった。
半日の間、削り掃きながら、僕が思っていたこと。
「これ、明日の雨で、また泥が流れて同じ状態になるんだろうなぁ・・・この仕事、必要なのか?」
さて、あと半日。
つづく。
結構頻繁に電話が鳴る。
その4分の3くらいは無視するのだが、堪りかねて出たりもする。
いやね、その場のノリで「助けます」なんて言ってはみたものの、年末も押し迫って来ているし、面倒だし、いやぁ、バックれちゃうかなぁとか思ったりしているわけ。
がしかし、「助けます」って言っておいて、実際は助けませんでしたっていうのは、ちょっと悪者っぽい気もしたりして。どうすっかなぁとか思ったりしていたわけ。
まぁ、こういう時は、大概は「行く」わけで、「行く」のならば電話にも出なければいけないわけでね。
で、数日前、「謎の仕事」に行ってきましたよ。という話。
集合は越生町にある、とある私立高校、のテニスコート。
そういえば、おばちゃんがテニスコートのラインをなんちゃらと言っていた。
朝7時半。めちゃめちゃ寒い。
おにーさんが一人。おじーちゃんが一人。そして僕。あとから社長さんが来る。そのあとで圧の強いおばちゃんも来る。圧の強いおばちゃんの娘さんも来る。
とりあえず、最初は3人。
ボロボロの箒とスコップを持たされて、テニスコートの周りに埋めたU字溝の掃除をしてくれと。
スコップで土をガリガリと削ってボロボロの箒でサッサと掃く。
おじーちゃんが時計の反対周りでスタートしたので、僕は時計回りでテニスコートの周りを掃き始める。
テニスコート6面分。長い方の辺は200メートルくらいあるのではないか。結構広い。
別にいいのだけれど、なんか、人助けっぽくない仕事なのである。
僕は、首を捻りながらスコップでガリガリ、箒でサッサとやるのである。
いや、別にいいのだけれど、飽きるのである。すごい長さなのである。
まぁ、二人でやっているから、テニスコートの外周の半分ずつ。半分進んだところで出会って、はい!終わり!となるはずである。
ここで、現場仕事のおじーちゃんあるある。
遠くに見えるおじーちゃんが、どうも違うことをしているような気がするのである。
ガリガリ削ってサッサと掃いているというより、落ち葉を拾っているように見えるのは気のせいだろうか?
何度見ても、おじーちゃんが落ち葉を拾っているようにみえるのだけれど、どういうことだろうか。
さて、数時間後。僕は当初のゴール地点。つまり、開始から半分の地点を過ぎている。
つまり、おじーちゃんが落ち葉を拾っているようにしか見えない場所に近づいている。
さらに進む。
おじーちゃん、落ち葉を拾ってんじゃん!ずっと!
おじーちゃんが言う。
「腰が痛いだろ?これな、大変なんだよ。おれ、ちょこっとしかやってないから、まだ先は長いぞ」
しばらくして、おじーちゃんは落ち葉拾いを終えて、ガリガリサッサの仕事に戻った。向こうの方でガリガリサッサと音が聞こえる。
で、その音、すぐにしなくなった。
現場仕事のおじーちゃんあるある。
おじーちゃんはまたどこかへ行ってしまった。
外周を削り掃きながら進むこと、ほぼ4時間。
半日が終わってしまった。
半日の間、削り掃きながら、僕が思っていたこと。
「これ、明日の雨で、また泥が流れて同じ状態になるんだろうなぁ・・・この仕事、必要なのか?」
さて、あと半日。
つづく。