
羅臼に着いて、なんとか、明るいうちに羅臼に着いて、きたさんと再会。
なんとなく、三連休なのに羅臼のキャンプ場は人もまばらで、タープの下でポツンと座っているきたさんを見つけた時には、「あぁ、今日来て良かったなぁ」とか思ったりして。
開口一番僕は、「きたさん、そこ、きたさんがテントを張ってる場所、おれの場所じゃんか!」とか言ってみたりして。
きたさんのタープの下に、じぶんの荷物をバンバン運び入れたりして。
僕はバイクに乗っていたから気がつかなかったのだけれど、きたさんからLINEが来ていた。
「今日来んの?来ないの?ご飯を炊く分量があるから教えて!」
僕は、きたさんに「今日行くよ」と連絡をするのを忘れていたりして。すごく申し訳ないと思ったりして。
それでも、僕の目の前にはお鍋いっぱいに炊かれたご飯が湯気を立てて置いてあったりして。
「ねぇ、来るか来ないかわからないのになんでこんなに炊いてんの?」と聞いたりして。
何合炊いたの?と聞いたら、「四合」ときたさんは答えたりして。
よ、よ、よ、四合?と、石野陽子の「ごごごご五時?」みたいに言ってみたりして。
二人なのに四合ってねぇ。おかしいんじゃないのこいつ。と思ったりして。
案の定、ほとんど残ったりして。何より、きたさんがそれほど食べなかったりして。なんなんだこいつは?と思ったりして。
そんな風に、羅臼の夜は、更けていくのです。