ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

田中大輔語録。その七。

2013-03-16 12:06:42 | Weblog
「田中さんと一緒にいるとノイローゼになりそう。」

会社の人はみんなそう言った。

田中大輔の口からは愚痴しか出て来ない。そのせいだ。

確かに、大ちゃんは愚痴が多い。何かと仕事上の無理難題を押し付けられ、その愚痴を所構わず撒き散らしている。

僕は、大ちゃんに言う。
「はいはいと何でも言うこと聞いちゃうからダメなんだよ。無理です、出来ませんって、ちゃんと言ったらいいよ。おまえはイエスマンか?」

田中大輔は、口ひげを撫でるのをやめてこう言った。

「おれはイエスマンじゃねぇ!今後、二度とおれのことをイエスマンと呼ぶんじゃねえぞ。おれは許さねぇからな。」

その時、大ちゃんの背後から声がする。
「田中さーん、これ全部片付けておいてくださーい!」

大ちゃんは大きく元気な声で「はーい!」と言いながら去って行った。

・・・この、イエスマン野郎。

田中大輔語録。その六。

2013-03-15 15:35:00 | Weblog
田中大輔には、迷彩服がよく似合う。

大ちゃんは、いつも迷彩柄のズボンを履いていた。
「パート社員なのに、制服を着なくていいの?」と聞くと。あごひげを撫でながらこう答える。

「おれの自由の魂が、制服なんてものを着ることを拒むんだよね。会社の犬じゃあるまいし、あんな制服、着てらんないっしょ?」

きゃー!大ちゃんかっこいい!

ある日、大ちゃんが、上着だけ制服、下は迷彩柄のズボンという格好で出社して来た。
「何?どうしたの?」と聞くと。
「いやね、上がうるさくてさ。制服を着ろってね。いや、でもね、このズボンだけは譲らないよ。これはおれの自由なソウルの象徴だからな。」

それから三日後。きちんと上下の制服を着た田中大輔が、そこに居た。

それ以来、僕は田中大輔のことを、「会社の犬」と呼ぶようになった。

田中大輔語録。その五。

2013-03-14 15:09:52 | Weblog
この世界の悲しいことの一つは、田中大輔を好いている人間が、あまりにも少ないということだ。

ある時、僕はちょっとした諍いに巻き込まれた。
大ちゃんと共に、上層部に呼び出され、あれこれと注意を受けた。
それはそれで頭に来たのだが・・・。あとから社員が事情を説明してくれた。
「しんぐさんは、○○派と田中派の争いに巻き込まれちゃったんですよ。災難でしたね。」との事。

ニコニコ笑顔で大ちゃんの所へ行って、その旨を伝える。
「大ちゃん、おれは田中派なんだってぇ。派閥争いなんだってぇ。」

田中大輔は、おもむろにあごひげを撫でながら言う。
「ムフ。・・・残りの田中派は誰なのかな?」

僕は、ちょっと考えてからこう答える。
「大ちゃんとおれとトネちゃん・・・かな?・・・他にはいないね。」

田中大輔はニヤリと笑い・・・「田中派、三人ね・・・ムフ」とつぶやいていた。

その後の、僕とトネちゃんとの会話。
「なんかね、派閥争いがあってさぁ、俺たちは大ちゃん派じゃん。だから、向こうの派閥から嫌われてるんだってさぁ。」
「大ちゃん派って誰?」
「だから、大ちゃんとおれとトネちゃんの三人じゃん。」
「えっ?おれ大ちゃん派じゃないし。」
「・・・」

ガーン。

そんなわけで、田中大輔派は・・・、僕一人・・・と。
もちろん、この事実を、田中大輔に伝えることは出来なかったんだよ。・・・哀しすぎるだろ。

庭の風景。

2013-03-13 11:39:35 | Weblog


まだまだ朝晩は寒い・・・みたいだ。

小川に下りるために作った階段がある。そこに、山の沢から水を引いているホースがある。いつからか、そこから水が吹き出し始めた。管に穴が空いたみたいだ。目を凝らすと、細い細い水の線が見える。そのせいで、階段の途中がいつも濡れている。濡れているのを不思議に思い、原因を調査して見つけた・・・そのくらい細い水の線だ。

朝帰って、その場所を見ると、その辺一帯が凍っていた。階段を下りて、氷のアート、自然が造ったアートをしばらく眺めていた。
吹き出した水が造るから、鍾乳石みたいな氷のアートになっている。

なんだかなぁ・・・うちの庭は素敵だ。
表の庭には、もう春の気配。黄色い花や青い花や紫の小さな花が咲き乱れている。
陽の当たりにくい、すぐ脇の庭には氷のアートが出来ている。

冬と春の間。・・・なんだかなぁ・・・いい季節だ。

田中大輔語録。その四。

2013-03-13 09:52:09 | Weblog
田中大輔は常々こう言っていた。

「スクーターはバイクじゃないね。スクーターはスクーターという名の乗り物だ。バイクとしては認めないね。」

田中大輔はYAMAHAのベンリーに乗っていた。スーパーカブのヤマは版みたいな50ccのバイクだ。
バイクの荷台に、お巡りさんのチャリンコが付けているような、黒いハコが付けてある。そのハコから、ドイツ軍みたいな黒いヘルメットを出して被る。それが、田中大輔のスタイル。



ある夜、田中大輔が遅刻をして来た。

「おれのバイクが・・・盗まれた」

会社に行こうと家を出たら、家の前に停めておいたベンリーが忽然と姿を消していたらしい。で、一時間かけて、歩いて来たと言う。

あんなボロバイクを盗む人がいるんだなぁ・・・あぁ、世界って恐ろしい。

それからしばらく、田中大輔はチャリンコで通勤していた。
ある日の事。田中大輔が銀色のスクーターに乗って現れる。

「おいこら、スクーターはバイクじゃないって言ってたろ?なに原チャリ買ってんだよ!」

田中大輔は、不敵な笑みをヒゲ面の顔に浮かべながらこう言った。

「ふふふ。こうやって人は大人になっていくんだよ。ふふふ。そして、これは原チャリではない。100CCだ。」

田中大輔語録。その三。

2013-03-13 09:48:14 | Weblog
僕の髪は長い。ロン毛だ。田中大輔の髪もそこそこに長い。ロン毛だ。

ある時、田中大輔は、おもむろにこう言って来た。

「おれの髪型ってさぁ・・・キリストに似てない?」

めっちゃ似てる。本物かと想った。めっちゃ笑った。

いる?この世界に、キリストの髪型をしてる人?
少なくとも僕は、田中大輔以外は知らない。

田中大輔語録。そのニ。

2013-03-13 09:43:51 | Weblog
仕事が終わる朝方。田中大輔はいきなりこうつぶやいた。そこそこ大きな声で、こうつぶやいた。

「おれが、ヒゲを剃った事に、なんでみんな気づかないのかなぁ?」

そういえば、昨日までは長いあごひげが、あった・・・ような、なかったような・・・。
その場にいた一同、全員聞こえない振り。

大ちゃん、おれだけは、笑ったよ。悲しすぎるぅ!と、目をまん丸にして笑ったよ。

田中大輔語録。

2013-03-13 09:36:57 | Weblog
「ねぇ大ちゃん、さっき飲み会に誘われたんだけどね。最近会社に入った人達でさ、おれ、その人達のこと全然知らないんだよね。なんで誘ってきたんだろ?大ちゃんも誘われた?」

田中大輔はあごひげを触りながら、こう答えた。

「おれ、いまだかつて、飲み会に誘われたことがないんだよね。うーん・・・なんでかな?」

おいおい、この世で最も返答に困る質問だろ?それ。

夜明けだ。

2013-03-12 05:44:24 | Weblog
夜明けは、好きだな。
夜明けの色が好きだな。
今はもう明けすぎてしまったが、もう少し前の、群青色みたいな色が好きだ。

僕は、もう仕事を辞めます。
と言ったら、意味が分かりません、と言われた。
いや、だから、辞めさせてください。
と言ったら、一晩寝て、頭を冷やしてください、と言われた。

ははは。

まぁ、どっちでもいいんだけどさ。タケノコの里の外箱がニ個、潰れただけなんだから。ははは。笑える。
誰か、君には向いてないと、言ってくれ。ははは。笑える。

とにかく、夜明けだ。もうすぐ、空に陽が昇る。

3.11

2013-03-11 11:54:35 | Weblog
腰骨が痛い。腰が痛いのではなくて、腰骨が痛い。これは、由々しき問題ではないのか?もう・・・由々しき問題が多すぎて困る。
今日は志願の残業をした。二時間半。腰骨の痛みを抱えながら二時間半。
なぜならば、欲しいモノがあるからだ。残業代を小遣いにしていいなんて、そんな甘々なルールはないのだが、欲しいモノがあるなら買ってもいいじゃないか。頑張って残業をして買ってもいいじゃないか。と、僕は想う。
何が欲しいのか。欲しいモノとはなんなのか?
それはね、それはね、腰をトントンと叩く機械だよ。だって、腰骨が痛いんだもん。もう、ウゥっとなるくらい痛いんだもん。

腰の痛みを和らげるために、無理して残業をして、さらに腰を悪くするという・・・。シュールだねぇ。

話はガラリと変わって、今日は3.11。世に言うサンテンイチイチ。
あの震災から二年が経った。
倒れて来た本棚の下敷きになったあの日から二年。震災から三週間後の被災地を、生まれて初めて「逃げたしたい」という気持ちを抱えながら周ってから二年。

震災後二ヶ月、僕はただ呆然として過ごした。その後一年七ヶ月、瓦屋の職人として働いた。宮城県石巻へ、復興への微力なる手伝いへ、何度となく出かけた。
この間、13ヶ月後の被災地を見て回りもした。
今も、想像出来る風景が頭の中を過る。あの町々は・・・あの時と何も変わっていないはずだ。きっと、何も始まっていない。

昨日、全国各地、200カ所以上の場所で、デモが行われた。ノーモアフクシマ。原発再稼働反対のデモだ。日比谷近辺には立錐の余地もないほどの人が集まった。
みんなは、その事実をご存知だろうか?
僕が想うに、おそらく、ほとんどの人は知らないのだろうと想う。有ることも知らなければ、有ったことも知らない。違うだろうか?

僕が観ているニュースソースサイトでは、海外で行われた反原発デモのニュースは扱われていたが、日本国内のデモのニュースは皆無だった。僕はテレビを観ないからわからないのだが、テレビのニュースでは、放送されたのだろうか?
まず、間違いなく、放送されてはいないだろう。

この国は、この国の情報は・・・どうかしてる。中立という言葉を盾にし、偏った情報を流す。そして流さない。真実という言葉を盾に、その裏の真実を隠蔽する。
どこへ誘導しようとしているのかは、明らか過ぎるほどに明らかなのだが・・・そこに、普通に生きる人々の幸せは・・・ない。そこに、生きるという原点にあるはずの幸せは・・・あるはずもない。

毎週金曜日に、首相官邸包囲集会が今も行われているのをご存知か?
一時、あまりの盛り上がりを見せ、NHKも民放各社も、扱わざるを得ないニュースソースとなった。
紫陽花革命。人々の声が、この国の空に響き始めた瞬間だった。その声は、この国の空を埋め尽くすほどに広がるはずだった。
そこに、尖閣と竹島という、なぜ今?とも想われる領土問題が突如湧き上がる。ナショナリズムを煽るニュースタイトルがとめどなく世間に溢れ出す。
紫陽花の声は、何か、大きな力に、かき消されてしまった。

この国は、どんな国なのかなぁ?

この国の人々は、どんな人々なのかなぁ?

許されることは許してもいいが、許されないことを許してはダメだ。

この国の人のほとんどが、少々命が危険にさらされたとしても、景気が良くなってお金が儲かればいいんじゃないの?などと思っているのだとするならば・・・。
僕は、とてつもなく恥ずかしい。

福島に友達がたくさんいる。放射能まみれだ。これは本当だ。行政が発表している数値よりも、遥かに高い線量の放射能にさらされている。毎日さらされている。その恐怖と危険度は、花粉や黄砂やPM2.5なんちゃらの比ではない。
それでも、笑って過ごしている。そうするしか、ないからだ。生きるためには、そうするしかないからだ。

この国の行く先は、もう決まっているのだろう。この国の行く先は、もう決まってしまっているのだろう。
それは、方針と結果の、両方の意味でだ。

この国は、大丈夫なのかなぁ?
この国は、大丈夫なのかなぁ?

腰骨の痛みにウゥっと呻きながら、僕は夜勤明けの朝に、そんなことを思っているのである。

#44

2013-03-11 11:47:31 | Weblog
寂しくても泣いたりしないよ。
だって、それが生きることだから。

辛くても泣いたりしないよ。
だって、それが生きることだから。

独りぼっちでも泣いたりしないよ。
だって、それが生きるってことだから。

でも、たまには泣いたっていいんだよ。
だって、それが生きるってことだから。

3/9土曜日。大宮ストリート。

2013-03-10 01:01:39 | Weblog


一個、いい事があったら・・・その一日はとても良い一日だ。神様は、一日に十個も二十個もいい事はくれない。大抵は・・・ゼロ個。たまに一個。極極稀に、二個くらい。
でもそれはきっと、神様の知恵みたいなもので、たくさんあげすぎると、いい事にも慣れてしまって、有り難みも減ってしまうってやつでね。だから、たまにしかくれないんだよ。それが、神の寛容さではあるんだけどね。たまには一日に十個くらい、くれたっていいと想うよ。たまには、あぁ、薔薇色の人生じゃん!なんて気持ちに酔いしれてみたいものだぜ。

今日はマイちゃんに逢えました。それが、僕にとっての、神様がくれた良い事。

今日は暖かく・・・始まりは暖かかったけど、結局最後にはいつもの、寒風にブルブルと震える光景。
この季節はさ、騙されるんだよ。いつもそうじゃないか。この時期に、みんな風邪をひくんだよ。気をつけないとね。油断は大敵ですぜ。

来てくれた人、どうもありがとう。楽しい夜でした。

【セットリスト】
1.Candy
2.百花繚乱
3.Lookin' for sky
4.ゲリラ
5.ヨゾラヲコエテ

6.Hello good-bye
7.Good times Bad times
8.Queen Of Rumble Fish
9.羽根
10.星の楽隊

11.Missing You
12.3gの奇跡
13.Iris
14.Message
15.Smoky Crazy Diamond

16.アルカディア
17.愛しい人
18.VOICE&BEAT
19.ハート仕掛けのワルキューレ

20.あっ、満天の星空だ
21.Pride of Lion
22.愛の唄
23.キリキリバランス
24.金色の翼
25.ジュークボックススター