「わが家では2008年春に家族全員がFOMAユーザーになったし、お前は2台目のケータイとしてauを持っているけど、2~3年後にはLTEスマートフォンに買い換えるようになるだろうね。」
と娘に言うと、
「なに、それ。父さんの言っていること、さっぱり解らない。」
といった反応。
「FOMAやauの通信技術から更に進化した技術で、昨年12月にNTT docomoが『Xi(クロッシィ)』のブランドでPC用の通信カードを発売した。その技術を利用したケータイが主流になるだろうという話だよ。」
「あぁ、クロッシィなら知ってるけど。今迄の5倍以上の通信速度とかで。でもそれはPC用の通信カードでしょう?やっぱり父さんの話はわからない。」
やれやれ。わが家で最も新しいことに造詣があると思っている娘にしてこうだから、これが一般的なのですかね?
『ユビキタス』が一段と身近になってきたと浮かれているのは私だけなのでしょうか。
LTE(Long Term Evolution)は、2004年にNTT docomoが提唱し、国際標準規格になった通信技術です。
FOMAやauなどの『第3世代携帯』の技術を進化させ、2010年代後半になると予想されている『第4世代』技術に近いと考えられており、『第3.9世代』と呼ばれています。
通信データ量は、現在の第3世代が7.2Mb/sec.に対して37.5~75Mb/sec.と5~10倍のスピードを実現しています。将来的には100Mb/sec.を目指すとのことです。
また、周波数の利用効率も現在の3倍になり、データ到達の遅れが4分の1という低遅延の特性と、クラウドコンピューティングとを組み合わせた複雑な情報処理サービスが提供されるようになります。
例えば、ケータイで街角の風景を画面に映すと、画面にある店の名前やトピックスが表示されたり、目的地への経路ナビが表示されたりするサービスがいずれ始まるようです。
将来的には、自動車や耐久消費家電製品にLTEが装着され、メーカーが製品の状態を常時チェックし、異常時に即時対応する使い方や、主治医と患者との間で、主治医による定期的問診、患者からの緊急時通報に対応する使い方なども考えられているとのことです。
NTT docomoによる、LTEを搭載した多機能携帯電話(スマートフォン)は、今年(2011年)冬に発売される予定です。
KDDIでは、LTEによるサービス開始を2012年末としているようです。それまでは、今年半ばに、40Mb/sec.の『WiMAX』を搭載したスマートフォンを発売する予定とのことです。
《参考:携帯電話の変遷》
第1世代 アナログ方式 ; 1979年~ 自動車電話がら始まる
第2世代 デジタル方式 ; 1993年~ NTT docomo「mova」など
インターネット接続開始(1999年)
メール送受信サービス開始 「モード」 「EZウェブ」 など
第3世代 高速デジタル通信 ; 2001年~
NTT docomo 「おサイフケータイ」 「FOMA」
KDDI au 「cdma2000」
音楽配信 ワンセグTV視聴
第3.9世代
新たな通信規格;2010年12月~