先々週の8月4日(木)、近所のスーパーマーケットに行くと殻付きアーモンドを売っていました。ナッツ類の中でもアーモンドは私の一番の好物ですが、このスーパーマーケットの店頭でプラスティックケース入りの殻付きが販売されているのを見たのは初めてだったので衝動的に購入しました。
私がアーモンドと出会ったのは1955年(昭和30年)に発売されたキャラメルの『アーモンドグリコ』でした。その時はパッケージに書かれている絵でアーモンドを知ることになったのですが、その足掛3年後の1958年(昭和33年)に発売された板チョコの『アーモンドチョコレート』で、実物のアーモンドを知ることになり、アーモンドに慣れ親しむところとなりました。
アーモンド(Almond;和名「扁桃;ヘントウ」)とは、アジア西南部原産のバラ科サクラ属の落葉高木及びその木から採れる“木の実(ナッツ)”です。
果実は梅や杏に似ており、私たちが食用にしているのは果実の果肉、核、殻、仁のうちの仁です。
通常、おつまみ用のローストアーモンドは殻を剥いてから塩を付けています。
殻付きアーモンドは、殻のまま塩水に漬け込み、ローストしています。アーモンド本来の味が“ぎゅっ”と詰まり、塩が直接まぶされていないので、ほのかな塩味によってアーモンドの味がじっくり味わえます。殻を剥きながら食べるのもまた楽しく、殻付きピーナッツと同様、食べ始めたら止まりません。
アーモンドは成人病予防に効果が高い成分が多いといった内容のことを聴いたことがあります。
アーモンドには、
①ビタミンEの抗酸化力による肌の老化予防
②血液をサラサラにする効果
③オレイン酸のコレステロール抑制効果
のほか、
④ダイエット効果まであるようです。
高タンパク質、高脂肪、高エネルギーで、ビタミンB類も豊富に含んでいます。良質の不飽和脂肪酸や、抗酸化作用の高いビタミンEを含んでいるので、血中のコレステロールを低下させ、血管を丈夫にしたり、血管の掃除をしてくれる働きがあるので、動脈硬化などの血管の疾病を予防してくれます。豊富に含まれるビタミンB群は脂肪の代謝を活発にし肝臓に脂肪がつきにくくしてくれる働きがあります。ビタミンB群のナイアシンは、インシュリンの合成に関わっており、糖の代謝に必要な成分です。
アーモンドは、体内の細胞を蝕み、200以上もの病気との因果関係が確認されている活性酸素を抑制する抗酸化物質を最も多く含む食品として知られています。
活性酸素は狭義には、
・ヒドロキシルラジカル
・スーパーオキシドアニオンラジカル
・ヒドロペルオキシルラジカル
・過酸化水素
・一重項酸素があります。また、広義には、
・一酸化窒素
・二酸化窒素
・オゾン
・過酸化脂質
があります。
こういう風に抜き出すと活性酸素が全くの悪玉のように思われてしまい勝ちですが、本来、活性酸素は生命を維持するために無くてはならないものです。
肺から取り込んだ酸素は細胞中のミトコンドリアで糖質から電子を奪い、
スーパーオキシド→過酸化水素→ヒドロキシラジカルを経て水になります。
この化学反応の最中に酸素は何度か活性酸素に変わります。
しかし、全ての活性酸素が水になる訳ではなく、余った活性酸素は細胞に損傷を与えるようになります。それを防ぐために各組織には抗酸化酵素と呼ばれる、活性酸素を消去あるいは除去し、無害化する酵素が存在します。
白血球などが体内の異物や毒物を分解することは知られているところですが、この時、細菌などを分解するのに活性酸素が働いています。
体内で取り込まれた酸素から発生する活性酸素以外に外的な要因で発生する活性酸素もあります。紫外線や放射線などが細胞に照射されると細胞内に活性酸素が発生するのが知られています。癌治療として行われる放射線治療などはこれを利用したものです。
その他、活性酸素は細胞内シグナルとして働く事が以前から知られています。
しかし、活性酸素の反応性の高さは良い面ばかりではなく、有害性が指摘されています。
細胞内の酵素で分解しきれない余分な活性酸素は癌や生活習慣病、老化等、さまざまな病気の原因であるといわれています。
活性酸素の増加が、細胞を傷つけ癌を増加させたり、ビタミンCを破壊し、しみ、くすみなどの原因となるメラニンを増加させてしまうことが知られています。
<アーモンドのメリット>
1.ビタミンEとポリフェノール
①アーモンド100g中のビタミンE含有量は約30mg
②1日にアーモンド約20粒で必要なビタミンEが摂取可能
③アーモンドの皮には多量のポリフェノールが含まれている。
④ビタミンEの抗酸化力とポリフェノールの相乗効果が期待できる。
2.オレイン酸が主成分=オレイン酸の効果
①善玉コレステロールを維持し、悪玉コレステロールだけを抑制。
②血液をサラサラにし、動脈硬化を予防。
3.優れた栄養素
①良質な植物性たんぱく質を多く含むノンコレステロール食品。
②カルシウム、鉄、カリウム、亜鉛、マグネシウムなどのミネラルが豊富。
③美容に必須といわれているビタミンB2が多く含まれている。
④発ガン物質や余分な栄養を腸内で吸収する食物繊維が牛蒡より多い。
アーモンドがナッツ類であることから、一般的なアーモンドに対するイメージは、
①肥満の原因
②油っぽい
③高カロリー
④にきび、吹き出物のもと
⑤鼻血の原因
などと思われているようですが、正にアーモンドは究極の健康食品と言えるでしょう。