グループウェアLotus Notes/Domino R6.5のユーザー企業が、2010年にサポートが終了することで悩んでいるようです。
失礼ながら、私は「えっ!? R6.5 ?」という反応でした。“R6.5”は2003年秋にリリースされたものです。私の記憶が違っていなければ6世代前のバージョンです。最新のIBM Lotus Notes/Dominoのバージョンは“R8.5”です。“R9.0”のリリースもさほど遠くないと思われます。
Lotus Notes/Dominoは、1989年にLotus社より世界初の商用化クライアント/サーバとして「Lotus Notes 1.0」がリリースされました。
1996年、「Lotus Notes 4.5 Client」と「Lotus Domino 4.5 Server」がリリースされました。これを機に、サーバ製品とクライアント製品が明確に区別され、総称として「Lotus Notes/Domino」というようになりました。
20002年のLotus Notes/Domino R6では、「iNotes Web Accessサーバ(現、Lotus Notes/Domino Web Access)」がリリースされ、メッセージング機能へのアクセス性の拡張。J2EE(Java 2 Enterprise Edition)への対応等がなされました。
2003年のLotus Notes/Domino R6.5では、Client機能が改善され、“Sametime Instant Messaging”との連携や在籍表示機能が提供されたほか、メールクライアント機能の追加、サーバ管理機能、セキュリティの強化が施されました。
2005年8月にLotus Notes/Domino R7、2007年8月にLotus Notes/Domino R8、そして2009年1月にLotus Notes/Domino R8.5がリリースされました。
国内では多くの企業、団体がサポート切れになるR6.5に留まっているものと思われます。そのユーザー企業、団体の悩みは、
①現状の情報資産(独自開発したApplicationとDB)を移行コスト、工数をあまりかけずに保持し続けたい
②ユーザーインタフェイスを中心に、使い慣れたシステムを変化させることへの社内ユーザーの抵抗が大きい
の二つが大きな要因であり、アップグレードすべきかどうか、或いは別のグループウェアに変えるかどうかで悩んでいるのではないかと思います。
PCでの、Windows98からXPへの移行になかなか踏み切れなかったのと同じ思考形態にあるように思えます。
現在のR6.5ユーザーが今後とるべき道は以下の三つの内の一つになると思います。
①サポートなしで、R6.5を使い続ける
②他のグループウェアに移行する
③Lotus Notes/Domino最新バージョンにアップグレードする
バージョンアップの場合でも、 DBの数が多いと移行コスト、工数が膨らみます。
IBM側はコンバージョンツールで8割方は移行できると言いますが、実際には5~6割というのが、私の実感です。残りは手作業での作成し直し、テストの実施となります。
基本的に、グループウェアは情報共有ツールであって情報蓄積ツールではないと思います。情報蓄積には「文書管理サーバ」など別のツールが必要かと思います。
最近ではグループウェアや共有DBを連携して抱え込む、ポータル&/orコラボレーション&/orユニファイド・コミュニケーション&/orソーシャル・コンピューティングなどのツールもIBM Lotusからリリースされています。
情報システムは社員に必要不可欠のツールとして利用され、時代遅れにならないように維持更新してこそ価値があるものだと思います。今では、IT統制にも対応していかなければなりません。毎年の投資可能範囲で、段階的にmodernizationしていきたいものです。
最新の画像[もっと見る]
- 干支と人柄 2年前
- 干支と人柄 2年前
- 販売予約ポスター 2年前
- 天気予報と木枯らし 2年前
- 皆既月食と惑星食 2年前
- Microsoft office2019がひらかない 2年前
- Microsoft office2019がひらかない 2年前
- Microsoft office2019がひらかない 2年前
- Microsoft office2019がひらかない 2年前
- 還暦とは 2年前