どんぐりの背比べ

あるクラスの英語の授業中、単語の練習をさせていたら
「オレ、何回書いても覚えられない…。」とぼやいた生徒が２人。
「何回も書くしかないんじゃない？」と周りの生徒に言われて「それでも無理！」と逆ギレ。

普段から、どれだけ早く書き終わるかに全力を注いでいるような生徒たちなので
学校で出される単語練習課題プリントもすごい勢いで仕上げているらしい。
「出された課題はちゃんとやってるのに点数が取れない」と不満顔。
私に言わせれば、「ちゃんと」やれてないから取れないんだと思うんだよなあ。

今日も「オレの方が早く書き終わった！」「オレの方がたくさん書いた！」と
２人で張り合っているので「この前の単語テストは何点だったの？」と聞いたところ
片方が「５０点だった…。」
すると、もう一方が鬼の首を取ったように「勝ったー！！やったー！！」と大喜び。
他の生徒が期待を込めて「オマエは何点だったの？」と聞いたら
「５６点。」
五十歩百歩じゃないですか！！
周りの生徒は笑ってましたけど、私は呆れ果てました。
どっちみち８０点未満は不合格で再テストなんですもん…。勝ったとか喜ぶレベル？

「ゲームのルールは１回読めば覚えられるんでしょ？」と聞いたら
「それはヨユー。」と言うので
「じゃあ、記憶力に問題ないんだから、気合いが足りないんだよ。
　何回も練習するのはメンドクサイし、時間をかけるのも嫌なんでしょ。
　だったら、なるべく少ない回数で覚えちゃおうとしなくちゃ！」と言ったら少し納得した様子。

スピードを競うような単語練習では効果がないと常々思っていたので
今後、気持ちを入れ替えてくれるといいけどなあ…。