十二月二十七日(土)晴れ。
先日、我が家で「カレー鍋」というものをやった。スーパーで、そのスープを売っていたので、食べてみたくなり買ってきた。普通の寄せ鍋の要領で、まあ好きなものを適当に入れるのだが、これが、中々どうして美味いのである。
私は、鍋をするときに、一度に具を一緒に入れて煮てしまうのが好きではない。最初は肉と豆腐程度、それを食べながら徐々に野菜や油揚げなどを入れて行き、最後はうどんかラーメンで閉めるのが「オレ流」である。
カレー鍋には、キムチやスパムを入れても美味いかもしれない。癖になりそうな味である。
朝食の後に、事務所にて仕事。五時過ぎに帰宅。今日は、恒例の「ヨンドン会」の忘年会を京急の井土ヶ谷駅近くので、藤巻強氏経営している「ニュー・シフォン」にて行う。
七時に、開宴。十二三人ほど集って、カラオケで盛り上がった。十二時近くに、矢崎泰之君に送って頂き帰宅。
帰宅後に、ツタヤの安売りのコーナーで買った、向田邦子原作、久世光彦演出の終戦記念日ドラマ「言うなかれ、君よ別れを」というドラマを見て、大泣きしてしまった。いやー良かったですね。亡くなられた向田邦子さんの本は好きで全て読んだ。
今や失われつつある、日本の家族と家庭の姿が描かれていてとても感動した。タイトルの「言うなかれ、君よ別れを」は、私の大好きな詩である。この詩の作者である大木惇夫は、戦後、戦争協力をしたとのことで文壇から無視された。まったくふざけた話である。大木を無視した連中が、今度は、時代遅れの「アカ」として、国民から無視されているのは、因果応報か。良い詩です。是非憶えて、口ずさんで下さい。
戦友別杯の歌
言うなかれ、君よ、わかれを、世の常を、また生き死にを、
海ばらのはるけき果てに、今やはた何をか言はむ、
熱き血を奉ぐる者の大いなる胸を叩けよ、
満月を盃にくだきて暫し、ただ、酔ひて勢へよ、
わが征くはバタビアの街、君はよくバンドンを突け、
この夕べ相離るともかがやかし南十字を
いつの夜か、また共に見ん、
言ふなかれ、君よ、わかれを、
見よ、空と水うつるところ
黙々と雲は行き雲は行けるを。