手持ちチケットでの、初のサウンド・オブ・ミュージックを観てきました。
先週の日曜に初日を好評のうちに終え、迎えた月曜。
キャストチェックで、いきなり主役の2人と子供達がダブルキャストになり、かなり動揺させられました。
子役は法規制があるので、1週通しは無理な事は解っていましたが、主役の2人までもとは予想外でした。
その後は、毎回キャストチェックとなったのは、言うまでもありません。
今日のマリアと大佐は、プレビューで早々に観る事が出来た、笠松さんと芝さんのお2人。
今のところは、マリアと大佐の2人は1回毎に変わっているようです。
このまま続けてもらえれば、来週のチケットは智恵さんと綜馬さんで観られそうです。
前回は違和感を持ちながらも気付かなかった、「朝の祈り」のシスター達。
歌声は確かに女声なのに、修道院の扉から出てくる人数は女声アンサンブルよりも確実に多い。
よくよく観ていると、後半は客席に降りずに舞台中央を通り、もう一方の扉から修道院内に戻っています。
しかも、歌っている気配がなく、更に目を凝らすと男性アンサンブルの皆さんですね。
前回も衝撃的だった秋山さんの歌声は、やはり素晴らしいですね。
1幕ラストの、「すべての山へ登れ」にいたっては、ひたすら聴き入ってしまいます。
修道院長としての厳しさと、マリアを見守る優しさは、院長としての思いだけではないのでしょうね。
ベルテ、マルガレッタ、ソフィアの3人のシスター達。
佐和さんと矢野さんのお2人が歌う「マリア」は、楽しいですね。
マリアという人間の魅力を、たっぷりと紹介しています。
矢野さんの表情を観ていると、知らず知らずのうちに笑顔になってしまいます。
誰もが知っている「ドレミの歌」は、観ていると私も口ずさんでしまいそうです。
谷口さんのリーズルが反抗的な態度を取りながらも、楽しさに皆と一緒に歌いだすまでの表情の変化が良いですね。
今回の子供達、一瞬歌詞が出てこない子がいたりもしましたが、ご愛嬌と言ったところでしょうか?
「もうすぐ十七歳」では、初見となる飯田兄弟の飯田達郎ロルフですが、想像していたイメージとは、ちょっと違うかな。
特に、リーズルを好きな青年は。
2幕でヒトラーに感化して軍人のイメージの方が、合っているように思えます。
マリアが教えた歌で、大佐と子供達の壁が無くなるシーンは、はやり泣けてきます。
全般的に展開が早いのでどうかなとも思えるのですが、母親が亡くなり、厳しくしつけるあまりに子供達との間に生じてしまった壁。
どうにも出来ず、規律という言葉のもとに封じ込めてしまったものが、元も戻るとき。
多くの言葉は、必要ありませんね。
大佐役の芝さんも、厳格の父親としての顔、愛国者としナチスに抵抗する顔、マリアへの愛に気付いた顔、それぞれの表情が良くなっています。
今日のマックスは、喉の調子がちょっと良くないのかなと思える部分が。
ユーモラスな表情や声が魅力なだけに、ちょっと気になりました。
子供達とのやり取りの中で気になるのが、2幕冒頭。
マリア不在で気乗りのしない子供達相手に、手を焼くマックス。
指の痛みを訴えるグレーテルの手を取り、指にキスをします。
前回観た平井花南ちゃんは、思いっきり嫌な顔をしながらスカートで指を念入りに拭くのですが、今日の西山寿奈ちゃんは軽くダダを捏ねるような雰囲気で指を拭いていました。
好みもあるでしょうが、私は花南ちゃんの仕草の方が好きです。
2幕ウエディング・シークエンスは荘厳な雰囲気と、シスター達の歌う「マリア」のコントラストが良いですね。
問題児だけど憎めないマリアへの、シスター達の思いが伝わってくるようです。
ハネムーンから戻った2人を待つ、ヒトラーの影。
毅然とした態度で応じるも為す術も無く、リーズルを見る目も変わってしまったロルフの姿に、情勢の緊迫感が伝わってきます。
修道院の中庭でのロルフとリーズル、大佐とが対峙するシーン。
交わす言葉も無く、束の間流れる時間の間に交わされるそれぞれの思いは、どれほどのものなのでしょう?
映画でのシーンが頭の中にあるだけに、別な形での表現を観てみたい気がします。
ストーリー、キャスト、歌。
魅力いっぱいの舞台は、観終わる頃には、また観たいと思わせてくれます。
さっ、次回は智恵さんのマリアが楽しみです。
四季劇場[秋] | 2010年4月17日 |
マリア | 笠松はる |
トラップ大佐 | 芝 清道 |
修道院長 | 秋山知子 |
エルザ | 坂本里咲 |
マックス | 勅使瓦武志 |
シュミット | 丹 靖子 |
フランツ | 川地啓友 |
シスター・ベルテ | 佐和由梨 |
シスター・マルガレッタ | 矢野侑子 |
シスター・ソフィア | あべ ゆき |
ロルフ | 飯田達郎 |
リーズル | 谷口あかり |
フリードリッヒ | 竹林和輝 |
ルイーザ | 飯塚萌木 |
クルト | 廣瀬孝輔 |
ブリギッタ | 高地杏美 |
マルタ | 内田花音 |
グレーテル | 西山寿奈 |
男性アンサンブル | 池田英治 |
井上隆司 | |
佐藤季敦 | |
北山雄一郎 | |
高橋基史 | |
天野 誠 | |
奥田直樹 | |
柳 隆幸 | |
女子アンサンブル | 黒崎 綾 |
倉斗絢子 | |
吉村和花 | |
松本菜緒 | |
佐々木杏珠 | |
長寿真世 | |
吉田千恵 | |
伊吹 悠 | |
コンダクター | 平田英夫 |