写真機材の整理をしていたら、使い忘れたリバーサルフィルムを発見しました。
使用期限を見ると、2003年07月。
と言うことは、このフィルムを入手したのは2002年の夏頃のようです。
おぼろげな記憶をたどっていくと、人に頼まれて撮影をするつもりでフィルムを買ったものの、結局はデジタルで撮ったために使わないまま眠っていたようです。
おそらく、今世紀になってから、フィルムでの撮影はしていません。
プロカメラマンの場合も、135や120タイプのロールフィルムは、かなりの部分がCanon EOS 1Ds MK-IIやNikon D2Xに代表されるデジタルカメラにシェアを奪われています。
Phaseons社やLeaf社では3900万画素(112MB)もの大きなデータが撮れる機種が続々発売されていて、4×5サイズに代表されるシートフィルムも徐々に、市場を奪われています。
こんな状況下では、従来の銀塩フィルムが市場を確保するのが困難なことは、誰の目にも明白です。
先日、代表的なカメラメーカーの一つであるNikonが一部の機種をのぞいて、銀塩カメラやレンズの販売を終了することを発表していました。
西ドイツのアグファが、昨年倒産してしまいました。
KodakもB/W印画紙の生産を終了しています。
時代の流れとしては当たり前のことと理解していながらも、B/Wの現像やプリントを一生懸命作っていたり、チバクロームやカラーネガの現像等、自分で試行錯誤しながら処理をしたことが懐かしく思い出されます。
今後は、Nikon以外のカメラメーカーも同様な方向へシフトしていくのでしょうね。
フィルムメーカー各社も、いつまで現在のラインアップを維持していくのか、興味は尽きません。
社会に出てから今まで、写真業界に身を置く者の一人としても、激変する状況を肌で感じています。
コンピュータ、特にMacitnoshに興味のない方には、『いったい何?』という話です。
私が最初に買ったPCは、当時は国内で一番のシェアがあったと思われるNECのPC9801シリーズでした。
Windowsではなく、MS-DOSの3.3と言うOSを、苦労しながら自力で覚えていました。
数年後に、MS-Windows3.0が登場しアイコンを利用したグラフィカルなデスクトップに、MS-DOSからの激変を驚いたものでした。
今から10年ちょっと前に、Apple ComputerのMacintosh PowerBookをアウトレット品で入手したのですが、初めて使ったこのマシンの使い勝手のよさに、MS-Windowsに始めて触れたとき以上の感動を覚えました。
またこのMacintoshは、使い勝手以上にプロダクトデザインと言う面でも興味深いものでした。
IBMやMicrosoftとは比較すべもないくらい規模の小さいメーカーが、しっかり生き残っている理由は、ハードウェア・ソフトウェア両方を独自の開発力で切り拓いてきたからだと思います。
そのAppleが、なんとWindows PCの心臓部とも言うべきIntel製のCPUを使用したMacintoshを発売したのです。
とっても乱暴な言い方をすれば、MacintoshのOSであるMacOS Xしか動かないWindows PCを発売したといっても過言ではないのです。
通常では、考えられないことなんですね。
性能の向上と、コストパフォーマンスを上げ、先進性を追及していくことを絶えず要求される業界だけに、開発力と安定供給を確保できるIntelのCPUを利用するのは、不可避な選択だったのでしょう。
今後、どんな風に進んでいくのか、楽しみです。
冬のこの時期、荒川の土手からは富士山に向かって沈む日没が見られます。
今年は、朝方は天気が今ひとつ良くないものの、午後から回復に向かい、夕方には晴れてくるという天気が多い気がします。
ここ数日の強い冬型の影響で季節風が強く、秩父~富士山にかけての山並みがきれいに見えています。
デジタル一眼を持ってきていないことが多少悔やまれますが、そんなことを考えている暇もなくシャッターを切っていると、あっという間に富士山の東側の山腹に夕日が吸い込まれていきました。
日没後も、富士山に巻き付くような雲が残照を受けて炎のように輝いているのが、とても印象的な光景でした。
この時間帯は西へ向かう航空機が多いのか、多くの飛行機雲を目にすることができました。
夕日を受け、金色に輝いていくのを眺めていると、ふと私もどこかへ旅をしてみたいなんてことを考えてしまいます。
西空ばかりに気をとられていたら、頭上に一機のジェット機が通過をしていきました。
夕日で真っ赤に染まった飛行機雲を見ていると、まるで炎上しているかのような印象さえ受けます。
隕石の大気圏突入も、きっとこんな風に見えるんでしょうね。
いつも夕方の西空を撮っているので、たまには朝焼けの写真をと思い、仕事でもないのに早起きをしてみました。
まだ暗い空を見上げると星が輝き、これならば大丈夫。
念には念を入れて、気象庁のHPを見て確認。
アメダスの情報を見ると、氷点下の表示があふれています。
さいたま市辺りは、-7度以下にまで下がっています。
ここまで気温が下がるのは、放射冷却現象と寒気によるものですね。
こんなときに高いところから見回すことができると、空気の層ができているのがわかります。
関東平野という広大なフラットなエリアが広がっているため、冷え切った空気が溜まっているためにおきるものです。
この冷えた空気の層は、冷気湖なんて呼ばれたりします。
都市型の排熱で気温が上がっているなんてことを、忘れてしまいそうです。