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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

事件です

2012年06月21日 | Weblog

 19歳女性。大学近くのアパートで独り暮らしをしていた。昨日見知らぬ女性が部屋に入り込み、刃物(カッターナイフらしい)で脅して、持参した薬を飲むように強要しので、やむなく飲んだそうだ。さらにコードで首を絞められたが、一緒に来ていたらしい男性の声で「違う人だ」と言うのが聞こえた。その後女性は立ち去った。大学では部活に出てこないのを不審に思って、アパートに行った。大家さんとともに部屋に入って、この女性を発見して救急要請した。一番近い基幹病院が受け入れできず、当院に搬入依頼が来た。当院の当直医(整形外科医)が受け入れたが、この先生は救急部のある病院で研修していたので、基本的に何でも受け入れる。搬入時、いわゆる放心状態だったらしいが、話はできた。バイタルに問題なく、肝機能障害なども認めなかった。事件なので警察官も来ていたそうだ。入院で経過をみることになった。私は内科の当番だったので、連絡がきた。緊急性はないので、朝までの点滴指示をお願いした。今朝病室に行ってみると、ほとんどふだんの状態になっていた。もう1日病院で様子をみて、明日退院にする予定とした。人違いで殺されそうになったということなのか。

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高血糖高浸透圧症候群

2012年06月21日 | Weblog

 62歳男性。高血圧症・発作性心房細動で内科クリニックに通院していた。4月の健診で血糖が200以上あり、受診を勧められていたが、かかりつけ医にも、その話をしていなかった。1か月前から口渇・多尿・倦怠感・食欲不振があり、体重が5kg減少した。昨日かかりつけ医を受診したが、血糖が高すぎて簡易血糖測定器で測定できなかった。当院に救急搬送されて、受診時は話はできるが、ほんやりとしていた。血糖が1600と著しい高値だった。HbA1cは10%で血糖の値と乖離している印象を受けた。血液ガスでpH7.40とケトアシドーシスではなかった。兄弟はなく、両親は幼いころに離婚していて、母親は糖尿病ではないが、父親のことはわからないという。生理食塩水の大量点滴とインスリン点滴静注を行って、8時間後には血糖が1000になり、14時間後の今朝は血糖500台となった。意識は昨日よりすっきりしてきた。CA19-9が高値を呈していたが、腹部CTで膵臓癌はなかった。明日には通常のインスリン強化療法にもっていきたいが、さてどうなるか。

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