なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

心筋梗塞でした

2012年06月20日 | Weblog

 79歳女性。朝トイレで排尿後に意識消失して救急搬入された。搬入時は意識は戻っていて、バイタルサインも異常なかった。救急当番は外科医だった。頭部CTさらに頭部MRIを行ったが異常はなし。血液検査で炎症反応が上昇していたが、原因はわからないということで、内科外来をしていた私に連絡が入った。「寝かせておきますから、あとよろしく」だった。外来の合間に救急室に行った。心電図を見るとⅡ・Ⅲ・aVFで異常Q波があった。血液検査でAST・LDHが上昇していてALTの上昇はわずかなので、心筋由来だった。追加した検査でCK・CK-MBの症状ととトロポニンT・ラピチェック陽性を認めた。急性心筋梗塞だった。胸痛はないので、家族に聞いてみると3日前に自宅で冷や汗をかいて手足の末梢も冷たくなったが、治ったので受診していないという。当院の循環器科が都合悪く、基幹病院の循環器科に連絡して救急搬送した。意識消失したのはなんだったのか。房室ブロックなどの除脈性不整脈は見られず、心筋梗塞のためとも言い難い。案外、単に排尿失神だったのか。

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