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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

喘息の季節

2012年11月16日 | Weblog

 今日は内科新患外来を診ていた。一昨日から咳と痰が続くという24歳男性が受診した。微熱と咽頭痛もあった。聴診すると喘鳴(軽度)がある。動くと息切を感じるという。夜間に喘鳴を自覚していた。小児期に喘息で受診したことがあったらしい。胸部X線で肺炎はなかった。吸入して軽減したが、ネオフィリンとデカドロン入りの点滴を1本することにした。テオドールとシングレアを処方して経過をみることにする。ウイルス感染によるいわゆる風邪で喘息発作を生じたものと思われる。慢性喘息となっていくかどうかは今後の症状による。慢性化する時は、吸入ステロイドを開始する方針とした。

 看護師の34歳女性は妊娠中で先週喘息発作が起きて、産婦人科で喘息の治療を受けたが、あとは内科で診てもらうようにと言われていた。短期間のプレドニン内服(10mg/日7日間)と吸入ステロイドが出されたが、内服が終了してから吸入開始となっていた。2日前に電話で相談されたので、プレドニン内服中からすぐに吸入を開始するように伝えていた。また喘鳴が出てきたというので、吸入ステロイドの吸入回数を2倍にして、プレドニン30mg/日4日の内服とした。

 55歳男性は20本/日を35年の喫煙歴があり、1か月前から特に夜間の咳・痰・喘鳴が続いていた。発熱はない。胸部X線で肺気腫の変化はなかったが、いわゆる「きたない肺」の印象を受けるものだった。COPD+喘息症状として、できるかどうかはわからないが、禁煙することを勧めて、喘息に準じて吸入ステロイドとテオドール内服を2週間分処方した。

 あとは施設入所中の精神遅滞と若年発症脳血管障害の3名が受診した。介助で車いす移動の方、寝たきりでストレッチャー移動の方、寝たきりで胃瘻による経管栄養の片だった。胸部X線で、2名は肺炎がなく、一名は軽度に肺炎があった。いずれも外来の抗菌内服治療で経過をみることにした。うまく軽快治癒してくれるといいが、入院するとちゃんと点滴できるかどうかという問題が発生してしまう。

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