なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

インフルエンザ、胆管癌

2017年02月07日 | Weblog

 朝病院に来ると、救急車が搬入を終えて帰るところだった。昨日は外科医が当直だった。医局にその外科医が戻ってきて、発熱と脱力の90歳代男性が搬入されて、とりあえず検査を出したので、診てほしいと言われた。画面で見ると、インフルエンザA型陽性と出ていた。提出した先生も結果はまだ見ていなかったので、そうでしたかということになった。

 胸腹部CTと頭部MRIとフルで検査を入れていた。白血球数増加とCRP上昇が目立ち、胸部CTで明らかな肺炎像はないが、細菌感染併発を考えて治療した方がいいようだ。頭部CTは脳萎縮のみで、新規の脳梗塞はなかった。内科病棟の個室はナースステーションから一番遠くにある個室しか空いていない。ご本人は難聴があるが、案外しっかりしていて、付き添いや抑制なしで過ごせそうだった。

 昨日の80歳代後半の男性(COPD)が、インフルエンザで個室(隣の部屋)に入院した。この方も炎症反応がインフルエンザだけでは説明できないくらい上昇していたので、ラピアクタ点滴静注とセフトリアキソン点滴静注で治療を開始した。今日は解熱して、元気になってきた。芸がないが、今日も同じ組合わせで治療を開始した。ワンペア状態だ。

 そういえば昨日帰るころに、その外科医が隣町の病院からの紹介患者さん(80歳代後半の女性)を受け入れていたが、どうなったのかと思った。診断は胆管癌で、基幹病院の消化器内科に連絡をとっていた。CTとMR(MRCP)の画像を見ると、上部胆管に腫瘤があり、左右の肝管に浸潤しているようだ。治療はたぶんステント挿入だが、どう処置するのだろう。画像は教科書的だった。

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