火曜日の夕方に内科に若い先生(地域医療研修の内科専攻医)から相談された。90歳男性が山間の診療所から紹介されて来ていた。微熱があり陰影が増加している疑いがあるという内容だった。
今年の8月に間質性肺炎で当院の呼吸器外来(大学病院から週1回)に紹介されていた。その時の胸部CTでは、両側肺に胸膜下を中心に間質性陰影が認められた。室内気で酸素飽和度は正常に保たれており、経過観察となった。ただ血液検査はKL-6とSP-Dしか提出されていなかったので、炎症反応の程度・生化学検査(LDH)・リウマチ膠原病マーカーは不明だった。
今回も胸部X線だけでは判定しがたいので、胸部CTも行っていて、間質性陰影の悪化はないように見える。左下肺背側に斑状のすりガラス様陰影が新たに出現しているのが相違点だった。白血球数10000・CRP6.5。LDHは正常域。室内気で酸素飽和度は正常域にある。
若い先生は、まず細菌性肺炎として治療して経過をみることにしたいというので、同意した。セフトリアキソンで軽快すれば簡単だが、どうなるか。間質性肺炎の急性増悪は、呼吸器科医のいない当院では診られないので紹介になる。