なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

低カリウム血症

2020年04月06日 | Weblog

 内科医院の先生が、何故か地域の基幹病院ではなく、当院の内科外来に低カリウム血症の54歳女性を紹介してきた。内科専攻医の若い先生が外来で診て、低カリウム血症による脱力で3回入院した。

 原因不明のため、大学病院の腎臓内分泌を担当する内科に紹介していた。若い先生は3月いっぱいなので、大学病院から当院転院になる時は担当してほしいと依頼されていた。

 結局転院の話はなく、大学病院退院後は当院の内科外来通院になった。今月から、大学病院の腎臓内科の先生に手伝ってもらうことになった外来に通院することになる。

 大学病院では尿細管チャネル異常を鑑別にあげて検索したが、当てはまらなかった。利尿薬乱用や自己誘発性嘔吐(要するに自分で口に指を入れて吐く)を疑ったが(偽性バーター症候群)、そういう事実はなかった。

 しかし通常の食事摂取が1~2割にとどまり、嘔吐を契機に一気に食事摂取が減量した既往などから、拒食症患者の低カリウム血症が示唆されたそうだ。なんでも、摂食不良の患者では尿中カリウムが異常に排泄されるのだという。

 治療はカリウム製剤の補充を継続して、悪化した際には点滴静注での投与を行うしかないのだった。また入院することもありそうだ。

 

 「新型コロナウイルス感染症」(医療科学社)を購入したが、本というよりほとんどパンフレット。岩田健太郎先生編集の雑誌「J-IDEO」(中外医学社)の別冊が出るので、それを待つことにした。

呼吸器内科医が解説! 新型コロナウイルス感染症 ― COVID-19 ―

 

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