なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

急性大動脈解離

2020年04月28日 | Weblog

 昨日救急当番だった内科の若い先生から、78歳心窩部痛の患者さんを受けれていいでしょうか、と連絡がきた。発熱・呼吸器症状はなかった。胆石かな、心筋梗塞もありかもと思いながら、受けてもらうことにした。

 その後連絡がきて、大動脈解離ですという(CT撮影の時に放射線科技師さんが指摘したのかもしれない)。単純CTのオーダーだったので、急遽造影CTを追加した。

 上行大動脈~大動脈弓にはなく、(胸部)下行大動脈から腸骨動脈まで解離していた。偽腔開存型で、左腎動脈は偽腔から出ていて、左腎臓(部分切除の既往あり)の造影が弱い。

 血圧は200/120と高値で、これまで高血圧症の治療歴があるが、中断していたそうだ。ニカルジピン静注で血圧は140になった。

 いつもお願いしている心臓血管センターのある専門病院に連絡した(トレーニングとして若い先生にしてもらった)。通常ならばベットに空きがあればすぐに受けてもらえるが、今回は違った。

 折り返し連絡しますと言われて、返事待ちになった。救急室に来ていた外科の先生と、だめだったら大学病院か県内有数の市立病院かと相談していた。10分後に先方から連絡が来て、受け入れOKとなり、救急搬送した。

 この時期なので、発熱なし・呼吸器症状なしでも、病院内の感染の担当者に相談して受けるかどうか決めているらしい。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする