大好きな「VICTORIA/女王ヴィクトリア愛に生きる」のシリーズ3が米国で放送されました。
今回はイギリスよりも早いです。
日本ではまだ1のみ放送済みですが、NHKさんぜひ2以降も放送してください~
待ちきれない私めは初めてアメリカ PBSの方から視聴を試みたところ、
見られました?!例のサービスを利用しました。英語字幕も出ます。
でね、おもしろいですよ~~
1と2よりも盛り沢山なオープニングに苦笑しながらも、史実ベースですので「こんなんありえんでしょ!」と言えません。あったのです。
字幕出してもわからない単語も盛り沢山だったのですが、まずはドラマのテンポを優先して一通り見た感想を書きます。細部はまた今度ということにして。
ネタバレながら行きますので、ご注意ですよ。
ネ
タ
バ
レ
はい、まずフランスの革命からルイ・フィリップ王が逃げ出します。この王様はフランスの最後の王で、革命は革命でも例のオスカルのではなく、その後ナポレオンの第1帝政後に立憲君主国となったフランスの王様でした。あのころ王政と帝政と共和制が何度も入れ替わり迷走していたんですね。ルイ・フィリップの人生も亡命や戴冠や激動の人生。
この王様がまず助けを求めてヴィクトリアのいるロンドンにやってきます。
このころイギリスでは労働者が選挙権を求めて運動中で、宮殿にも押し寄せて来てます。通信手段に電話もない時代ですがちゃんとフランスでの出来事もイギリスの労働者階級に伝わってるんですね。
でもヴィクトリアはまだ時代を甘く見ていて、侍女の友人のたったひとりの言葉を信じ、国民が欲しいのは選挙権であり、自分の首をはねたいわけではない、と逃亡を促すアルバートや側近の言葉を退けてるうちに、暴徒に囲まれた宮殿で産気づいてしまいます。
ちょっと面白いな、と思ったのは、フランスでは「貴族VS平民」と階級をよく言いますけど、イギリスって「平民」と言わずに「労働者」と言いますね?!
しかもドラマ中、working menという言葉に、working womenはどうなの?って21世紀らしいセリフも入ってます。当時そういう会話があったかは不明ですが。そう、働く女性は現代だけでなく昔から存在していましたものね。それなのに女性の権利はなかったのか。
この革命の波が大陸から押し寄せている(アルバートの兄の統治するベルギーでも革命が起きたと言ってました)間に、イギリス議会では首相よりも幅を利かせている外務大臣パーマストン卿がその図々しさ粗々さでヴィクトリアの反感を買う。強気な人は強気な人を嫌うもんです。
パーマストン役はモース刑事シリーズの「ルイス警部」のハサウェイことローレンス・フォックス。使用人に「宮殿の女性を隠しておかなくては」と言わせたくらいのレディキラーのようですよ。そしてPBSサイトによればそれは史実だったそうです。ウフフ。
この時点でヴィクトリア&アルバートには6人の子供がいて、賢くそつがない長女ヴィクトリアに対し、皇太子アルバート・ジュニアは軽率で癇癪持ちだった様子が出てきます。あの時代は年長でも女子は男子に継承権を優先されていたので夫婦が長男に頭を悩ませていたのは有名な話。でもジュニア、素直でかわいいんですけどねー。叔母さんに「あなたが将来キングになるのよ」と言われても「ちがうよー、イギリスはクイーンの国だもの~」と言っちゃうし「かぶってごらん」と言われても「王冠は女の子のものだよ~」と言う皇太子にはアルバートもピクッとなってました。。。^^;
そのジュニアの叔母さん=ヴィクトリアの父違いのお姉さんがまた微妙な人で、ヴィクトリアが最後に会ったのが8歳でも9歳年上の叔母さんはいろいろと昔のことを覚えててそのことを話して血のつながりを強調するんですよね。でも小さかったヴィクトリアにはあまり記憶がないし、ヴィクトリアのイングランド王冠は父系からのものだから母が同じでも父が違う姉妹の事は、はっきり言って忘れてた存在。
フランス王だけでも厄介なのに、このご時世で命からがら身を寄せてきた姉妹も拒めず、国民は自分の存在を否定していると知った女王さま、とりあえず産まれかかってる子供をどうにかしないと!ってクリフハンガーは女性ならではですね。
ところでヴィクトリア調のドレス、豪華な夜のドレスよりも昼の清楚な花柄のコットンと思われるのはかわいいですね。この世の豪華なものは全てヴェルサイユに通ず、ってわかるけど、かわいらしい小花柄やコットンなどはイギリスのが洗練されてカジュアルで今でもデザイナーズプリントに生きてるな~と思いました。