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  野良ナレーター の 上々↑↑ライフ

『ブリッジ・オブ・スパイ』

2016-01-21 08:00:15 | Go!Go! わたし ~鑑賞編~
トム・ハンクスの映画は何気にかなりの本数観てる。

 『 ブリッジ・オブ・スパイ 』

原題は「Bridge of Spies」・・・何で単数形にしたし。

このスピルバーグ作品に、かつてのエンタメ性を期待していくのは間違ってる、と私は思う。
抑制の効いた、静かな静かな作品。
そして重厚。

冒頭のシーンとかは一言の台詞もなく、カメラワークと役者の無言の動きだけで持って行ったりとか。
導入としてホントに完璧。
2時間半弱があっという間。
・・・ただ、前述したように、派手なアクションとか期待していくとアレかと。
そういう作品じゃありません。
情報戦というか、心理戦とか、そっちがメイン。
タイトルの「スパイ」はそれぞれ捕虜(囚人)となっていて、主人公は弁護士。
従って派手なアクションなんざ期待しても、ねぇ。
座席センターブロックでずーっと小声で話してたおばちゃん3人組、多分そんなカンジ。

主人公・ドノヴァンは、保険訴訟メインの弁護士。
法の遵守者としての強い職業意識の持ち主。
かといって冷徹ではなく、義理や情に厚く、しかしながらそれに流されることもなく。
時に慎重に、時に大胆に、相手に切り込んでいくその交渉術は見事の一言。

・・・この弁護士、ウィキのページが存在しないんですよねぇ・・・(意味深


涙腺をあざとく刺激しにくるでもなく、ただ淡々と。
でも明確な余韻をこちら側に残して。

さすが。唸らされる作品です。